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第22話 世界滅亡の危機
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※ジーク視点に戻ります※
魔王城の周りを囲う赤い川の向こう岸。その荒れ果てた荒野で、俺はジョスランと決闘中。
「そんなボロボロの姿で頑張っちゃって、早く降参した方が良いんじゃない?」
ナタナエルは、歪な形をした枯れた木の上で脚を組んで俺を見下ろし、レオは一人焦った様子で右往左往している。
「チッ、さすが悪魔。一筋縄ではいかないか」
剣一本の俺と違って、ジョスランは魔力があるし、そして何より黒い大きな翼をはためかせ、空を飛ぶ。
同じ悪魔であるライオネルと戦う時は、互いに剣しか使わなかった。それだけ甘く見られていたのか、はたまたライオネルの優しさか。両者かもしれないが、一年行動を共にし、時に戦い、分かることがただ一つ。
ジョスランよりもライオネルの方が強い!
だから、俺はジョスランになんて負けやしない。
上空で静止するジョスランを睨み上げ、降りてくるチャンスを窺う。
(相変わらず右がガラ空きだ。一気に畳み掛ける!)
そう心の中で呟くジョスランは、魔力を俺目掛けて放出しながら一気に下降した。
一身に攻撃を受ける俺は、右足に踏ん張りを効かせて、剣を左斜め下から右上に切り上げた。
——キンッ!
ジョスランの剣が上空後方に吹き飛び、弧を描いて地面に突き刺さる。
「なッ、読みが外れた」
呆気に取られるジョスランに詰めかけ、ジョスランの肩を軸に宙で転回した。そして、一気に翼の一つを叩き切る。
根本から切るつもりだったが、ジョスランが動いたことで、やや狙いが逸れた。片側の翼は中途半端に半分切れた。
「まぁ良いや。これで、ちょっとくらい飛べなくなんだろ」
「ま、まさか、人間如きに……このオレの翼を……」
やはり、心の声が読めるのは都合が良い。わざと隙を作れば、まんまと乗ってきたのが分かるから戦い易い。
酷くショックを受けているジョスランを見て、優勢になったと思ったその時——ジョスランの翼がバサッと元に戻った。
「げッ、再生すんのかよ」
ただ単に、ジョスランは俺に負傷させられたことに衝撃を覚えただけだったよう。
とはいえ、負傷したことに違いはない。ほんの少しかもしれないが、ダメージはある……と、思いたい。
(よくも……よくも、アレッシオを……アレッシオの仇)
「え、グレイズ?」
——ドガーン!!
グレイズの心の声が聞こえたと思ったら、東の方で大きな爆発音が聞こえた。
そちらを目で追えば、まるで戦争が繰り広げられているかの如く、上空に光と闇の魔力が何度も何度もぶつかり合っていた。
「魔王陛下が戦っておられる」
「わッ、ライオネル!」
突如ライオネルが現れ、驚いた。
「予定通りクラリスが来た」
「そっか、クラリス王妃の狙いは分かったのか?」
「私は聞いていないが、魔王陛下の怒りっぷりからしたら、相当なことをあの女はやらかしている」
「そっか。ここまで(心の声が)聞こえてくるくらいだもんな」
不安げにグレイズのいるであろう東の上空を見上げていると、背後からジョスランが闇の魔力を放ってきた。
「戦いの途中によそ見をするとは余裕だな!」
それを俺は跳んで避けたが、ライオネルはシールドを張って防御する。
「貴様も落ちたな。魔力のない人間相手に力を使うとは」
「勝てば何でも良い。それより、番同士の戦いに割り込むのは禁忌だ。分かっているのか? ライオネル」
「そんなこと言われずとも知っている。しかし、今のジークには番の紋様が現れていない」
「——ッ」
「故に、まだ正式な番ではない為、そのルールも無効だ」
紋様……?
