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第7章
132,オークション Part,1
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オークション会場はラッシュの街の北部にあるとある貴族邸宅のようだ。
エンタッシュの操る馬車が滑るように……とは行かないまでも低振動で邸宅の玄関前ではなく、VIP席用の特別入り口のようなところに到着した。
「やっぱりVIP席だから入り口も違うんだね」
「この魔結晶オークション自体がかなりのお金持ちじゃないと参加できない上に、VIP席だとその中でも特別になるみたいよ?」
「よくそんな券くれたよね、あの店長さん」
胸元が大きく開いているドレスが良く似合っているエリザベートさんが顔の半分を隠す仮面を付け直しながら教えてくれる。
エリザベートさんの説明通りにこのオークションにはお金持ちが集まる。
そういうところでは基本的に顔を隠すのが伝統らしい。なのでみんな仮面常備で来ている。
さらにVIP席に座るような人なら入場する入り口も違い、警備も厳重で特別扱いだ。
ほんとあの店長よくこんな券くれたなぁ……。
「それだけワタリちゃんは大口のお客様ってことなんでしょうね。
これからの商売に大きく影響するほどの」
「まぁ戦闘奴隷の人達の装備一式と予備も含めての修繕と整備なんかも含めて全部だから結構な額にはなってるんでしょうねぇー」
訓練の改善を行ったとは言ってもやはりそこは実戦さながらの戦闘訓練が多いためどうしても武器防具の消耗は激しい。
そういうところをケチっては意味がない。
顎はそういうところをケチって死んでも次を補充するという方法を取っていたみたいだけどそれでは逆に効率が悪い。
死にたくなければ結果を示せ、的な非人道的なやり方は一部では効果を発揮するが発揮しなければ無駄になる。
その結果のためだけに何十人と奴隷をつぶすのはオレのやり方ではない。
馬車を降りて魔道具の明かりで昼間……とは行かないまでもかなり明るい中を仮面をつけた案内人の男に案内されて進む。
廊下の調度品はうちの屋敷にあるものと比べても遜色ないほどの物のようだ。
さすがはVIP用だ。
お金に困ったら調度品を2,3個売れば問題ないくらいの物がそこらにある。ここも相当な金持ちの邸宅なのだ。
「こちらの部屋から直接オークションに参加することが可能となっております」
案内された場所は席ではなく、部屋だった。
どうやらVIP席というのは通称であって、テラス部分がソレにあたる部屋を丸々使えるようだ。
部屋は廊下よりもさらに質のいい調度品で設えられている。
壁にかかった絵画は抽象的すぎて意味がわからないが部屋全体の雰囲気に合わせてあるようで落ち着いた印象を与えている。
壁際にメイドと執事が何人か立っていて彼らを自由に使っていいそうだ。
別室には寝室まで用意されているらしいので、疲れたそっちで休んでもいいらしい。
というか魔結晶のオークションでここまでいらないだろう。どんだけだよVIP。
「おいひぃ~」
「ほんと。これはなかなかねぇー」
ユユさんとエリザベートさんはまだオークション開始まで時間があるからか、それとも小腹が空いたからか、それとも単純に匂いに惹かれたからか……ただの食いしん坊という選択肢は忘れておいてあげよう。
……とにかく用意してあるお菓子に手を伸ばしている。
部屋にはたくさんのフルーツやお菓子が用意されているし、使用人に言えば食事も用意してくれる。
とりあえず、壁際に控えている使用人達ではなくアルに淹れてもらった紅茶を飲みながらのんびり待つことにした。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
3回ほどお菓子が運びこまれた頃、オークションがそろそろ始まるという事を仮面を被った使用人――案内した男とは違う――というよりは運営の人? が伝えに来た。
皆でテラスに移動して用意されている席に座ると、そこから良く見える会場はすでに満員だ。
他にもオレ達以外のVIP席が何席かあるようだがこちらからは見えない。
VIP席からは会場は見えるがVIP席は見えないようになっているようだ。会場からもそうなのだろう。魔道具だろうか。
ユユさんとエリザベートさんは部屋から持ってきたお菓子を未だに食べている。
この人達に緊張とかそういうのはないのだろう。まぁ緊張しているのなんてレーネさんくらいなものだけど。
とはいってもレーネさんはこういう知らない人が多い場所だと大体こんな感じだ。
しかも今は慣れないドレス姿だ。恥ずかしさもひとしおだろう。
【レーネさん、そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。
他の席からはこっちは見えないみたいですし、何なら私達だけにしてもらいますか?】
【あぅ……。すみません……。こういうところは初めてだったので……。
やっぱりワタリさんはすごいです……。こんなに堂々としていて……】
【あー……。まぁ慣れてますから、こういうところ】
生前の経験が活きているからこういう場所は慣れっこだ。
もっと広くて危ない会場で身辺警護してたこともあるしなー。
【エリザベートさんやユユさんもすごいです……。全然緊張してない……】
【あの2人は……。なんていうかマイペースですから……】
この2人はだめだ。レーネさんの参考にはならない。緊張とかそういうのとは無縁に思える。
きっとネーシャだったらおろおろしてしまってオレに泣きついて離れたがらないくらいに怯えてしまうだろう。ちょー可愛い。
それなのにこの2人は緊張何ソレ、このお菓子おいしいよ! ってな具合だ。
……とりあえずレーネさんにもお菓子をあげてみよう。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「お集まりの皆様方、大変お待たせいたしました!
