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第1章
05.フェンリルのロキア
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ソドムの森の中心に向かって、白銀の巨大なフェンリルが急ぐ。
あの強大な魔力の波動は何……?
人間の軍を迎え撃つためにリリスが放った広範囲魔法……?
いや、違う。
広範囲魔法を放たねばならない程の軍勢が森に進軍していたなら、ボクが気づかないわけがない――。
魔王軍・元四天王のロキアは、長年夢見てきた新魔王誕生の予感に胸を躍らせる。
もしも新しい魔王様が誕生していたとしたら、再び魔王軍は一つになれる。
100年前、辛酸を舐めさせられた人間共に雪辱を果たすことが出来るかもしれない。
苔むした巨岩を飛び越える。
ソドムの森最大の瀑布・バベルの滝を後にする。
ロキアの姿を見て、アーマードボアが逃げていく。
「――っ!?」
突然、ロキアの視界が開けた。
刹那、頭上から雷撃――。
ロキアは、しなやかな動きで難なく回避する。
「どぉおおおおおおおおおん!!!」
背後で轟音と土煙が上がった。
「久しぶりじゃの、ロキア。此度は何の用で、ここに参った?」
遠くの方で、リリスが言う。
「いきなり攻撃だなんて、いくらなんでも酷すぎない? ボクはリリスと戦うために来たんじゃない!」
距離がありすぎるせいで、リリスの表情が読めない。
「確かめたいことがあるんだけど、もう少し近くに行ってもいいかな?」
「かまわん。近う寄れ」
そこはロキアが始めて見る不思議な空間だった。
足元の柔らかい土からは、慈愛に満ちた力を感じる。
リリスの眷属たちが畝を作っているということは、ここを畑にするつもり?
「なに考えてるんだ! いくらなんでもやり過ぎだろ!」
リリスの隣にいる男が抗議している。
初めて見る顔だ。
リリスと対等に話しているということは――!?
「リリス、横にいるのは誰? 知らない顔だけど……」
「はじめまして。俺は最近この森に来た者ばかりの新参者で、佐丹龍之介といいます」
「我らの創造主・ルシファー様が異世界より召喚された魔王様じゃよ」
リリスは、何でもないことのように、しれっと言った。
「えぇえええええ、そうだったの!?」
村人たちが驚く。
「はぁあああああああああああああ?」
ロキアの大声に、村人たちは怯え、後退る。
「皆、村に戻れ。これから余興が始まるやもしれん」
リリスの指示で、村人が一斉に退避した。
「異世界から来たということは、もしかして元人間!?」
「ピンポ~ン!じゃ♡」
リリスがウインクする。
ロキアの全身の毛が怒りで逆立った。
「認められるかぁああああああああ! 元人間の魔王なんて!!!」
ロキアは牙を剥き、龍之介に襲い掛かった。
あの強大な魔力の波動は何……?
人間の軍を迎え撃つためにリリスが放った広範囲魔法……?
いや、違う。
広範囲魔法を放たねばならない程の軍勢が森に進軍していたなら、ボクが気づかないわけがない――。
魔王軍・元四天王のロキアは、長年夢見てきた新魔王誕生の予感に胸を躍らせる。
もしも新しい魔王様が誕生していたとしたら、再び魔王軍は一つになれる。
100年前、辛酸を舐めさせられた人間共に雪辱を果たすことが出来るかもしれない。
苔むした巨岩を飛び越える。
ソドムの森最大の瀑布・バベルの滝を後にする。
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「――っ!?」
突然、ロキアの視界が開けた。
刹那、頭上から雷撃――。
ロキアは、しなやかな動きで難なく回避する。
「どぉおおおおおおおおおん!!!」
背後で轟音と土煙が上がった。
「久しぶりじゃの、ロキア。此度は何の用で、ここに参った?」
遠くの方で、リリスが言う。
「いきなり攻撃だなんて、いくらなんでも酷すぎない? ボクはリリスと戦うために来たんじゃない!」
距離がありすぎるせいで、リリスの表情が読めない。
「確かめたいことがあるんだけど、もう少し近くに行ってもいいかな?」
「かまわん。近う寄れ」
そこはロキアが始めて見る不思議な空間だった。
足元の柔らかい土からは、慈愛に満ちた力を感じる。
リリスの眷属たちが畝を作っているということは、ここを畑にするつもり?
「なに考えてるんだ! いくらなんでもやり過ぎだろ!」
リリスの隣にいる男が抗議している。
初めて見る顔だ。
リリスと対等に話しているということは――!?
「リリス、横にいるのは誰? 知らない顔だけど……」
「はじめまして。俺は最近この森に来た者ばかりの新参者で、佐丹龍之介といいます」
「我らの創造主・ルシファー様が異世界より召喚された魔王様じゃよ」
リリスは、何でもないことのように、しれっと言った。
「えぇえええええ、そうだったの!?」
村人たちが驚く。
「はぁあああああああああああああ?」
ロキアの大声に、村人たちは怯え、後退る。
「皆、村に戻れ。これから余興が始まるやもしれん」
リリスの指示で、村人が一斉に退避した。
「異世界から来たということは、もしかして元人間!?」
「ピンポ~ン!じゃ♡」
リリスがウインクする。
ロキアの全身の毛が怒りで逆立った。
「認められるかぁああああああああ! 元人間の魔王なんて!!!」
ロキアは牙を剥き、龍之介に襲い掛かった。
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