俺は、腕やら腹を服を捲り上げて確認してみる。が、何もない。
その様子を見たレオが教えてくれた。
「正式な番になれば、あの二人のように手首に紋様が現れるんだ」
言われるがまま、ジョスランとナタナエルを見れば、二人には手首に葉のような同じアザがあった。
さっきも言ったが、俺にはない。
「俺ってグレイズの番じゃないのか? 魂で繋がってるって」
「さぁ? 何でないんだろ」
二人で首を傾げていると、今度はライオネルが呆れた様子で教えてくれる。
「魂で繋がってはいるが、肉体が変わってしまったからな。再度契りを交わす必要があるのだろう」
「へぇ」
何故契りを交わさないのか。そこは後でグレイズに聞くとして、俺はあることに気がついた。
「この戦いって無意味なんじゃ……?」
「意味はあるよ」
ナタナエルが、木の枝からピョンと飛び降りた。
「君が死ねば、番不在が続く。魔界の民は兄者についていかなくなる。結果的に僕が王になれる」
「なるほど」
って、納得してる場合じゃなかった。
「そうはさせない! お前が魔界を牛耳ったら、ろくなことにならないだろうからな!」
ビシッと指をさした時、上空に暗雲が立ち込めた。それは、ただ天候が悪くなったというより、禍々しい何かが魔界中を覆っているよう。
「瘴気が増した。貴様は息をするな」
ライオネルときたら、また無茶なことを。
しかし、頭がクラクラしてきたのは確かだ。瘴気を吸わないよう口元に布を当てがった。
「早く殺しちゃお、ジョスラン」
「ですね」
ジョスランが、先ほどよりも速いスピードで間合いに入ってきた。
咄嗟にその剣を受け止めるが、片手なのと頭がクラクラして思うように力が出ない。
(クソッ! 勝つってグレイズに言ったのに……)
そして、加勢しようとしたライオネルは、ナタナエルによって邪魔された。
「君の相手は僕がしてあげるよ」
「それは、有り難くない申し出ですね」
そんな二人の横で、俺の腹部にジョスランの剣が突き刺さる。
「うッ……」
動きは分かっていたのに、動けなかった。
ジョスランの動きについて行けない。力が出ない。
剣を引き抜かれ、腹からドクドクと血が流れ出るのが分かる。
「ジーク! ジーク! オイラ、魔王様ぁ」
焦ったレオが、東の方へと走っていく。
(アレッシオ……アレッシオ……我のせいで……人間なんぞ……滅びてしまえ。アレッシオのいないこの世界など、滅びてしまえ)
グレイズの心の声が、またもやここまで聞こえてきた。
しかし、様子が変だ。
俺は……アレッシオは、ここだ。俺はここにいる。アレッシオの魂は、俺の中にある。それをも忘れるほど、怒り狂っているのか?
そして、この瘴気。人間の俺だけでなく、ジョスランやナタナエル、ライオネルにも影響を与えているようだ。
(クソッ、力が……とどめを刺すだけだというのに……)
(僕の魔力が、削られてる?)
(魔王陛下……命を遂行出来ないかもしれない私をお許し下さい)
更には、人間界までも——。
(この霧は……?)
(苦しいよ……しんどいよ)
(意識が……遠のく)
(これは、王都中……いや、それ以上に広がる瘴気か? 根源はどこだ?)
こんな広範囲に……しかも魔界と人間界という次元の違う場所だというのに、心の声が聞こえるものなのか?
疑問を抱きながらも、聞き覚えのある声もするし、人間界で間違いないと思う。
刺された腹よりも、痛む頭よりも、聞こえてくる声がうるさすぎて耳を塞いだ。
「グレイズ……グレイズ……怒りを鎮めてくれ」
口から出るのは、俺の呟きであって俺ではない。
意識が朦朧とする中、よたよたと歩く。
「俺は、ここにいるから……怒りに任せるな……お前の力は……世界を……滅ぼす……番の俺が止めないと……」
魔王城の周りを囲う赤い川の向こう岸。その荒れ果てた荒野で、俺はジョスランと決闘中。
「そんなボロボロの姿で頑張っちゃって、早く降参した方が良いんじゃない?」
ナタナエルは、歪な形をした枯れた木の上で脚を組んで俺を見下ろし、レオは一人焦った様子で右往左往している。
「チッ、さすが悪魔。一筋縄ではいかないか」
剣一本の俺と違って、ジョスランは魔力があるし、そして何より黒い大きな翼をはためかせ、空を飛ぶ。
同じ悪魔であるライオネルと戦う時は、互いに剣しか使わなかった。それだけ甘く見られていたのか、はたまたライオネルの優しさか。両者かもしれないが、一年行動を共にし、時に戦い、分かることがただ一つ。
ジョスランよりもライオネルの方が強い!
だから、俺はジョスランになんて負けやしない。
上空で静止するジョスランを睨み上げ、降りてくるチャンスを窺う。
(相変わらず右がガラ空きだ。一気に畳み掛ける!)