ただいまより半年に1度の魔結晶オークションを開催いたします!」
前口上などない実に簡潔な開始宣言がオークショニアから響く。
一応オークショニアが壇上に上がった時点で会場中の注目が集まり静まり返っていて突然ということはない。
お菓子に夢中だった2人もちゃんと戻ってきている。
レーネさんもお菓子を食べて少し気がまぎれたのか緊張が和らいでいるように思う。お菓子すげー。
「1番手はこちら!
東部オース河流域にて存在が確認されている、彼の凶悪な魔物――スパルタスタートルの魔結晶。
『戦塵亀』でございます!」
オークショニアの解説と同時に運ばれてきた魔結晶に会場からどよめきが起こる。
確かに強そうな名前だ。
「スパルタスタートル……。最初からすごいの出てきたなぁ」
「知ってるんですか、ユユさん」
どこぞの塾の人の台詞のように聞いてみたが通じるわけがなく、普通にユユさんが解説してくれた。
どうやらこの魔物――スパルタスタートルは体長20mにもなる魔物で魔結晶を持つ個体はさらに大きくなり倍の40mを超える固体にもなるそうだ。
スパルタスタートルが生息するオース河は川幅がとても広く、40mの亀となるとちょっとした島にもなりうるほどだ。
性格はきわめて凶暴。というか魔物なので人を見ると無差別に襲い掛かってくる。
40mもの巨体が襲い掛かってくるのはちょっと危険どころじゃすまないだろう。
その巨体を活かした圧し掛かりであらゆる物を圧殺するのが攻撃手段だが、魔法も使うという遠近両用の危険生物。
しかし生息数は多くなく、出会うことは稀。
その強さと個体数から魔結晶を得られること自体が超レアな魔物だそうだ。
そんな超レアな魔結晶が1番手。
掴みとしては上々どころか相当なものだろう。
予想通りに『戦塵亀』はかなりの金額で落札された。
その金額なんと金貨780枚。
さっそく白金貨の出番という落札された瞬間に会場中から拍手が巻き起こったほどの好調なスタートでオークションは幕を開けた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「目的の魔結晶はまだですねぇ~」
「そうだねぇ~。ワタリちゃんは他の魔結晶には興味ないの?」
「そんなことはないですよ。
でも予算の都合もありますし、必要な魔結晶は確実に競り落としたいですからね」
「そっかー」
オークションが始まる前よりは大分ペースが落ちたがそれでも未だにお菓子を摘んでいるユユさん。
この魔結晶オークションには一応カタログがある。
どんな魔結晶が出てくるかが載っているのだが、載っていないのもある。
その辺はサプライズ扱いらしい。
最初の『戦塵亀』もそのサプライズの1つだ。
カタログに載っている魔結晶だけを狙う人もいれば、サプライズ狙いの人もいる。
オレは前者でサプライズの魔結晶は金額的にも狙うつもりはない。
『戦塵亀』は金額的にも狙えないわけではなかったが、落札してしまえば落札予定の魔結晶が難しくなる。
一応オレもお金持ちではあるが、この会場の中では中位レベルのお金持ちだろう。
オークションである以上、値段は天井知らず。
一応ルールこそあれど、必ずしも守る必要はない。ルールといってもお願い、程度のものだからだ。
オレが狙っている魔結晶は2種類。
1つは一応このオークションに出てくる物なのでそれなりにレア物ではあるがあまり人気はない。
もう片方はそこそこ人気がある……が、そこまで人気があるわけではないのでアルがいる以上、予算に問題がなければ落札することができるだろう。
なので他の魔結晶に手を出して本命を落札できなくなるのは避けなければいけない。
「あ、次みたいだよ!」
「よっし、じゃあアル、頼んだよ!」
「畏まりました」
恭しく一礼するアルに微笑んでオークショニアが語る説明を聞き流す。
まずは人気のない方の魔結晶なのでコレは問題ないだろう。
順調に値段が上がり、アルが参戦する。
そこからはアルの独壇場だ。
オークションのことはあまり知らないオレ達には何をしているのかまったくわからない白熱したやり取りが行われ……落札した時には『戦塵亀』の時同様の拍手が会場中を包み込んだ。
アル、ぱねぇっす。
エンタッシュの操る馬車が滑るように……とは行かないまでも低振動で邸宅の玄関前ではなく、VIP席用の特別入り口のようなところに到着した。
「やっぱりVIP席だから入り口も違うんだね」
「この魔結晶オークション自体がかなりのお金持ちじゃないと参加できない上に、VIP席だとその中でも特別になるみたいよ?」
「よくそんな券くれたよね、あの店長さん」
胸元が大きく開いているドレスが良く似合っているエリザベートさんが顔の半分を隠す仮面を付け直しながら教えてくれる。
エリザベートさんの説明通りにこのオークションにはお金持ちが集まる。
そういうところでは基本的に顔を隠すのが伝統らしい。なのでみんな仮面常備で来ている。
