お狐様の恩返し

泡沫 呉羽

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誰かと一緒のほうがご飯は美味しい

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 揺さぶられてる………。まだ寝かせてよぉ………。むにゃむにゃ。

「そうですか。昼食はいらないんですか?」

 凛とした透き通るきれいな声……誰…?あ、思い出したっ!!新しく来てくれた子だ。昼食になったら起こしてくれるって言ってたんだった。僕はガバっと起き上がった。

「……あれ?いつも……の食事じゃないね」

「そうですね。体が弱ってる人に良くないので処分しました。というわけで私の料理で申し訳ないのですがこちらの卵の粥をどうぞ」

 手作りだった!!僕、これ知ってる。確か母様が小さい頃は僕のために作ってくれてたんだ。懐かしいなぁ。

「…ニアは?」

「私は後で食べますので。お気になさらず」

 ニアは僕が使ってない机で何かを書いていた。なんだろうと顔を近づけてみたけどサッと隠されてしまった。えー、見たかったなぁ。

「仕事用ですので」

「仕事……。お狐様の行進?」

「はぁ。アレは暫く起きないでしょうね。銀髪さんの健康管理用ですよ」

「僕の………」


 どうやら、僕の健康帳みたいな感じに書いてるらしい。ちょっと照れくさいなぁ。あむっ。美味しいなぁ、でも一緒に食べたい………。

「一緒に食べない?」

「結構です……猫舌なので」

 仮面を取りたくないの…かな?でも、いてくれるだけでも食事が楽しく感じる気がする。いつもは食事殆ど入らなかったけど今日は結構食べたよ。お腹が温もる感じで暖かくて気持ちがいい。どうしてだろ。ニアが小さな器を僕に無言で渡した。中にはりんごが一切れ入っていた。食べろということなんだろうね。うーん。りんご食べたらちょうどいいお腹の具合だよ。あ、お薬飲まないと………。

「………えと……ニア?もしかして僕のお薬持ってない?」

「……医者から新しいお薬が出てるのでコレ飲んでおいて下さい」

 ニアは僕の机の引き出しから薬を取り出し、わたした。でも、新しい薬なんて聞いてないんだけど…?

「何故そこで疑り深くなるんですか?はぁ…言われたものは言われたとしか言えませんよ」

 そう……だよね。こっちの薬のほうが飲みやすい。なんだか……今日は体調が珍しくいいのかも知れないなぁ。気持ちいい陽気で心地よく感じるもん。

「オセロでもしますか?」

 へっ?びっくりした。オセロ……。異世界人が伝えた遊びだよね。やるやる!………娯楽…寝たきりだと殆どないから調子の良い今なら出来るかも!わくわく!
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