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心に落ちた言葉 珈音
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私、こんな所で何で泣いているんだろう。
自分を惨めに思い、更に涙が流れてしまう。
こんな所で一人泣いていたらお店の人に迷惑になってしまう。
それに嫌な客だと思われてしまうかもしれない。
お金だけ置いてさっさと帰ってしまおうと思った時、
店主が声をかけてくれた。
どうやら私を心配してくれてるようだった。
初対面の人に気を使わせてしまったことが申し訳なく、これ以上気を使わせないために涙を拭き、笑顔で言った。
「珈琲がおいしすぎて」
こんなんじゃ嘘だとばれるだろうが、初対面なんだからこれ以上踏み込んでくることもないだろうと思っていた。
しかし、店主はまだ気を使ってくれているのか、店のメニューで相談を受けていると言ってくれた。
執拗に踏み込んでくるわけでもなく、それでいて助けてほしいと思ったならいつでも相談してくれと手を差し伸べてくれている。
とても気遣いができる人なんだと思った。
普段なら絶対初対面の人に心の内を開けることはないのだが、この時は酔っていたせいか言ってもいいかもと思い、振られた事を話した。
すると店主は自分も似たような経験があるといいその時に、気づいた事を話してくれた。
私には無かった考え方、価値観と言うものがそこには沢山含まれていて、少しだけだが元気を貰えた。
特に「悲しみを受けいれ、成長の糧にしてしまう」
という言葉が私の中に入り込んできた。
思わず私は
「悲しみを受けいれ、成長の糧にしてしまう」
と、頭に刷り込むように呟いていた。
私は少し前向きになれそうだと思った。
この日の最後にこの店に来れたおかげで最悪くな一日というわけでもなくなった。
悪いことがあったからこそこの店にやってこれた、そう思うと悪い事は必ずしも不幸だけを運んでくるんけではないという事を知った。
不幸に付いてくる幸福、幸福についてくる不幸。
ふたつは切っても切れない仲良し兄弟みたいなものなのかもしれない。
そう思うと悪い事も受け入れる事ができる気がした。
私はこの日を機に、仕事終わりに通うようになった。
2回目に行ったときは先日のお詫びをした。
店主は私みたいなお客さんも珍しいけど、もっと面白いお客さんは沢山いるよと笑って言ってくれた。
私は2回目にして、この店の雰囲気の虜になってしまった。
先日の振られた事はまだ引きずってはいたが、ここに来る楽しみがゆっくりと私の心を癒やしていることを感じている。
それに店主のおまかせブレンドは私の心に寄り添ってくれるような香りがとてもお気に入りだ。
私は気になってブレンドに使われる豆の種類を聞いてみた。
すると、お客さんの様子をみて、その人に合ったブレンドを作っているらしく、毎回味が違うらしい。
私は味の違いに気づかなくて、店主に味覚音痴と思われただろうかと思うと同時に、私にピッタリなブレンドを飲むたびに、心を見抜かれている様でもあって少し恥ずかしい気持ちとなんとなく嬉しいような複雑な気持ちになった。
その後私は通い詰めるうちに、この店だけに魅了されているわけではない事に気づくことになる。
自分を惨めに思い、更に涙が流れてしまう。
こんな所で一人泣いていたらお店の人に迷惑になってしまう。
それに嫌な客だと思われてしまうかもしれない。
お金だけ置いてさっさと帰ってしまおうと思った時、
店主が声をかけてくれた。
どうやら私を心配してくれてるようだった。
初対面の人に気を使わせてしまったことが申し訳なく、これ以上気を使わせないために涙を拭き、笑顔で言った。
「珈琲がおいしすぎて」
こんなんじゃ嘘だとばれるだろうが、初対面なんだからこれ以上踏み込んでくることもないだろうと思っていた。
しかし、店主はまだ気を使ってくれているのか、店のメニューで相談を受けていると言ってくれた。
執拗に踏み込んでくるわけでもなく、それでいて助けてほしいと思ったならいつでも相談してくれと手を差し伸べてくれている。
とても気遣いができる人なんだと思った。
普段なら絶対初対面の人に心の内を開けることはないのだが、この時は酔っていたせいか言ってもいいかもと思い、振られた事を話した。
すると店主は自分も似たような経験があるといいその時に、気づいた事を話してくれた。
私には無かった考え方、価値観と言うものがそこには沢山含まれていて、少しだけだが元気を貰えた。
特に「悲しみを受けいれ、成長の糧にしてしまう」
という言葉が私の中に入り込んできた。
思わず私は
「悲しみを受けいれ、成長の糧にしてしまう」
と、頭に刷り込むように呟いていた。
私は少し前向きになれそうだと思った。
この日の最後にこの店に来れたおかげで最悪くな一日というわけでもなくなった。
悪いことがあったからこそこの店にやってこれた、そう思うと悪い事は必ずしも不幸だけを運んでくるんけではないという事を知った。
不幸に付いてくる幸福、幸福についてくる不幸。
ふたつは切っても切れない仲良し兄弟みたいなものなのかもしれない。
そう思うと悪い事も受け入れる事ができる気がした。
私はこの日を機に、仕事終わりに通うようになった。
2回目に行ったときは先日のお詫びをした。
店主は私みたいなお客さんも珍しいけど、もっと面白いお客さんは沢山いるよと笑って言ってくれた。
私は2回目にして、この店の雰囲気の虜になってしまった。
先日の振られた事はまだ引きずってはいたが、ここに来る楽しみがゆっくりと私の心を癒やしていることを感じている。
それに店主のおまかせブレンドは私の心に寄り添ってくれるような香りがとてもお気に入りだ。
私は気になってブレンドに使われる豆の種類を聞いてみた。
すると、お客さんの様子をみて、その人に合ったブレンドを作っているらしく、毎回味が違うらしい。
私は味の違いに気づかなくて、店主に味覚音痴と思われただろうかと思うと同時に、私にピッタリなブレンドを飲むたびに、心を見抜かれている様でもあって少し恥ずかしい気持ちとなんとなく嬉しいような複雑な気持ちになった。
その後私は通い詰めるうちに、この店だけに魅了されているわけではない事に気づくことになる。
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