さらにVIP席に座るような人なら入場する入り口も違い、警備も厳重で特別扱いだ。
ほんとあの店長よくこんな券くれたなぁ……。
「それだけワタリちゃんは大口のお客様ってことなんでしょうね。
これからの商売に大きく影響するほどの」
「まぁ戦闘奴隷の人達の装備一式と予備も含めての修繕と整備なんかも含めて全部だから結構な額にはなってるんでしょうねぇー」
訓練の改善を行ったとは言ってもやはりそこは実戦さながらの戦闘訓練が多いためどうしても武器防具の消耗は激しい。
そういうところをケチっては意味がない。
顎はそういうところをケチって死んでも次を補充するという方法を取っていたみたいだけどそれでは逆に効率が悪い。
死にたくなければ結果を示せ、的な非人道的なやり方は一部では効果を発揮するが発揮しなければ無駄になる。
その結果のためだけに何十人と奴隷をつぶすのはオレのやり方ではない。
馬車を降りて魔道具の明かりで昼間……とは行かないまでもかなり明るい中を仮面をつけた案内人の男に案内されて進む。
廊下の調度品はうちの屋敷にあるものと比べても遜色ないほどの物のようだ。
さすがはVIP用だ。
お金に困ったら調度品を2,3個売れば問題ないくらいの物がそこらにある。ここも相当な金持ちの邸宅なのだ。
「こちらの部屋から直接オークションに参加することが可能となっております」
案内された場所は席ではなく、部屋だった。
どうやらVIP席というのは通称であって、テラス部分がソレにあたる部屋を丸々使えるようだ。
部屋は廊下よりもさらに質のいい調度品で設えられている。
壁にかかった絵画は抽象的すぎて意味がわからないが部屋全体の雰囲気に合わせてあるようで落ち着いた印象を与えている。
壁際にメイドと執事が何人か立っていて彼らを自由に使っていいそうだ。
別室には寝室まで用意されているらしいので、疲れたそっちで休んでもいいらしい。
というか魔結晶のオークションでここまでいらないだろう。どんだけだよVIP。
「おいひぃ~」
「ほんと。これはなかなかねぇー」
ユユさんとエリザベートさんはまだオークション開始まで時間があるからか、それとも小腹が空いたからか、それとも単純に匂いに惹かれたからか……ただの食いしん坊という選択肢は忘れておいてあげよう。
……とにかく用意してあるお菓子に手を伸ばしている。
部屋にはたくさんのフルーツやお菓子が用意されているし、使用人に言えば食事も用意してくれる。
とりあえず、壁際に控えている使用人達ではなくアルに淹れてもらった紅茶を飲みながらのんびり待つことにした。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
3回ほどお菓子が運びこまれた頃、オークションがそろそろ始まるという事を仮面を被った使用人――案内した男とは違う――というよりは運営の人? が伝えに来た。
皆でテラスに移動して用意されている席に座ると、そこから良く見える会場はすでに満員だ。
他にもオレ達以外のVIP席が何席かあるようだがこちらからは見えない。
VIP席からは会場は見えるがVIP席は見えないようになっているようだ。会場からもそうなのだろう。魔道具だろうか。
ユユさんとエリザベートさんは部屋から持ってきたお菓子を未だに食べている。
この人達に緊張とかそういうのはないのだろう。まぁ緊張しているのなんてレーネさんくらいなものだけど。
とはいってもレーネさんはこういう知らない人が多い場所だと大体こんな感じだ。
しかも今は慣れないドレス姿だ。恥ずかしさもひとしおだろう。
【レーネさん、そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。
他の席からはこっちは見えないみたいですし、何なら私達だけにしてもらいますか?】
【あぅ……。すみません……。こういうところは初めてだったので……。
やっぱりワタリさんはすごいです……。こんなに堂々としていて……】
【あー……。まぁ慣れてますから、こういうところ】
生前の経験が活きているからこういう場所は慣れっこだ。
もっと広くて危ない会場で身辺警護してたこともあるしなー。
【エリザベートさんやユユさんもすごいです……。全然緊張してない……】
【あの2人は……。なんていうかマイペースですから……】
この2人はだめだ。レーネさんの参考にはならない。緊張とかそういうのとは無縁に思える。
きっとネーシャだったらおろおろしてしまってオレに泣きついて離れたがらないくらいに怯えてしまうだろう。ちょー可愛い。
それなのにこの2人は緊張何ソレ、このお菓子おいしいよ! ってな具合だ。
……とりあえずレーネさんにもお菓子をあげてみよう。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「お集まりの皆様方、大変お待たせいたしました!
