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5章 日月
掃除
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朝の日差しで目が覚めた。
僕は、寝ぼけた頭で、思わず陽葵の姿を探してしまったが、どこにもいなかった。
そうか…。
彼女は今、栞の家に…。
窓から差し込む太陽の温かさが、余計に胸を締めつける。
会いたい…。その気持ちを抑えきれず、僕は栞に電話をかけていた。
「今から栞の家に行ってもいいか?」
思わずそう口にすると、栞は少し困ったように言葉を返した。
「……さすがに親がいない間に異性を入れるのは許してくれないと思うわ。私は休みでも勝手に出られないし、電話なら大丈夫なんだけどね」
陽葵に会いたい気持ちはやまやまだったが、これ以上、栞に迷惑をかけるわけにはいかない。僕は「そうだよな、ごめん」と諦めることにした。
「電話で陽葵の声が聞けただけでも安心したよ。ありがとう、栞」
「……そう。今までだって毎日会っていたわけじゃないんだから、これくらい平気でしょ?」
栞はほんの少しだけ切なそうな表情を作りながらも、努めて明るく笑った。陽葵はその栞の表情を見て、少し胸を痛めたようだったけれど、わざと元気な声を張り上げて僕を説得し始めた。
『そうだよ、悠真くん! たまには自分のこと、やった方がいいんじゃないかな?』
「自分のこと……あ、そういえば全然掃除してなかったな」
思い出したように言う僕に、栞がふと尋ねた。
「……悠真くん、お父さんとは最近どう…なの?」
「……すれ違いばっかりだけど、夜中や日中
に帰ってきてるみたいだ。郵便物が整理されてたり、父さんの服が洗濯されてたりするし。元々出張や残業が多い人だったけど……やっぱり、あのことがあってから、少し避けられてるのかなって」
少し凹む僕の言葉に、栞は「……そう」とだけ言って、何かを考え込むように間を置いた。
「今度会った時に、話すよ」
「ええ、そうね。でも無理しないでね。」
栞の声は、普段以上に淡々としていた。
『掃除、しなきゃダメだよ! 私はこれから、栞と喋れるようにもっと色々試してみるから。期待しててね!』
「おう、がんばれよ。何か進展があったら、すぐ電話して」
僕はそう言って電話を切り、荒れ放題になっていた部屋の掃除を始めた。
僕は、寝ぼけた頭で、思わず陽葵の姿を探してしまったが、どこにもいなかった。
そうか…。
彼女は今、栞の家に…。
窓から差し込む太陽の温かさが、余計に胸を締めつける。
会いたい…。その気持ちを抑えきれず、僕は栞に電話をかけていた。
「今から栞の家に行ってもいいか?」
思わずそう口にすると、栞は少し困ったように言葉を返した。
「……さすがに親がいない間に異性を入れるのは許してくれないと思うわ。私は休みでも勝手に出られないし、電話なら大丈夫なんだけどね」
陽葵に会いたい気持ちはやまやまだったが、これ以上、栞に迷惑をかけるわけにはいかない。僕は「そうだよな、ごめん」と諦めることにした。
「電話で陽葵の声が聞けただけでも安心したよ。ありがとう、栞」
「……そう。今までだって毎日会っていたわけじゃないんだから、これくらい平気でしょ?」
栞はほんの少しだけ切なそうな表情を作りながらも、努めて明るく笑った。陽葵はその栞の表情を見て、少し胸を痛めたようだったけれど、わざと元気な声を張り上げて僕を説得し始めた。
『そうだよ、悠真くん! たまには自分のこと、やった方がいいんじゃないかな?』
「自分のこと……あ、そういえば全然掃除してなかったな」
思い出したように言う僕に、栞がふと尋ねた。
「……悠真くん、お父さんとは最近どう…なの?」
「……すれ違いばっかりだけど、夜中や日中
に帰ってきてるみたいだ。郵便物が整理されてたり、父さんの服が洗濯されてたりするし。元々出張や残業が多い人だったけど……やっぱり、あのことがあってから、少し避けられてるのかなって」
少し凹む僕の言葉に、栞は「……そう」とだけ言って、何かを考え込むように間を置いた。
「今度会った時に、話すよ」
「ええ、そうね。でも無理しないでね。」
栞の声は、普段以上に淡々としていた。
『掃除、しなきゃダメだよ! 私はこれから、栞と喋れるようにもっと色々試してみるから。期待しててね!』
「おう、がんばれよ。何か進展があったら、すぐ電話して」
僕はそう言って電話を切り、荒れ放題になっていた部屋の掃除を始めた。
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