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第7章
134,オークション Part,3
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1番のサプライズだと思われる魔結晶――『迷宮』の競りが終わってもまだ出品は続く。
普通こういう1番盛り上がるのは最後に持ってくるか最初に持ってくるかだと思うのだけれど、まだ全体の3分の1は残っている。
もちろんカタログ上での3分の1なのでサプライズを含めるとまだまだあるだろう。
『春燕』の残り1個と本命も残っているし。
「……ということはもっと大きなサプライズがある?」
「かもしれないねぇ~」
「でもさすがに『迷宮』よりもすごい魔結晶っていうと想像がつかないわねぇ」
ユユさんもエリザベートさんもオレと同じように思ったようだ。
しかし確かに『迷宮』よりもすごい魔結晶というと全然想像できない。
まぁそもそもあんまり魔結晶知らないんだけどね!
「でも何もなしで終わるっていうことはないと思うし、楽しみだね」
ユユさんの心底楽しみにしていそうな笑顔に皆で頷くとオークション会場へと視線を向けた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「こちらが落札証明となります」
3個目の『春燕』を無事に落札し終わり、遂に落札予定の魔結晶は残り1つとなった。
落札証明を持ってきた執事の人も言葉を手短にして邪魔をしないように配慮している。
落札品が2個目、3個目となり、取引について同じことを何度も言うのは失礼な場合もあるしね。
「さていつでてくるのかなぁ」
「ワタリちゃん、『春燕』の他には何を落札する予定なの?」
「『弧鷹』ってやつですよ」
「スリムイーグルの魔結晶で効果は軽量化。
防具に仕込むと便利だけど軽くなる分ふんばりは弱くなるね。武器も同様で重量で押しつぶすようなのだとまったく使い物にならなくなるけど、速さを主軸にするなら重宝するよ」
エリザベートさんの質問に答えるとついでにユユさんが解説を交えてくれる。
軽量化はそれなりに人気のある効果だ。
防具が軽くなればよけやすくなるし、動きやすい。武器に仕込んでも同様だ。
だがユユさんが言うように、重量も含めて利点としている武器防具にはまったく合わない。
そういう場合は逆の重量増加などの効果なんかがいいらしいけど、常時重くなってしまうので大変らしい。
切り替えが出来たら1番楽だろうけどそのためには別の魔結晶と特別な機構が必要になるそうだ。
武器防具などのそこそこの大きさの物に仕込むにはまだ難しいらしい。その上衝撃にも強くないそうなので微妙だ。
「はっ……! もしやその魔結晶を食べれば……。
わ、ワタリちゃん! わ、私にも1個買えないかなぁ?」
「どうでしょう? いくらくらいになると思いますか?」
「たぶん『春燕』よりは高いと思いますよ。そこそこ人気あるし」
「がーん……。そ、そうよねぇ……」
エリザベートさんのなんとも女性らしい発想にちょっと苦笑いだが、実際そういう目的で購入する人は多いらしい。
見た目を変えずに軽くなる『軽量』というスキルが取得できる可能性もあるそうだ。
魔結晶を食べてスキルを得られる場合はポイントがかからないそうだ。
しかしなかなか得られないので一般的ではない。
スキルを得るまでに何百万ラードとかかるのでは一般人には手がでないどころの話ではないだろう。
しかし……もしオレがそういうやり方でスキルを得て、リセットしたらどうなるんだろうか。
ちゃんとポイントに還元されるのならやる価値があるのではないだろうか。
「ワタリさん……どうかしましたか?