ただいまより半年に1度の魔結晶オークションを開催いたします!」
前口上などない実に簡潔な開始宣言がオークショニアから響く。
一応オークショニアが壇上に上がった時点で会場中の注目が集まり静まり返っていて突然ということはない。
お菓子に夢中だった2人もちゃんと戻ってきている。
レーネさんもお菓子を食べて少し気がまぎれたのか緊張が和らいでいるように思う。お菓子すげー。
「1番手はこちら!
東部オース河流域にて存在が確認されている、彼の凶悪な魔物――スパルタスタートルの魔結晶。
『戦塵亀』でございます!」
オークショニアの解説と同時に運ばれてきた魔結晶に会場からどよめきが起こる。
確かに強そうな名前だ。
「スパルタスタートル……。最初からすごいの出てきたなぁ」
「知ってるんですか、ユユさん」
どこぞの塾の人の台詞のように聞いてみたが通じるわけがなく、普通にユユさんが解説してくれた。
どうやらこの魔物――スパルタスタートルは体長20mにもなる魔物で魔結晶を持つ個体はさらに大きくなり倍の40mを超える固体にもなるそうだ。
スパルタスタートルが生息するオース河は川幅がとても広く、40mの亀となるとちょっとした島にもなりうるほどだ。
性格はきわめて凶暴。というか魔物なので人を見ると無差別に襲い掛かってくる。
40mもの巨体が襲い掛かってくるのはちょっと危険どころじゃすまないだろう。
その巨体を活かした圧し掛かりであらゆる物を圧殺するのが攻撃手段だが、魔法も使うという遠近両用の危険生物。
しかし生息数は多くなく、出会うことは稀。
その強さと個体数から魔結晶を得られること自体が超レアな魔物だそうだ。
そんな超レアな魔結晶が1番手。
掴みとしては上々どころか相当なものだろう。
予想通りに『戦塵亀』はかなりの金額で落札された。
その金額なんと金貨780枚。
さっそく白金貨の出番という落札された瞬間に会場中から拍手が巻き起こったほどの好調なスタートでオークションは幕を開けた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「目的の魔結晶はまだですねぇ~」
「そうだねぇ~。ワタリちゃんは他の魔結晶には興味ないの?」
「そんなことはないですよ。
でも予算の都合もありますし、必要な魔結晶は確実に競り落としたいですからね」
「そっかー」
オークションが始まる前よりは大分ペースが落ちたがそれでも未だにお菓子を摘んでいるユユさん。
この魔結晶オークションには一応カタログがある。
どんな魔結晶が出てくるかが載っているのだが、載っていないのもある。
その辺はサプライズ扱いらしい。
最初の『戦塵亀』もそのサプライズの1つだ。
カタログに載っている魔結晶だけを狙う人もいれば、サプライズ狙いの人もいる。
オレは前者でサプライズの魔結晶は金額的にも狙うつもりはない。
『戦塵亀』は金額的にも狙えないわけではなかったが、落札してしまえば落札予定の魔結晶が難しくなる。
一応オレもお金持ちではあるが、この会場の中では中位レベルのお金持ちだろう。
オークションである以上、値段は天井知らず。
一応ルールこそあれど、必ずしも守る必要はない。ルールといってもお願い、程度のものだからだ。
オレが狙っている魔結晶は2種類。
1つは一応このオークションに出てくる物なのでそれなりにレア物ではあるがあまり人気はない。
もう片方はそこそこ人気がある……が、そこまで人気があるわけではないのでアルがいる以上、予算に問題がなければ落札することができるだろう。
なので他の魔結晶に手を出して本命を落札できなくなるのは避けなければいけない。
「あ、次みたいだよ!」
「よっし、じゃあアル、頼んだよ!」
「畏まりました」
恭しく一礼するアルに微笑んでオークショニアが語る説明を聞き流す。
まずは人気のない方の魔結晶なのでコレは問題ないだろう。
順調に値段が上がり、アルが参戦する。
そこからはアルの独壇場だ。
オークションのことはあまり知らないオレ達には何をしているのかまったくわからない白熱したやり取りが行われ……落札した時には『戦塵亀』の時同様の拍手が会場中を包み込んだ。
アル、ぱねぇっす。
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