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第38話 聖杖に宿る誓い
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第38話 聖杖に宿る誓い
五日後、二人は店に戻ってきた。
「おかげさまで、二人とも脱退できました」
「セラ・ミルティナです。私たちのために動いてくださり……本当にありがとうございます」
二人は深々と頭を下げた。
真也は奥から“本物の”エクスカリバーを持ってきて、アルヴァインに渡す。
「待ってたぜ。俺も、聖剣も。あとはメンバー集めだな」
「その前に、もう一つお願いが……」
アルヴァインは少し申し訳なさそうに言った。
「二人とも装備を没収されてしまって……彼女の杖を作ってほしいんです」
そう言って取り出したのは、美しい結晶。
「“ルミナクリスタル”です。エクスカリバーと同じ場所で手に入れた素材です。これしか持ち出せなくて…。どうか、使ってください」
「杖か……わかった。二日後だ」
深く礼をして、二人は去っていった。
「さて……素材はどうするか……。
ビジュアルならミスリルホワイトだが……世界樹の若木も捨てがたい……」
真也は悩んだ末、ミスリルホワイトに決めた。
彼らは少数精鋭になるだろう。範囲回復より単体回復。そして光魔法の伸び代を考えるなら——この素材が最良。
しかし購入費用のせいで、ガルドに借金することになってしまった。
「……仕方ない。世界の平和のためだ」
真也は一晩中、鍛治部屋にこもった。
エクスカリバーのレプリカ制作で技量は上がり、魔力の扱いも明らかに変わっている。
「そのうち武器への魔法陣刻印も習わないとな……魔道具工房に行けば教えてくれるか?」
そんなことを考えながら、新たな課題と可能性が見えてきた。そして、今できる最高の技術を杖に注ぎ込んだ。
夜が明けた頃——杖は完成した。
「……セイクリット・ルミナリア」
名前を授けた瞬間、真也は力尽きて眠り込んだ。
杖は淡い光を放ち、静かに部屋を照らし続けた。
昼過ぎに目を覚ますと、二人は店の前で待っていた。
「悪い悪い……徹夜でね……」
真也はセラに杖を手渡す。
「名前は……えーっと……」
『セイクリット・ルミナリアと申します』
「あ、そうそう! セイクリット・ルミナリア!」
杖は微妙に気を悪くしているようだった。
(すまぬ、セイクリット……。早速で悪いんだが、武器契約をしたいのだが、よろしいでしょうか?)
『また力尽きて眠られては困りますよ?』
(ぐはっ……怒ってる……すまぬ……)
『ふふ、冗談ですよ。セラさんとの契約ですね?』
(ありがとう……)
真也は気を取り直して説明を始めた。
「この杖の固有スキルは“単体回復特化”と“光魔法による単体攻撃特化”。
素材効果で光源にもなる。少ない魔力で明るく光るから、ダンジョン探索の助けになるはずだ」
「ありがとうございます」
「武器契約で特性を一つ追加できる。
ある“特殊な条件下”でのみ発動する効果だが……何か要望は?」
セラは少し迷い、しかしはっきりと言った。
「……アルヴァインが瀕死のとき、回復量を上げることはできますか?」
「よし——アルヴァインに対してだけ。瀕死時にのみ。術者はセラ限定。その条件で特性を付与する」
真也は手をかざし、契約を始めた。
二人は柔らかな光に包まれる。
ーーー効果:信頼の絆ーーー
光が収まる。
『真也さん、まるで二人の結婚の儀式みたいですね』
(あれま……じゃあ魔王を倒したら結婚かな?)
