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第一
ブチギレます
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飢えた獣のような顔で見つめてくるハロスさんは何かの呪文を唱え、黒い紐を出現させた。その紐で俺の腕を縛ってしまった。紐は細いのに丈夫で引きちぎろうとしてもびくともしなかった
「無駄だよ。この紐は私の魔力が込められている。私が消さない限り、この紐はちぎれない」
優しく縛られている箇所を撫でてくるのが怖い。これからされることを認識させるかのように撫でてくる手つきが気持ち悪くて仕方ない...
だが、さすがに身勝手がすぎる
俺一人に会いたいが為に暴れたい魔族を動かした。一度そう思ってしまうと駄目だ。すっと、頭が冷静になって...
この人、俺の一番嫌いなタイプだ
「...いい加減にしろ」
「?カーティル?」
「今すぐ俺を解放しろ。じゃなきゃ、お前を殺す」
「何を言ってるのかな?」
「消えろ、クズが」
唸るように言葉を言いながら脳内で腕の縄が消えるイメージをして腕に炎を纏うイメージをした。すると、イメージ通りに縄は消え、腕全体に炎が纏っていた。俺は呆気にとられているハロスさんを思いっきり殴った。ハロスさんはその場にうずくまって痛みに唸った。そのすきにベッドの下に捨てられた剣を拾い上げ構えながらハロスさんから距離をとった
嫌いな奴に対しては容赦しない。それが、仲間だろうと以前助けた知り合いだとしても...
「ゲホッ......カーティル...」
「なぜ、って顔をしているな...俺は、お前みたいな思考の持ち主が嫌いなんだよ」
「.........」
「二度と、俺の前に現れるな。次現れたら、消す」
そのまま部屋のドアを壊して逃げた
どんな構造をしているなんか知らないが、大体の城は階段を下っていけば外に出られる。もし迷ったならどこかの窓から脱出すればいい
だが、次々襲いかかってくる魔物を倒しながら突き進むのは少し辛い
ここで捕まってしまえば逆戻りか殺されるかだ。無理をしてでも突っ込むしかない
「までぇぇえ!! 」
「うざい」
「そっぢにいっだぞ!!」
「...チッ」
次々とわいてくるな...
これじゃキリがない。何とかして外に出られないか探していたら目の前に窓があった。外を見てみれば森が広がっていた
森に行けば少しは落ち着くことができるか?
考えて即行動。窓を突き破って外に逃げた
「ハァ...ハァ...ここまでくれば...」
森に入って少し走ったところで後ろを見たが追ってはいなかった。何とか逃げられた...
呼吸を整えるために木の影に座り深呼吸をした
しばらく呼吸を落ち着かせるために座っていたがある程度呼吸が整ったのでゆっくり立ち上がり回りを見た
「...ここ、どこだろう」
見たことない場所だった
草木は葉が黒く、幹は赤黒い。所々に咲いている花も黒ずんだ血液のような色や鮮やかすぎる青をしていたり、とにかく明らかに毒草の色をしていた。空の色も雷雲のように真っ黒で時々稲妻が走っていた
方角を知りたくても全てが同じ色彩に配置
「...あ、スピーア...念じれば答えてくれるんだっけ......やめておこう」
今は誰にも会いたくない
落ち着いたとはいえ久々にキレたせいで怒りが収まらない。ここに来てからは怒るようなことはなかった。いや、怒るようなことが起きなかった
王族とか貴族と深く接触することはなかったし、誰もが俺を受け入れてくれていた
俺が受け入れることを躊躇していただけなんだ
「....とにかく......戻らないと...」
転送魔法を使ってみようかと思ったがうまくいくかわからないし、どんなイメージをすればいいかわからないし...
城があった方角の逆をいってみれば出れると思うが...
とりあえず、歩くしかないか
「無駄だよ。この紐は私の魔力が込められている。私が消さない限り、この紐はちぎれない」
優しく縛られている箇所を撫でてくるのが怖い。これからされることを認識させるかのように撫でてくる手つきが気持ち悪くて仕方ない...
だが、さすがに身勝手がすぎる
俺一人に会いたいが為に暴れたい魔族を動かした。一度そう思ってしまうと駄目だ。すっと、頭が冷静になって...
この人、俺の一番嫌いなタイプだ
「...いい加減にしろ」
「?カーティル?」
「今すぐ俺を解放しろ。じゃなきゃ、お前を殺す」
「何を言ってるのかな?」
「消えろ、クズが」
唸るように言葉を言いながら脳内で腕の縄が消えるイメージをして腕に炎を纏うイメージをした。すると、イメージ通りに縄は消え、腕全体に炎が纏っていた。俺は呆気にとられているハロスさんを思いっきり殴った。ハロスさんはその場にうずくまって痛みに唸った。そのすきにベッドの下に捨てられた剣を拾い上げ構えながらハロスさんから距離をとった
嫌いな奴に対しては容赦しない。それが、仲間だろうと以前助けた知り合いだとしても...
「ゲホッ......カーティル...」
「なぜ、って顔をしているな...俺は、お前みたいな思考の持ち主が嫌いなんだよ」
「.........」
「二度と、俺の前に現れるな。次現れたら、消す」
そのまま部屋のドアを壊して逃げた
どんな構造をしているなんか知らないが、大体の城は階段を下っていけば外に出られる。もし迷ったならどこかの窓から脱出すればいい
だが、次々襲いかかってくる魔物を倒しながら突き進むのは少し辛い
ここで捕まってしまえば逆戻りか殺されるかだ。無理をしてでも突っ込むしかない
「までぇぇえ!! 」
「うざい」
「そっぢにいっだぞ!!」
「...チッ」
次々とわいてくるな...
これじゃキリがない。何とかして外に出られないか探していたら目の前に窓があった。外を見てみれば森が広がっていた
森に行けば少しは落ち着くことができるか?
考えて即行動。窓を突き破って外に逃げた
「ハァ...ハァ...ここまでくれば...」
森に入って少し走ったところで後ろを見たが追ってはいなかった。何とか逃げられた...
呼吸を整えるために木の影に座り深呼吸をした
しばらく呼吸を落ち着かせるために座っていたがある程度呼吸が整ったのでゆっくり立ち上がり回りを見た
「...ここ、どこだろう」
見たことない場所だった
草木は葉が黒く、幹は赤黒い。所々に咲いている花も黒ずんだ血液のような色や鮮やかすぎる青をしていたり、とにかく明らかに毒草の色をしていた。空の色も雷雲のように真っ黒で時々稲妻が走っていた
方角を知りたくても全てが同じ色彩に配置
「...あ、スピーア...念じれば答えてくれるんだっけ......やめておこう」
今は誰にも会いたくない
落ち着いたとはいえ久々にキレたせいで怒りが収まらない。ここに来てからは怒るようなことはなかった。いや、怒るようなことが起きなかった
王族とか貴族と深く接触することはなかったし、誰もが俺を受け入れてくれていた
俺が受け入れることを躊躇していただけなんだ
「....とにかく......戻らないと...」
転送魔法を使ってみようかと思ったがうまくいくかわからないし、どんなイメージをすればいいかわからないし...
城があった方角の逆をいってみれば出れると思うが...
とりあえず、歩くしかないか
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