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VOID(ボイド)編
第60話 暗闇
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第60話 暗闇
~ルアラス王国20年前~
ルアラス王国の法律が今よりまだ緩く、警備隊や王国騎士制度などが全てのルアラス王国領土に届いて居なかった頃…無法地帯…通称、屑の街と呼ばれる場所があった。
そこにはゴミも身寄りのない人も殺人者も盗人も全ての掃き溜めのような街であった。
そんな中、彼は母親に捨てられたのは10歳の事だった。
?「おい、ガキ!待てやコラ!」
少年「はぁ、はぁ」
少年はどことなく走っていく。
? 「やっと捕まえたぞ、このガキ」
捕まえられ少年は顔を遠慮なく殴られる。
? 「おい、何してるんだグムド」
? 「ジェイさん!?」
グムド「このガキが俺の食料奪ったんですよ!」
ジェイ 「おら、俺の食料分けてやるからその少年離してやれ」
グムド 「え?じゃあ有難く…」
グムド 「おい、ガキ!ジェイさんに感謝するんだな!」
グムド 「ではすみません、ちょっとこれから用事あるんで」
そうしてグムドは駆け足でその場から離れた。
ジェイ 「おいガキ、お前名前は?」
少年 「名前は無い…」
ジェイ 「そうか、じゃあ俺が名付けてやろう」
ジェイは転がってるビールの空き瓶の名前を見た。
ジェイ 「スヴェルタスのビールか…」
ジェイ 「じゃあ、今日からお前の名前は、ヴェルだ!」
少年 「ヴェル…」
これがジェイとヴェルの出会いだった。
~3年後~
この屑の街…ワストタウンにはあるルールがある。
それは、「強い奴が偉い」という事だ。
何が強いかどうかだって?
それはもちろん…
ドガッ
ジェイ 「まだまだ甘いなグムド」
グムド 「まだまだ無理っすわ…」
?「やっぱ、この街ではジェイさんが1番強いかぁ」
? 「当たり前よ…ワストタウンのボスだぜ」
ジェイはこの屑の街、ワストタウンで1番の強者だった。
ヴェル 「ジェイはどうしてそんなに強いの?」
ジェイ 「それはな、守るものがあるからだ」
ヴェル 「守るもの?」
ジェイ 「それはな、ここの街の皆んなさ!」
ジェイ 「身寄りもねぇ、家もねぇ、酒もねぇ!」
ジェイ 「だが俺にはお前らがいる」
ヴェル 「それだけでいいの?」
ジェイ 「それだけがいいんだ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
グムド 「ジェイさんは彗星の如くこのワストタウンに現れて、この街仕切ってる奴ら全員ボコボコにして、今日から俺が仕切る!全員俺の言う通り動けって…あの時は皆んなバカにしてたけど内心かっこいいと思ってたんだ」
グムド 「それからみるみるこの街も変わっていって皆んなジェイさん敬って、学もねぇ俺たちに勉強教えたり、畑作ったりゴミの山からすんげぇ機械作ったりよ…英雄なんだぜ」
ヴェル 「…」
グムド 「そんな英雄さんの初弟子がヴェルだとはよ」
ヴェル 「俺が?」
グムド 「そりゃそうだろ、あんなボロっちい場所に一緒に暮らしてよ、勉強とか修行ずっとさせてもらってるんだろ」
ヴェル 「でもいつも厳しいよ、」
グムド 「そりゃ愛だろ」
グムド 「いつもジェイさんあのペンダント…」
グムド 「いや?最近つけてないな」
ヴェル 「?」
グムド 「まぁとにかくよ!ジェイさんの跡継ぎとして皆んなお前に期待してるんだからよ!頑張ってくれよ!」
? 「若に向かって偉そう」
? 「確かに!若はものすごーく強いし頭も良いんだからグムドに言われたくないと思うよー」
グムド 「何だよ聞いてたのかよ、ヤイサにユイナ」
ヤイサとユイナは本当の姉妹じゃないが本当の姉妹以上の仲良しでヤイサは物静かでユイナは結構元気で誰とでも仲がいい。
グムド 「お前らもさ、ヴェルに向かって期待しすぎ…」
その時、
カンカンカンカンッ
鐘の音が街全体に鳴り響く。
グムド 「これは?」
ヤイサ 「避難警告?」
ヴェル 「ちょっと前にジェイが設置した警告音だ」
? 「若、空災ギメイアが接近してます」