……あ、わ、ワタリさんはまだまだ成長するんですから体重は気にしない方が……」
「え? あーいや別に体重のことを考えてたわけじゃないですよ」
「そ、そうでしたか……」
考え込んでいたオレにレーネさんが心配そうに声をかけてきたけど、またなんともいえない心配のされ方をされてしまった。
あーでもオレくらいの子でも、ませてる子はダイエットをしたりするなんて生前ではよくあったっけ。
大きな体を小さくさせて赤くなっているレーネさんにほっこりさせてもらっている間にもオークションは続いていく。
そんなこんなしていると遂に目的の魔結晶――『弧鷹』が出品された。
『弧鷹』はそこそこ人気がある。
なので『春燕』のようにはいかないだろう……。なんて思っていた時がオレにもありました。
「さすがアル君だねぇ……」
「ほんとねぇ~……。でも私のワタリちゃんは落札させないわよ!」
「さすがです、アルさん」
「うんうん、よくやった、アル! さっすが私のアルだ!
それと私は誰のものでもないですし、出品もしません!」
「ぶーぶー。ワタリちゃんのいけずー」
「まったくもぅ……」
いつもの如くエリザベートさんがまじめな顔でおかしな発言をして、言ってやったぜ的なドヤ顔をしている。
まぁそんなことは置いておいて、『弧鷹』は無事にアルが見事なテクニックで落札してくれた。
未だにどんなテクニックなのかいまいちわかってないオレだけど問題ない。だってアルがすごいのはいつものことだし!
落札証明も無事に受け取り、オレの予定していた落札対象は全てゲットできた。
あとは残りのオークションを楽しむだけだ。
もし何か良さげなものがあったら落札してもいいし。
「アル、残りどのくらいだっけ?」
「カタログに載っていた出品物は残り4品となります」
「ありゃ……もうそんなに少ないのか。
ということはサプライズもいれても5,6品かなー?」
「たぶんそのくらいだね」
思っていたよりもずいぶん残りが少ない。
『弧鷹』はずいぶん後ろの方だったようだ。
だが『迷宮』以上のサプライズは未だにないのでまだ期待はできる。
ただしオレに手が出せるような額ではないと思うけど。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「あっという間に最後の1品だね~」
「やっぱり最後の最後にサプライズをちゃんと用意してたようね。楽しみだわ」
「なんだろうねぇ~」
「楽しみです」
カタログの残り4品はあっという間に落札されてしまってオレが手を出すことはなかった。
まぁ欲しい物もなかったから別にいいんだけどね。
しかしカタログに載っていた全ての魔結晶が落札され終わってもまだオークションは終わらない。
つまりは最後の最後にトリとしてサプライズが用意されているということだ。
「さぁオークションも最後の品となりました。
今宵お集まり頂いた皆様方は実に幸運といえるでしょう。
皆様方は今宵、歴史の目撃者となられるのですから……。ご覧ください!」
オークショニアの芝居がかった台詞と共に現れたのは……巨大な魔結晶だった。
『迷宮』の時以上に会場中がざわめいている。
「あれが……魔結晶?」
「あんな魔結晶見たことないよ!?」
「すごく綺麗」
「綺麗……」
オレとユユさんは見たこともない巨大な……たくさんの結晶の生えた透き通るような鉱物のような物を見て、それが魔結晶とは到底思えなかった。
しかしエリザベートさんとレーネさんの反応は違った。
確かにたくさん生えている結晶も見事なほどに透き通っており、当てられている光を綺麗に反射している。
その結晶が生えている鉱物のようなものも宝石といっても頷けるほどの透明度と色合いを誇り、カッティングすればそれだけで相当な値段がつけられるだろうことは疑いようがない。
