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Ep.33 静かな日々の終わり(前)≪晴れ時々曇りのち雨≫
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洗面所の明かりをつけると、昨夜の湯気の跡がうっすら残っていて、鏡がまだ曇っていた。
歯ブラシにミントの歯磨き粉をのせる。口に入れた瞬間、冷たい甘さが広がるたびに、昨日の失敗までぶくぶくと泡立つ気がした。ぜんぶ泡の粒にして、頬の内側で転がす。喉の奥がむずむずして、息が少し重くなる。
蛇口をひねると、水の音を合図に口の中の泡をペッと吐き出した。白い渦が排水口に吸い込まれていく。コップに水を汲んで二回すすぐと、ミントの匂いが鼻に抜け、頭の中の古い空気が入れ替わる。
——今日こそ静かに過ごす。
鏡の自分にそう言い聞かせながら、額の前髪を指で払った。胸の奥にまだ残っていた昨日の余韻は——さっきの泡といっしょに流してしまったことにする。
電車はいつも通り混んでいた。吊り革の金具が触れ合って、揺れるたびに小さく鈍い音を立てる。窓の外は、晴れ間の上を薄い雲がゆっくり流れていた。街のビル群が陽を受けて、硝子に白い光を散らしている。
吊り革を握る指先に、朝の洗剤の匂いがかすかに残っていた。隣の人のイヤホンからは、軽快なギターの音。俺は視線を足元に固定する。
誰もが同じように無言で立っていて、同じ速度で流れていく。互いの一日に、ただ一瞬だけ映り込み、すぐに通り過ぎていく存在。自分もきっと、その中の一人だ。
◇
教室に着くと、朱里と白河がスマホを突き合わせて盛り上がっていた。体育祭の写真をスワイプするたびに、笑い声が弾ける。
「はよ! なあ、これ見ろ、白河の顔。ゴール直前のやつ、変顔賞だよな」
「うるせぇ、お前もだろ。……ほら雨宮、お前の横顔もあるぞ」
「んー……あぁ。ぶれてるな、それ」
軽く返しながらロッカーを開ける。会話はちゃんと返しているのに、足の裏がどこかふわついていた。
笑い声の輪の中にいても、薄い膜を一枚挟んだまま現実に触れているみたいで、その距離感が消えない。
「お前の横顔、意外と凛々しいんだけど?」
「凛々しくないよ。逆光でごまかされてるだけ」
そう言いながら教科書を入れ替えた。動作は自然なのに、意識だけがどうにも半歩ずれてついてこない。“ただのクラスメイト”に戻る練習をしているような感覚がどこかにあった。
視線は黒板とノートのあいだだけに落とす。
余計な方向を見ない。……考えない。
目立たない。波風を立てない。
それが俺の“普通”の美学。
『その“普通”、けっこう高コストだぞ』
机の影でケロスケが小声で鳴く。
(反論はしない。でも、これは必要経費だ)
窓の外は、陽の光と雲の影が交互に流れていく。中庭の芝生はもう乾いているのに、風の中にはまだ雨の匂いが混じっていた。空は明るいのに、俺の中だけ湿っている。一昨日の図書館の光景が、目蓋の裏でまだ小さくノイズになっている気がした。
小テストが配られて、現実が“戻ってこい”と声をかけてくる。シャーペンをカチカチ鳴らして、紙の上の文字を追う。埋めても埋めても、余白だけが目についた。
◇
二時間目の休み時間、生活指導の先生への伝達を頼まれて、学年連絡の用紙を校舎一階の職員室へ持っていった。
用紙を渡して階段へ戻る途中、昇降口の方から風が通った。初夏の空気。まだ涼しさの残る風が、廊下の埃とチョークの匂いを少しだけ動かす。
掲示板の前で足を止めた。六月の予定表だ。端の方に「防災訓練」と書かれた紙が貼られている。青い画鋲が二つ、斜めに打ち込まれていて、紙の角が少し浮いていた。
「……もう六月になるのか」
思わず独り言のように呟いて、息をひとつ吐く。春は、気づいたときにはもう背中の方にいる。朝の光の角度も、風の匂いも、少しずつ違っているのに体の方が追いつかない。