ヴェル 「ダイナか、報告ありがとう」
ダイナ 「早く地下施設に逃げましょう」
次回へ続く。
~ルアラス王国20年前~
ルアラス王国の法律が今よりまだ緩く、警備隊や王国騎士制度などが全てのルアラス王国領土に届いて居なかった頃…無法地帯…通称、屑の街と呼ばれる場所があった。
そこにはゴミも身寄りのない人も殺人者も盗人も全ての掃き溜めのような街であった。
そんな中、彼は母親に捨てられたのは10歳の事だった。
?「おい、ガキ!待てやコラ!」
少年「はぁ、はぁ」
少年はどことなく走っていく。
? 「やっと捕まえたぞ、このガキ」
捕まえられ少年は顔を遠慮なく殴られる。
? 「おい、何してるんだグムド」
? 「ジェイさん!?」
グムド「このガキが俺の食料奪ったんですよ!」
ジェイ 「おら、俺の食料分けてやるからその少年離してやれ」
グムド 「え?じゃあ有難く…」
グムド 「おい、ガキ!ジェイさんに感謝するんだな!」
グムド 「ではすみません、ちょっとこれから用事あるんで」
そうしてグムドは駆け足でその場から離れた。
ジェイ 「おいガキ、お前名前は?」
少年 「名前は無い…」
ジェイ 「そうか、じゃあ俺が名付けてやろう」
ジェイは転がってるビールの空き瓶の名前を見た。
ジェイ 「スヴェルタスのビールか…」
ジェイ 「じゃあ、今日からお前の名前は、ヴェルだ!」
少年 「ヴェル…」
これがジェイとヴェルの出会いだった。
~3年後~
この屑の街…ワストタウンにはあるルールがある。
それは、「強い奴が偉い」という事だ。
何が強いかどうかだって?
それはもちろん…
ドガッ
ジェイ 「まだまだ甘いなグムド」
グムド 「まだまだ無理っすわ…」
?「やっぱ、この街ではジェイさんが1番強いかぁ」
? 「当たり前よ…ワストタウンのボスだぜ」
ジェイはこの屑の街、ワストタウンで1番の強者だった。
ヴェル 「ジェイはどうしてそんなに強いの?」
ジェイ 「それはな、守るものがあるからだ」
ヴェル 「守るもの?」
ジェイ 「それはな、ここの街の皆んなさ!」
ジェイ 「身寄りもねぇ、家もねぇ、酒もねぇ!」
ジェイ 「だが俺にはお前らがいる」
ヴェル 「それだけでいいの?」
ジェイ 「それだけがいいんだ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
グムド 「ジェイさんは彗星の如くこのワストタウンに現れて、この街仕切ってる奴ら全員ボコボコにして、今日から俺が仕切る!全員俺の言う通り動けって…あの時は皆んなバカにしてたけど内心かっこいいと思ってたんだ」
グムド 「それからみるみるこの街も変わっていって皆んなジェイさん敬って、学もねぇ俺たちに勉強教えたり、畑作ったりゴミの山からすんげぇ機械作ったりよ…英雄なんだぜ」
ヴェル 「…」
グムド 「そんな英雄さんの初弟子がヴェルだとはよ」
ヴェル 「俺が?」
グムド 「そりゃそうだろ、あんなボロっちい場所に一緒に暮らしてよ、勉強とか修行ずっとさせてもらってるんだろ」
ヴェル 「でもいつも厳しいよ、」
グムド 「そりゃ愛だろ」
グムド 「いつもジェイさんあのペンダント…」
グムド 「いや?最近つけてないな」
ヴェル 「?」
グムド 「まぁとにかくよ!ジェイさんの跡継ぎとして皆んなお前に期待してるんだからよ!頑張ってくれよ!」
? 「若に向かって偉そう」
? 「確かに!若はものすごーく強いし頭も良いんだからグムドに言われたくないと思うよー」
グムド 「何だよ聞いてたのかよ、ヤイサにユイナ」
ヤイサとユイナは本当の姉妹じゃないが本当の姉妹以上の仲良しでヤイサは物静かでユイナは結構元気で誰とでも仲がいい。
グムド 「お前らもさ、ヴェルに向かって期待しすぎ…」
その時、
カンカンカンカンッ
鐘の音が街全体に鳴り響く。
グムド 「これは?」
ヤイサ 「避難警告?」
ヴェル 「ちょっと前にジェイが設置した警告音だ」
? 「若、空災ギメイアが接近してます」
ヴェル 「ダイナか、報告ありがとう」
ダイナ 「早く地下施設に逃げましょう」
次回へ続く。
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