だが今この場で出てきたということはこれも魔結晶ということだ。
しかしオークショニアの説明通り歴史の目撃者になるほどの魔結晶なのだろうか。
「皆様が驚くのも無理はございません。
なんとこの魔結晶は複数の魔結晶が溶け合って出来た物なのです。
……そう、そのような魔結晶はランドール大陸の長き歴史の中にも存在しない物です!」
魔結晶は食べる際には砕いて食べる。
粉々にするのは非常に簡単だが、部分的に溶かして結合させるのは難しい……というよりは出来ない。
粉々にしたあとなら溶かすことも出来るが、逆に言えば粉々といえるほどの大きさにしなければ決して溶けない。
壇上に置かれている魔結晶は見事なほどの透明度を保ち、その大きさを維持したまま確かに1つになっている。
「この魔結晶の生成経緯はまったくの不明でございます。
しかしこの魔結晶を持ち込んだ冒険者の話では特殊進化個体を追っていた際に発見し、追っていた特殊進化個体は姿を消していたそうです」
オークショニアの説明にまたもや会場中からどよめきが上がる。
オークショニアはつまりこの魔結晶は特殊進化個体が変化したものではないかと言いたいのだ。
「もちろん私どもで安全性は保障致します。
すでにこの魔結晶は魔物でもなければ特殊進化個体でもありません。
魔結晶であることは多くの鑑定人達の手によって証明されております。
1年以上をかけて安全であることも確認してありますのでご安心ください。
しかし残念ながら100人以上の鑑定人及び、高名なあのラシルド・ラシラスの鑑定眼をもってしても効果はわかっておりません」
またもや会場中がどよめきで埋め尽くされる。
ラシルド・ラシラスが誰なんだか知らないが口ぶりからして相当有名な鑑定人なのだろう。
ユユさんもエリザベートさんもレーネさんまでも驚いているし。
「効果はまったくもって不明。
ですがこの奇跡のような美しさ。
これが魔結晶であることも忘れるほどの美術的価値があることは皆様方ならば言うまでもないことでしょう!
ですが! ですが!
このオークションは魔結晶オークション!
美術品オークションではないのです!
それがこの魔結晶が当オークションにて出品された理由!」
オークショニアの熱の篭った声に会場のボルテージも徐々に上がってきている。
というかすでに待ちきれないとばかりに立ち上がって備えている者までいる。立ち上がってもあんまり意味はないのだけれど。
「それでは、ランドール大陸史上初となる神秘の魔結晶の所有者になるのはいったい誰なのか!
落札開始額は1000万ラード!
我こそはという猛者よ! さぁ! スタートでございます!」
「4000万」
オークショニアの絶叫と共に始まった最後のオークションだが、スタートとほぼ同時に発せられたたった一言によって会場は一瞬にして沈黙が支配した。
普通こういう1番盛り上がるのは最後に持ってくるか最初に持ってくるかだと思うのだけれど、まだ全体の3分の1は残っている。
もちろんカタログ上での3分の1なのでサプライズを含めるとまだまだあるだろう。
『春燕』の残り1個と本命も残っているし。
「……ということはもっと大きなサプライズがある?」
「かもしれないねぇ~」
「でもさすがに『迷宮』よりもすごい魔結晶っていうと想像がつかないわねぇ」
ユユさんもエリザベートさんもオレと同じように思ったようだ。
しかし確かに『迷宮』よりもすごい魔結晶というと全然想像できない。
まぁそもそもあんまり魔結晶知らないんだけどね!
「でも何もなしで終わるっていうことはないと思うし、楽しみだね」
ユユさんの心底楽しみにしていそうな笑顔に皆で頷くとオークション会場へと視線を向けた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「こちらが落札証明となります」