踵を返そうとした瞬間——背中に、静かな声が落ちた。
「——雨宮」
その響きで、空気が一枚、裏返った気がした。
振り向くと、神代が廊下の向こうに立っていた。クリアファイルを片手に、ボールペンを胸ポケットへ収めながら歩いてくる。
制服の襟にかかった光が白く、あの図書館のときよりも穏やかな顔だった。けれど、穏やかさが逆に距離を詰めてくるような錯覚を与える。
「この前の体育祭、お疲れ」
「……あ、うん」
声が少し上ずる。
神代はゆるく微笑んで、ファイルを片手に持ち替えた。
「雨宮の写真、上がってたよ。……これ、ほら」
差し出されたスマホの画面に校内ポータルのフォトアルバム。その中の一枚が開かれる。
雨のレーン脇、応援の群れのほんの端っこに、横顔の俺がいた。雨の中の自分。濡れた前髪、結んだ口、知らない顔だと思った。光の粒に縁取られて、吐く息まで白く見える。冬でもないのに。その光のせいか、まるで、自分の知らない別の“雨宮”の写真を見てるみたいだった。
神代は一瞬だけその写真を見つめ、それからまっすぐ俺の方へ視線を戻した。
「雨、似合うね」
微笑みと一緒に、言葉が落ちてくる。
褒め言葉、……の分類に入るはずなのに、受け取り方が分からない。胸の奥に、冷たいのと温かいのが同時に胸へ落ちて、混ざりきらない。落ち着かない理由だけが残った。
『おい、波風フラグ立ったぞ』
(茶化すな、ケロスケ)
ケロスケの茶々を飲み込む。
「……そんなこと、ないと思う」
「ううん、ある」
その言い方は優しかった。けれど、優しさの奥に、名前のつけられない圧がひとつだけ混じっていた。
まるで本当の俺のことを知っていて、それをわざわざ口にする必要もない——そんなふうな声音。
神代の目の奥に、淡い光が揺れた。穏やかに笑っているのに、言葉より深い場所で“逃がさない”と告げているようだった。
俺は曖昧に頷いて、画面を見ないふりをした。視線が逃げるのを、自分でもはっきり分かっていた。
◇
今日の購買の列はいつもより長かった。
俺は弁当勢なので、先に食堂のいつもの窓際で席を取っていた。
窓の向こうでは風が木の枝を揺らし、午後の日差しが少しだけ強くなっている。夏の手前の光だ。
戻ってきた白河が、カレーの乗ったトレイをテーブルに置いた。
「やっぱ列長ぇ。途中で心折れた」
どうやら途中で購買を諦め、食堂メニューに切り替えたらしい。
その隣で朱里がうどんの湯気の合間から、「右に同じ」と言わんばかりの顔をしている。
アカツキが肩の上で尻尾を横に振り、湯気をぺしぺし叩いていた。
出汁とカレーの匂いが混ざる昼休みだった。その中で白河がスプーンを咥えたまま、ぼそっと言った。
「なぁ雨宮。あいつ、けっこうお前のこと気にしてね?」
「……あいつ?」
「神代」
その名前に一瞬だけ箸先を止めてしまう。視線の先、中庭で人の波の向こうにいる生徒会メンバーの一角で、神代が女子グループに囲まれていた。
笑っている。その綺麗な笑い方が、遠くからでもわかる。
「視線、よくお前に向いてる」
「……気のせいだろ」
否定の声が少し遅れた。朱里がお揚げを箸でつまみ、視線をこちらに流す。
「いんや、あいつ前からお前を目で追ってたよ。本能的になーんか察してる、とか?」
軽い冗談のトーンだ。けれど、その“軽さ”が余計に胸の奥でひっかかる。
(やめてくれ、それは本当に……)
言葉には出せなかった。
朱里と白河は知っている。俺と神代の“守護生物”の相性が最悪だってことを。だから、冗談が冗談の形をしていても、温度だけはそうじゃない。
「いや……」
うまく否定できず、箸の先で卵焼きを突いた。
白河が、ふっと眉を動かして言う。
「ま、深掘りしない。食え」
「ん」
言われるままに口に放り込んだ卵焼きは、いつもより少ししょっぱかった。
朱里が笑い、白河がカレーをすくう音がして、食堂のざわめきが戻ってくる。音は普通なのに、空気の重心が少しズレている。自分の居場所だけ、テーブルから数センチ浮いているような感覚がぬぐえない。
