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5章 日月
恐怖
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「……陽葵、今日は僕の家に来るか?」
僕がそう提案すると、陽葵は少し照れたように頬を緩めた。
『なんだか……悠真くんの家に行くの…。ちょっと恥ずかしいね。』
「あはは、確かに。なんか同棲みたいだな」
そんな冗談を言い合いながら、僕たちは夜道を歩き出した。栞も「それが一番…ね…。何かあったらすぐ電話して…。」と納得して、一度電話を切った。
けれど、僕の家に近づいた時、陽葵が急に足を止めた。
「陽葵? どうしたんだ?」
『……わからない。わからないけど、これ以上先は……怖くて、行きたくない』
陽葵の顔は、街灯の灯りに照らされ青ざめている。僕は周囲を見渡し、理由を考える。この道の先には、陽葵のお母さんたちが亡くなったあの山が…。
「……たぶん、あの山が近いからかな。事件の場所を本能的に避けてるのかも……」
僕は再び栞に電話をかけ、今の状況を伝えた。受話器の向こうで、栞は何かを深く考え込んでいるのか、長い沈黙が続いた。
「栞? あの、もしもし……」
「……悠真くん。陽葵を、うちに連れてきて」
栞の淡々とした声が響いた。
「私は陽葵を見ることも、声を聞くこともできない。でも、だからって陽葵ちゃんを守るために悠真くんをホームレスにさせるわけにはいかないでしょう?」
「俺は、陽葵と一緒にいられるなら外でも……」
『……私、栞の家に行きたい。』
僕の言葉を遮るように、陽葵が静かに言った。
『悠真くんが私のために無茶して、警察に捕まりそうになったのに……これ以上、私のせいで悠真くんに無理をさせるのは嫌だよ』
「陽葵、僕がしたくてしてるだけだから、気にしなくていいんだよ」
『……嫌なの。私は、悠真くんの足手まといになりたくないの!』
陽葵の瞳から涙が溢れ出した。彼女の強い意志を感じて、僕は言葉を飲み込んだ。
「……わかった。栞、陽葵を頼む。今からそっちに向かうよ」
僕は電話を切り、ぬいぐるみを抱き直した。
「行こう、陽葵。栞の家なら、きっと大丈夫だから」
陽葵は涙を拭い、僕の隣で小さく頷いた。
僕がそう提案すると、陽葵は少し照れたように頬を緩めた。
『なんだか……悠真くんの家に行くの…。ちょっと恥ずかしいね。』
「あはは、確かに。なんか同棲みたいだな」
そんな冗談を言い合いながら、僕たちは夜道を歩き出した。栞も「それが一番…ね…。何かあったらすぐ電話して…。」と納得して、一度電話を切った。
けれど、僕の家に近づいた時、陽葵が急に足を止めた。
「陽葵? どうしたんだ?」
『……わからない。わからないけど、これ以上先は……怖くて、行きたくない』
陽葵の顔は、街灯の灯りに照らされ青ざめている。僕は周囲を見渡し、理由を考える。この道の先には、陽葵のお母さんたちが亡くなったあの山が…。
「……たぶん、あの山が近いからかな。事件の場所を本能的に避けてるのかも……」
僕は再び栞に電話をかけ、今の状況を伝えた。受話器の向こうで、栞は何かを深く考え込んでいるのか、長い沈黙が続いた。
「栞? あの、もしもし……」
「……悠真くん。陽葵を、うちに連れてきて」
栞の淡々とした声が響いた。
「私は陽葵を見ることも、声を聞くこともできない。でも、だからって陽葵ちゃんを守るために悠真くんをホームレスにさせるわけにはいかないでしょう?」
「俺は、陽葵と一緒にいられるなら外でも……」
『……私、栞の家に行きたい。』
僕の言葉を遮るように、陽葵が静かに言った。
『悠真くんが私のために無茶して、警察に捕まりそうになったのに……これ以上、私のせいで悠真くんに無理をさせるのは嫌だよ』
「陽葵、僕がしたくてしてるだけだから、気にしなくていいんだよ」
『……嫌なの。私は、悠真くんの足手まといになりたくないの!』
陽葵の瞳から涙が溢れ出した。彼女の強い意志を感じて、僕は言葉を飲み込んだ。
「……わかった。栞、陽葵を頼む。今からそっちに向かうよ」
僕は電話を切り、ぬいぐるみを抱き直した。
「行こう、陽葵。栞の家なら、きっと大丈夫だから」
陽葵は涙を拭い、僕の隣で小さく頷いた。
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