さよならの代わりに

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瓜二つの少女

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総司は夢を見ていた。

幼い頃の総司、葉月、そして葉月そっくりの少女と三人で遊んでいる夢だ。

「そうちゃん!こっちきて!」

と少女が手招きをしていた。
総司は少女の元へ駆け寄った。

「ほら、これ!」

そう言って少女は手に取ったダンゴムシを見せてきた。
総司も興味深そうにダンゴムシを観察していた。
すると、葉月も横からひょこっと顔を覗かせダンゴムシに興味深々だ。

すると葉月はダンゴムシをツンとつついた。
ダンゴムシは丸まってしまって、動かなくなった。

「あれ?これ死んだの?」

総司が少女に聞く。

「わかんない」

少女がそう言うと、葉月はダンゴムシを少女の手から取り、丸まったダンゴムシを無理やりこじ開けようとした。

「だめだよ!可愛そうだよ」

と少女が止めに入る。

「だってつまんないもん」

と葉月は言ってダンゴムシをこじ開けた。
力加減を誤り、ダンゴムシは真っ二つにちぎれてしまった。

「あぁ!・・・・」

と、声を出したあと葉月はダンゴムシの体液のついた手を匂い、くさい!と言って近くの川まで走っていった。


少女と総司は二人きりになった。
すると少女が改まった様子で総司に言った。
「そうちゃん、あのね」

少女は恥ずかしそうに、もじもじとして、総司の事を見つめていた。

少女はまだ幼いのに、立派な恋心を総司に抱いていた。

「私、大人になったらそうちゃんのお嫁さんになる。柚月には内緒ね」

少女は葉月の向かった川の方を見たあと、総司の顔を見てニコリと笑って言った。

柚月?葉月じゃないの?

総司は混乱していた。

「え?柚月じゃなくて、葉月だろ?」

総司がそう言うと少女は寂しそうな顔をして、そうだったね、今はもう葉月なんだよねと消えそうな声で呟いた。

総司は少女の言う意味がわからず、葉月の元へと走っていった。

すると後ろからそうちゃん!と少女が呼ぶ。
総司は立ち止まって後ろを振り向いた。

するとそこには、少女の成長した姿があった。
それは病室で総司の手を握りってくれていたボブヘアの女性だった。


 

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