“普通の時間”が、じわじわと形を変えていく。その変化に、まだ気づかないふりをした。
◇
歯ブラシにミントの歯磨き粉をのせる。口に入れた瞬間、冷たい甘さが広がるたびに、昨日の失敗までぶくぶくと泡立つ気がした。ぜんぶ泡の粒にして、頬の内側で転がす。喉の奥がむずむずして、息が少し重くなる。
蛇口をひねると、水の音を合図に口の中の泡をペッと吐き出した。白い渦が排水口に吸い込まれていく。コップに水を汲んで二回すすぐと、ミントの匂いが鼻に抜け、頭の中の古い空気が入れ替わる。
——今日こそ静かに過ごす。
鏡の自分にそう言い聞かせながら、額の前髪を指で払った。胸の奥にまだ残っていた昨日の余韻は——さっきの泡といっしょに流してしまったことにする。
電車はいつも通り混んでいた。吊り革の金具が触れ合って、揺れるたびに小さく鈍い音を立てる。窓の外は、晴れ間の上を薄い雲がゆっくり流れていた。街のビル群が陽を受けて、硝子に白い光を散らしている。
吊り革を握る指先に、朝の洗剤の匂いがかすかに残っていた。隣の人のイヤホンからは、軽快なギターの音。俺は視線を足元に固定する。
誰もが同じように無言で立っていて、同じ速度で流れていく。互いの一日に、ただ一瞬だけ映り込み、すぐに通り過ぎていく存在。自分もきっと、その中の一人だ。
◇
教室に着くと、朱里と白河がスマホを突き合わせて盛り上がっていた。体育祭の写真をスワイプするたびに、笑い声が弾ける。
「はよ! なあ、これ見ろ、白河の顔。ゴール直前のやつ、変顔賞だよな」
「うるせぇ、お前もだろ。……ほら雨宮、お前の横顔もあるぞ」
「んー……あぁ。ぶれてるな、それ」
軽く返しながらロッカーを開ける。会話はちゃんと返しているのに、足の裏がどこかふわついていた。
笑い声の輪の中にいても、薄い膜を一枚挟んだまま現実に触れているみたいで、その距離感が消えない。
「お前の横顔、意外と凛々しいんだけど?」
「凛々しくないよ。逆光でごまかされてるだけ」
そう言いながら教科書を入れ替えた。動作は自然なのに、意識だけがどうにも半歩ずれてついてこない。“ただのクラスメイト”に戻る練習をしているような感覚がどこかにあった。
視線は黒板とノートのあいだだけに落とす。
余計な方向を見ない。……考えない。
目立たない。波風を立てない。
それが俺の“普通”の美学。
『その“普通”、けっこう高コストだぞ』
机の影でケロスケが小声で鳴く。
(反論はしない。でも、これは必要経費だ)
窓の外は、陽の光と雲の影が交互に流れていく。中庭の芝生はもう乾いているのに、風の中にはまだ雨の匂いが混じっていた。空は明るいのに、俺の中だけ湿っている。一昨日の図書館の光景が、目蓋の裏でまだ小さくノイズになっている気がした。
小テストが配られて、現実が“戻ってこい”と声をかけてくる。シャーペンをカチカチ鳴らして、紙の上の文字を追う。埋めても埋めても、余白だけが目についた。
◇
二時間目の休み時間、生活指導の先生への伝達を頼まれて、学年連絡の用紙を校舎一階の職員室へ持っていった。
用紙を渡して階段へ戻る途中、昇降口の方から風が通った。初夏の空気。まだ涼しさの残る風が、廊下の埃とチョークの匂いを少しだけ動かす。
掲示板の前で足を止めた。六月の予定表だ。端の方に「防災訓練」と書かれた紙が貼られている。青い画鋲が二つ、斜めに打ち込まれていて、紙の角が少し浮いていた。
「……もう六月になるのか」
思わず独り言のように呟いて、息をひとつ吐く。春は、気づいたときにはもう背中の方にいる。朝の光の角度も、風の匂いも、少しずつ違っているのに体の方が追いつかない。
踵を返そうとした瞬間——背中に、静かな声が落ちた。
「——雨宮」
その響きで、空気が一枚、裏返った気がした。
振り向くと、神代が廊下の向こうに立っていた。クリアファイルを片手に、ボールペンを胸ポケットへ収めながら歩いてくる。
