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お揃い!
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髪………。髪切り!?そうだ!!切ろう切ろうって思ってたのに忘れてたよ!寝たきりだったり、信用ができない使用たちだったりで切るのを忘れてたじゃん。確かにかなり伸びてるし、洗うの大変だし。
「お願いしてもいいかな…?」
そう言うとニアは自身の部屋の中央に椅子を持ってきて僕を抱え座らせた。そのまま箱を取り出して中に入ってる刃物のセットを見て頷いた。え…なんで刃物のセットなんてあるの??
「どう切りたいとかありますか?」
うんうん、おそろいがいい!
「ニアとお揃いで前髪が長いのがいいなぁ」
その言葉にニアが数秒感フリーズした。おかしなこととか無茶な提案はしてなかったんだけどなぁ…。
「後ろはどうしますか?」
後ろかぁ……。うーん、ポニーテールかな。ニアとお揃い。
「ポニーテールにしたいからちょっとだけ長めに残しといて」
うん、ニアがハサミを持つ手を止めてまたフリーズした。なんで?!あ、おそろいが嫌だったのかな…。それだったらごめんね。
「では、切りますね。一応男の人らしい感じには切りますね」
暫く経って作業が終わった。
「どうでしょうか?これくらいの長さなら適度にアレンジも楽しめるかと」
わぁ!綺麗だね!ニアってなんでもできるのがすごいよ。
「もう、寝ませんか?明日は散歩ついでに魔法を教えようと思ってまして」
魔法!僕、魔法使えるの!?やったー!僕頑張るからね!
「魔法!やったー!ついにデビュー?へへっ。ニアありがとう!明日もよろしくね」
僕はウキウキな気分で今日は就寝した。おやすみー!
♢♢♢浮かれ疲れたウィリアムが寝た後のニア♢♢♢
ふぅ……。お揃いがいいなんて言うとは思いませんでした。それに物凄く感が鋭かった。私の傘は特別製なので普通ではないんです。毛布を蹴ぬいでしまった銀髪さんにかけてあげつつどうするか考えた。健康になるにつれどんどん強くなりつつあり、王にくぎをさされてしまっている。
「難しいですね。あの王は王の資格なんてあの時から無かったのに…今もなお王として立てずにいるとは嘆かわしいものです…いっそなかったことにしちゃえばよかったんじゃないんですか?そうですよね、ギルバート」
部屋の片隅の月に照らされてない暗い影から王ギルバートが出てきた。
「チッ……いつから分かっていたんだ……」
散歩していたあたりから気配を見つけましたよ。
「……そう…だな。兄上が言ってた意味が分かってしまったんだ。………殺せなかった。いや、殺したくなかった」
私から見てこの王は愚かだと思う。あとになってから後悔をし、ずっと塞いでいる。まぁ、実子である息子は彼1人なのだから仕方はないか。ん?2人の兄はって?あれはギルバートの兄の子たち。実子として表面上使っているんです。その2人もまた実の父を知らないので、なんとも厄介ですよね。拗れた親子…ですか…。
「…ではどうするんですか?強くするな。知恵を吹き込むな。そんなことばっかり言うあなたはどうしたいんですか?生きさせたいのかある意味今までのように殺そうとするのか。はたまた…飼い殺しか…」
王ギルバートは苦虫を噛み潰したような表情でベッドに腰を掛け、銀髪さんの髪を邪魔にならないように優しくどけた。
「分からない……もう分からないんだ……」
はぁ…だからあなたは私から見て愚かなんですよ。
「もしもアノ時のような事があれば私が止めるのを手伝ってあげましょう。何事もないことが一番ですが……銀髪さんが健康になる時まで決めなさい」
王ギルバートはコクリと静かに頷いた。
「見張る余裕があるなら帰ってくれませんか?私も落ち着いて寝たいので」
私は長生きで、もうずいぶん生きたと思う。その中でいろいろな人と出会ったし、話した。さてさて…この王はどんな決断を下すか楽しみにしときましょうか。
「お願いしてもいいかな…?」
そう言うとニアは自身の部屋の中央に椅子を持ってきて僕を抱え座らせた。そのまま箱を取り出して中に入ってる刃物のセットを見て頷いた。え…なんで刃物のセットなんてあるの??
「どう切りたいとかありますか?」
うんうん、おそろいがいい!
「ニアとお揃いで前髪が長いのがいいなぁ」
その言葉にニアが数秒感フリーズした。おかしなこととか無茶な提案はしてなかったんだけどなぁ…。
「後ろはどうしますか?」
後ろかぁ……。うーん、ポニーテールかな。ニアとお揃い。
「ポニーテールにしたいからちょっとだけ長めに残しといて」
うん、ニアがハサミを持つ手を止めてまたフリーズした。なんで?!あ、おそろいが嫌だったのかな…。それだったらごめんね。
「では、切りますね。一応男の人らしい感じには切りますね」
暫く経って作業が終わった。
「どうでしょうか?これくらいの長さなら適度にアレンジも楽しめるかと」
わぁ!綺麗だね!ニアってなんでもできるのがすごいよ。
「もう、寝ませんか?明日は散歩ついでに魔法を教えようと思ってまして」
魔法!僕、魔法使えるの!?やったー!僕頑張るからね!
「魔法!やったー!ついにデビュー?へへっ。ニアありがとう!明日もよろしくね」
僕はウキウキな気分で今日は就寝した。おやすみー!
♢♢♢浮かれ疲れたウィリアムが寝た後のニア♢♢♢
ふぅ……。お揃いがいいなんて言うとは思いませんでした。それに物凄く感が鋭かった。私の傘は特別製なので普通ではないんです。毛布を蹴ぬいでしまった銀髪さんにかけてあげつつどうするか考えた。健康になるにつれどんどん強くなりつつあり、王にくぎをさされてしまっている。
「難しいですね。あの王は王の資格なんてあの時から無かったのに…今もなお王として立てずにいるとは嘆かわしいものです…いっそなかったことにしちゃえばよかったんじゃないんですか?そうですよね、ギルバート」
部屋の片隅の月に照らされてない暗い影から王ギルバートが出てきた。
「チッ……いつから分かっていたんだ……」
散歩していたあたりから気配を見つけましたよ。
「……そう…だな。兄上が言ってた意味が分かってしまったんだ。………殺せなかった。いや、殺したくなかった」
私から見てこの王は愚かだと思う。あとになってから後悔をし、ずっと塞いでいる。まぁ、実子である息子は彼1人なのだから仕方はないか。ん?2人の兄はって?あれはギルバートの兄の子たち。実子として表面上使っているんです。その2人もまた実の父を知らないので、なんとも厄介ですよね。拗れた親子…ですか…。
「…ではどうするんですか?強くするな。知恵を吹き込むな。そんなことばっかり言うあなたはどうしたいんですか?生きさせたいのかある意味今までのように殺そうとするのか。はたまた…飼い殺しか…」
王ギルバートは苦虫を噛み潰したような表情でベッドに腰を掛け、銀髪さんの髪を邪魔にならないように優しくどけた。
「分からない……もう分からないんだ……」
はぁ…だからあなたは私から見て愚かなんですよ。
「もしもアノ時のような事があれば私が止めるのを手伝ってあげましょう。何事もないことが一番ですが……銀髪さんが健康になる時まで決めなさい」
王ギルバートはコクリと静かに頷いた。
「見張る余裕があるなら帰ってくれませんか?私も落ち着いて寝たいので」
私は長生きで、もうずいぶん生きたと思う。その中でいろいろな人と出会ったし、話した。さてさて…この王はどんな決断を下すか楽しみにしときましょうか。
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