真也と杖は心の中で、二人の新しい門出を祝った。
「ありがとうございました!」
二人は声を揃えて礼を述べる。
「それで、お代のほうなんだが……」
さすがに脱退直後の彼らに高額請求はできない。
だが最近の出費で真也の財布は空で、ガルドへの借金もある。
「代金はいい。その代わり……俺と一緒にクエスト受けてくれると助かる」
「それなら……こちらもむしろ助かります!」
こうして、真也の“一攫千金プロジェクト”が始動した。
(……あいつも呼ぶか。俺への借りはまだ返してないし。それにあいつの力も必要かも……)
悪代官のような笑みを浮かべながら、真也は次の一手を思案するのだった。
五日後、二人は店に戻ってきた。
「おかげさまで、二人とも脱退できました」
「セラ・ミルティナです。私たちのために動いてくださり……本当にありがとうございます」
二人は深々と頭を下げた。
真也は奥から“本物の”エクスカリバーを持ってきて、アルヴァインに渡す。
「待ってたぜ。俺も、聖剣も。あとはメンバー集めだな」
「その前に、もう一つお願いが……」
アルヴァインは少し申し訳なさそうに言った。
「二人とも装備を没収されてしまって……彼女の杖を作ってほしいんです」
そう言って取り出したのは、美しい結晶。
「“ルミナクリスタル”です。エクスカリバーと同じ場所で手に入れた素材です。これしか持ち出せなくて…。どうか、使ってください」
「杖か……わかった。二日後だ」
深く礼をして、二人は去っていった。
「さて……素材はどうするか……。
ビジュアルならミスリルホワイトだが……世界樹の若木も捨てがたい……」
真也は悩んだ末、ミスリルホワイトに決めた。
彼らは少数精鋭になるだろう。範囲回復より単体回復。そして光魔法の伸び代を考えるなら——この素材が最良。
しかし購入費用のせいで、ガルドに借金することになってしまった。
「……仕方ない。世界の平和のためだ」
真也は一晩中、鍛治部屋にこもった。
エクスカリバーのレプリカ制作で技量は上がり、魔力の扱いも明らかに変わっている。
「そのうち武器への魔法陣刻印も習わないとな……魔道具工房に行けば教えてくれるか?」
そんなことを考えながら、新たな課題と可能性が見えてきた。そして、今できる最高の技術を杖に注ぎ込んだ。
夜が明けた頃——杖は完成した。
「……セイクリット・ルミナリア」
名前を授けた瞬間、真也は力尽きて眠り込んだ。
杖は淡い光を放ち、静かに部屋を照らし続けた。
昼過ぎに目を覚ますと、二人は店の前で待っていた。
「悪い悪い……徹夜でね……」
真也はセラに杖を手渡す。
「名前は……えーっと……」
『セイクリット・ルミナリアと申します』
「あ、そうそう! セイクリット・ルミナリア!」
杖は微妙に気を悪くしているようだった。
(すまぬ、セイクリット……。早速で悪いんだが、武器契約をしたいのだが、よろしいでしょうか?)
『また力尽きて眠られては困りますよ?』
(ぐはっ……怒ってる……すまぬ……)
『ふふ、冗談ですよ。セラさんとの契約ですね?』
(ありがとう……)
真也は気を取り直して説明を始めた。
「この杖の固有スキルは“単体回復特化”と“光魔法による単体攻撃特化”。
素材効果で光源にもなる。少ない魔力で明るく光るから、ダンジョン探索の助けになるはずだ」
「ありがとうございます」
「武器契約で特性を一つ追加できる。
ある“特殊な条件下”でのみ発動する効果だが……何か要望は?」
セラは少し迷い、しかしはっきりと言った。
「……アルヴァインが瀕死のとき、回復量を上げることはできますか?」
「よし——アルヴァインに対してだけ。瀕死時にのみ。術者はセラ限定。その条件で特性を付与する」
真也は手をかざし、契約を始めた。
二人は柔らかな光に包まれる。
ーーー効果:信頼の絆ーーー
光が収まる。
『真也さん、まるで二人の結婚の儀式みたいですね』
(あれま……じゃあ魔王を倒したら結婚かな?)
真也と杖は心の中で、二人の新しい門出を祝った。
「ありがとうございました!」
二人は声を揃えて礼を述べる。
「それで、お代のほうなんだが……」
さすがに脱退直後の彼らに高額請求はできない。
だが最近の出費で真也の財布は空で、ガルドへの借金もある。
「代金はいい。その代わり……俺と一緒にクエスト受けてくれると助かる」
「それなら……こちらもむしろ助かります!」
こうして、真也の“一攫千金プロジェクト”が始動した。
(……あいつも呼ぶか。俺への借りはまだ返してないし。それにあいつの力も必要かも……)
悪代官のような笑みを浮かべながら、真也は次の一手を思案するのだった。
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