制服の襟にかかった光が白く、あの図書館のときよりも穏やかな顔だった。けれど、穏やかさが逆に距離を詰めてくるような錯覚を与える。
「この前の体育祭、お疲れ」
「……あ、うん」
声が少し上ずる。
神代はゆるく微笑んで、ファイルを片手に持ち替えた。
「雨宮の写真、上がってたよ。……これ、ほら」
差し出されたスマホの画面に校内ポータルのフォトアルバム。その中の一枚が開かれる。
雨のレーン脇、応援の群れのほんの端っこに、横顔の俺がいた。雨の中の自分。濡れた前髪、結んだ口、知らない顔だと思った。光の粒に縁取られて、吐く息まで白く見える。冬でもないのに。その光のせいか、まるで、自分の知らない別の“雨宮”の写真を見てるみたいだった。
神代は一瞬だけその写真を見つめ、それからまっすぐ俺の方へ視線を戻した。
「雨、似合うね」
微笑みと一緒に、言葉が落ちてくる。
褒め言葉、……の分類に入るはずなのに、受け取り方が分からない。胸の奥に、冷たいのと温かいのが同時に胸へ落ちて、混ざりきらない。落ち着かない理由だけが残った。
『おい、波風フラグ立ったぞ』
(茶化すな、ケロスケ)
ケロスケの茶々を飲み込む。
「……そんなこと、ないと思う」
「ううん、ある」
その言い方は優しかった。けれど、優しさの奥に、名前のつけられない圧がひとつだけ混じっていた。
まるで本当の俺のことを知っていて、それをわざわざ口にする必要もない——そんなふうな声音。
神代の目の奥に、淡い光が揺れた。穏やかに笑っているのに、言葉より深い場所で“逃がさない”と告げているようだった。
俺は曖昧に頷いて、画面を見ないふりをした。視線が逃げるのを、自分でもはっきり分かっていた。
◇
今日の購買の列はいつもより長かった。
俺は弁当勢なので、先に食堂のいつもの窓際で席を取っていた。
窓の向こうでは風が木の枝を揺らし、午後の日差しが少しだけ強くなっている。夏の手前の光だ。
戻ってきた白河が、カレーの乗ったトレイをテーブルに置いた。
「やっぱ列長ぇ。途中で心折れた」
どうやら途中で購買を諦め、食堂メニューに切り替えたらしい。
その隣で朱里がうどんの湯気の合間から、「右に同じ」と言わんばかりの顔をしている。
アカツキが肩の上で尻尾を横に振り、湯気をぺしぺし叩いていた。
出汁とカレーの匂いが混ざる昼休みだった。その中で白河がスプーンを咥えたまま、ぼそっと言った。
「なぁ雨宮。あいつ、けっこうお前のこと気にしてね?」
「……あいつ?」
「神代」
その名前に一瞬だけ箸先を止めてしまう。視線の先、中庭で人の波の向こうにいる生徒会メンバーの一角で、神代が女子グループに囲まれていた。
笑っている。その綺麗な笑い方が、遠くからでもわかる。
「視線、よくお前に向いてる」
「……気のせいだろ」
否定の声が少し遅れた。朱里がお揚げを箸でつまみ、視線をこちらに流す。
「いんや、あいつ前からお前を目で追ってたよ。本能的になーんか察してる、とか?」
軽い冗談のトーンだ。けれど、その“軽さ”が余計に胸の奥でひっかかる。
(やめてくれ、それは本当に……)
言葉には出せなかった。
朱里と白河は知っている。俺と神代の“守護生物”の相性が最悪だってことを。だから、冗談が冗談の形をしていても、温度だけはそうじゃない。
「いや……」
うまく否定できず、箸の先で卵焼きを突いた。
白河が、ふっと眉を動かして言う。
「ま、深掘りしない。食え」
「ん」
言われるままに口に放り込んだ卵焼きは、いつもより少ししょっぱかった。
朱里が笑い、白河がカレーをすくう音がして、食堂のざわめきが戻ってくる。音は普通なのに、空気の重心が少しズレている。自分の居場所だけ、テーブルから数センチ浮いているような感覚がぬぐえない。
“普通の時間”が、じわじわと形を変えていく。その変化に、まだ気づかないふりをした。
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