生きるのが下手すぎる僕と電柱

要らぬ慰め

どうしようもないほど心が苦しい時は、慰めすら要らなくなる。

安易な慰めは当たり前として、心に深く入り込んでくる慰めが1番辛い。
物語に出てくる。

「ひとりにして！！」
「放ってほいて！！」

そう言っておいて結局慰められ幸せになるストーリー。
複雑な心境を他人に簡単に表現され、同調したくないのに同調し、自分よりも幸せな状況に落ち着く。
これが酷く心を気づける。

何故かと思う。
こんなに苦しいのに、自分以外にもそう思っている人が居る、これはいい。
きっと、自分と同じ立場なのに努力できてしまうその強さに打ちひしがれてしまうのだろう。
自分も頑張ろうではなく。
自分は頑張れない、その差に泣く。

フィクションでこれなのだから、親や友人の慰めも辛い。

実体験にもとづいた慰めなんて、個人の能力の差を突きつけられているようなものじゃないか。

どうすれば心が癒えるのであろう。
心が健全な状態であった時があまりにも昔過ぎて、治し方すら分からない。
なんだか生まれた時から心に毒の靄がかかり、ずっと苦しんできたような気がしてくる。

救われる方法なんてない。

いっそそう言ってくれ、慰めはいらない。
慰めはいらないという言葉すら要らない。
一人でいさせてくれ。
一人でいさせてくれという言葉すら要らない。
何もいらない考えたくない。

僕らのような人間に、安息の日々は訪れるのだろうか？