3個目の『春燕』を無事に落札し終わり、遂に落札予定の魔結晶は残り1つとなった。
落札証明を持ってきた執事の人も言葉を手短にして邪魔をしないように配慮している。
落札品が2個目、3個目となり、取引について同じことを何度も言うのは失礼な場合もあるしね。
「さていつでてくるのかなぁ」
「ワタリちゃん、『春燕』の他には何を落札する予定なの?」
「『弧鷹』ってやつですよ」
「スリムイーグルの魔結晶で効果は軽量化。
防具に仕込むと便利だけど軽くなる分ふんばりは弱くなるね。武器も同様で重量で押しつぶすようなのだとまったく使い物にならなくなるけど、速さを主軸にするなら重宝するよ」
エリザベートさんの質問に答えるとついでにユユさんが解説を交えてくれる。
軽量化はそれなりに人気のある効果だ。
防具が軽くなればよけやすくなるし、動きやすい。武器に仕込んでも同様だ。
だがユユさんが言うように、重量も含めて利点としている武器防具にはまったく合わない。
そういう場合は逆の重量増加などの効果なんかがいいらしいけど、常時重くなってしまうので大変らしい。
切り替えが出来たら1番楽だろうけどそのためには別の魔結晶と特別な機構が必要になるそうだ。
武器防具などのそこそこの大きさの物に仕込むにはまだ難しいらしい。その上衝撃にも強くないそうなので微妙だ。
「はっ……! もしやその魔結晶を食べれば……。
わ、ワタリちゃん! わ、私にも1個買えないかなぁ?」
「どうでしょう? いくらくらいになると思いますか?」
「たぶん『春燕』よりは高いと思いますよ。そこそこ人気あるし」
「がーん……。そ、そうよねぇ……」
エリザベートさんのなんとも女性らしい発想にちょっと苦笑いだが、実際そういう目的で購入する人は多いらしい。
見た目を変えずに軽くなる『軽量』というスキルが取得できる可能性もあるそうだ。
魔結晶を食べてスキルを得られる場合はポイントがかからないそうだ。
しかしなかなか得られないので一般的ではない。
スキルを得るまでに何百万ラードとかかるのでは一般人には手がでないどころの話ではないだろう。
しかし……もしオレがそういうやり方でスキルを得て、リセットしたらどうなるんだろうか。
ちゃんとポイントに還元されるのならやる価値があるのではないだろうか。
「ワタリさん……どうかしましたか?
……あ、わ、ワタリさんはまだまだ成長するんですから体重は気にしない方が……」
「え? あーいや別に体重のことを考えてたわけじゃないですよ」
「そ、そうでしたか……」
考え込んでいたオレにレーネさんが心配そうに声をかけてきたけど、またなんともいえない心配のされ方をされてしまった。
あーでもオレくらいの子でも、ませてる子はダイエットをしたりするなんて生前ではよくあったっけ。
大きな体を小さくさせて赤くなっているレーネさんにほっこりさせてもらっている間にもオークションは続いていく。
そんなこんなしていると遂に目的の魔結晶――『弧鷹』が出品された。
『弧鷹』はそこそこ人気がある。
なので『春燕』のようにはいかないだろう……。なんて思っていた時がオレにもありました。
「さすがアル君だねぇ……」
「ほんとねぇ~……。でも私のワタリちゃんは落札させないわよ!」
「さすがです、アルさん」
「うんうん、よくやった、アル! さっすが私のアルだ!
それと私は誰のものでもないですし、出品もしません!」
「ぶーぶー。ワタリちゃんのいけずー」
「まったくもぅ……」
いつもの如くエリザベートさんがまじめな顔でおかしな発言をして、言ってやったぜ的なドヤ顔をしている。
まぁそんなことは置いておいて、『弧鷹』は無事にアルが見事なテクニックで落札してくれた。
未だにどんなテクニックなのかいまいちわかってないオレだけど問題ない。だってアルがすごいのはいつものことだし!
落札証明も無事に受け取り、オレの予定していた落札対象は全てゲットできた。
あとは残りのオークションを楽しむだけだ。
もし何か良さげなものがあったら落札してもいいし。
「アル、残りどのくらいだっけ?」
「カタログに載っていた出品物は残り4品となります」
「ありゃ……もうそんなに少ないのか。
ということはサプライズもいれても5,6品かなー?」
「たぶんそのくらいだね」
思っていたよりもずいぶん残りが少ない。
『弧鷹』はずいぶん後ろの方だったようだ。
だが『迷宮』以上のサプライズは未だにないのでまだ期待はできる。
ただしオレに手が出せるような額ではないと思うけど。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「あっという間に最後の1品だね~」
「やっぱり最後の最後にサプライズをちゃんと用意してたようね。楽しみだわ」
「なんだろうねぇ~」
「楽しみです」
カタログの残り4品はあっという間に落札されてしまってオレが手を出すことはなかった。
まぁ欲しい物もなかったから別にいいんだけどね。
しかしカタログに載っていた全ての魔結晶が落札され終わってもまだオークションは終わらない。
つまりは最後の最後にトリとしてサプライズが用意されているということだ。
「さぁオークションも最後の品となりました。
今宵お集まり頂いた皆様方は実に幸運といえるでしょう。
皆様方は今宵、歴史の目撃者となられるのですから……。ご覧ください!」
オークショニアの芝居がかった台詞と共に現れたのは……巨大な魔結晶だった。
『迷宮』の時以上に会場中がざわめいている。
「あれが……魔結晶?」
「あんな魔結晶見たことないよ!?」
「すごく綺麗」
「綺麗……」
オレとユユさんは見たこともない巨大な……たくさんの結晶の生えた透き通るような鉱物のような物を見て、それが魔結晶とは到底思えなかった。
しかしエリザベートさんとレーネさんの反応は違った。
確かにたくさん生えている結晶も見事なほどに透き通っており、当てられている光を綺麗に反射している。
その結晶が生えている鉱物のようなものも宝石といっても頷けるほどの透明度と色合いを誇り、カッティングすればそれだけで相当な値段がつけられるだろうことは疑いようがない。
だが今この場で出てきたということはこれも魔結晶ということだ。
しかしオークショニアの説明通り歴史の目撃者になるほどの魔結晶なのだろうか。
「皆様が驚くのも無理はございません。
なんとこの魔結晶は複数の魔結晶が溶け合って出来た物なのです。
……そう、そのような魔結晶はランドール大陸の長き歴史の中にも存在しない物です!」
魔結晶は食べる際には砕いて食べる。
粉々にするのは非常に簡単だが、部分的に溶かして結合させるのは難しい……というよりは出来ない。
粉々にしたあとなら溶かすことも出来るが、逆に言えば粉々といえるほどの大きさにしなければ決して溶けない。
壇上に置かれている魔結晶は見事なほどの透明度を保ち、その大きさを維持したまま確かに1つになっている。
「この魔結晶の生成経緯はまったくの不明でございます。
しかしこの魔結晶を持ち込んだ冒険者の話では特殊進化個体を追っていた際に発見し、追っていた特殊進化個体は姿を消していたそうです」
オークショニアの説明にまたもや会場中からどよめきが上がる。
オークショニアはつまりこの魔結晶は特殊進化個体が変化したものではないかと言いたいのだ。
「もちろん私どもで安全性は保障致します。
すでにこの魔結晶は魔物でもなければ特殊進化個体でもありません。
魔結晶であることは多くの鑑定人達の手によって証明されております。
1年以上をかけて安全であることも確認してありますのでご安心ください。
しかし残念ながら100人以上の鑑定人及び、高名なあのラシルド・ラシラスの鑑定眼をもってしても効果はわかっておりません」
またもや会場中がどよめきで埋め尽くされる。
ラシルド・ラシラスが誰なんだか知らないが口ぶりからして相当有名な鑑定人なのだろう。
ユユさんもエリザベートさんもレーネさんまでも驚いているし。
「効果はまったくもって不明。
ですがこの奇跡のような美しさ。
これが魔結晶であることも忘れるほどの美術的価値があることは皆様方ならば言うまでもないことでしょう!
ですが! ですが!
このオークションは魔結晶オークション!
美術品オークションではないのです!
それがこの魔結晶が当オークションにて出品された理由!」
オークショニアの熱の篭った声に会場のボルテージも徐々に上がってきている。
というかすでに待ちきれないとばかりに立ち上がって備えている者までいる。立ち上がってもあんまり意味はないのだけれど。
「それでは、ランドール大陸史上初となる神秘の魔結晶の所有者になるのはいったい誰なのか!
落札開始額は1000万ラード!
我こそはという猛者よ! さぁ! スタートでございます!」
「4000万」
オークショニアの絶叫と共に始まった最後のオークションだが、スタートとほぼ同時に発せられたたった一言によって会場は一瞬にして沈黙が支配した。
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