そう心の中で呟くジョスランは、魔力を俺目掛けて放出しながら一気に下降した。
一身に攻撃を受ける俺は、右足に踏ん張りを効かせて、剣を左斜め下から右上に切り上げた。
——キンッ!
ジョスランの剣が上空後方に吹き飛び、弧を描いて地面に突き刺さる。
「なッ、読みが外れた」
呆気に取られるジョスランに詰めかけ、ジョスランの肩を軸に宙で転回した。そして、一気に翼の一つを叩き切る。
根本から切るつもりだったが、ジョスランが動いたことで、やや狙いが逸れた。片側の翼は中途半端に半分切れた。
「まぁ良いや。これで、ちょっとくらい飛べなくなんだろ」
「ま、まさか、人間如きに……このオレの翼を……」
やはり、心の声が読めるのは都合が良い。わざと隙を作れば、まんまと乗ってきたのが分かるから戦い易い。
酷くショックを受けているジョスランを見て、優勢になったと思ったその時——ジョスランの翼がバサッと元に戻った。
「げッ、再生すんのかよ」
ただ単に、ジョスランは俺に負傷させられたことに衝撃を覚えただけだったよう。
とはいえ、負傷したことに違いはない。ほんの少しかもしれないが、ダメージはある……と、思いたい。
(よくも……よくも、アレッシオを……アレッシオの仇)
「え、グレイズ?」
——ドガーン!!
グレイズの心の声が聞こえたと思ったら、東の方で大きな爆発音が聞こえた。
そちらを目で追えば、まるで戦争が繰り広げられているかの如く、上空に光と闇の魔力が何度も何度もぶつかり合っていた。
「魔王陛下が戦っておられる」
「わッ、ライオネル!」
突如ライオネルが現れ、驚いた。
「予定通りクラリスが来た」
「そっか、クラリス王妃の狙いは分かったのか?」
「私は聞いていないが、魔王陛下の怒りっぷりからしたら、相当なことをあの女はやらかしている」
「そっか。ここまで(心の声が)聞こえてくるくらいだもんな」
不安げにグレイズのいるであろう東の上空を見上げていると、背後からジョスランが闇の魔力を放ってきた。
「戦いの途中によそ見をするとは余裕だな!」
それを俺は跳んで避けたが、ライオネルはシールドを張って防御する。
「貴様も落ちたな。魔力のない人間相手に力を使うとは」
「勝てば何でも良い。それより、番同士の戦いに割り込むのは禁忌だ。分かっているのか? ライオネル」
「そんなこと言われずとも知っている。しかし、今のジークには番の紋様が現れていない」
「——ッ」
「故に、まだ正式な番ではない為、そのルールも無効だ」
紋様……?
俺は、腕やら腹を服を捲り上げて確認してみる。が、何もない。
その様子を見たレオが教えてくれた。
「正式な番になれば、あの二人のように手首に紋様が現れるんだ」
言われるがまま、ジョスランとナタナエルを見れば、二人には手首に葉のような同じアザがあった。
さっきも言ったが、俺にはない。
「俺ってグレイズの番じゃないのか? 魂で繋がってるって」
「さぁ? 何でないんだろ」
二人で首を傾げていると、今度はライオネルが呆れた様子で教えてくれる。
「魂で繋がってはいるが、肉体が変わってしまったからな。再度契りを交わす必要があるのだろう」
「へぇ」
何故契りを交わさないのか。そこは後でグレイズに聞くとして、俺はあることに気がついた。
「この戦いって無意味なんじゃ……?」
「意味はあるよ」
ナタナエルが、木の枝からピョンと飛び降りた。
「君が死ねば、番不在が続く。魔界の民は兄者についていかなくなる。結果的に僕が王になれる」
「なるほど」
って、納得してる場合じゃなかった。
「そうはさせない! お前が魔界を牛耳ったら、ろくなことにならないだろうからな!」
ビシッと指をさした時、上空に暗雲が立ち込めた。それは、ただ天候が悪くなったというより、禍々しい何かが魔界中を覆っているよう。
「瘴気が増した。貴様は息をするな」
ライオネルときたら、また無茶なことを。
しかし、頭がクラクラしてきたのは確かだ。瘴気を吸わないよう口元に布を当てがった。
「早く殺しちゃお、ジョスラン」
「ですね」
ジョスランが、先ほどよりも速いスピードで間合いに入ってきた。
咄嗟にその剣を受け止めるが、片手なのと頭がクラクラして思うように力が出ない。
(クソッ! 勝つってグレイズに言ったのに……)
そして、加勢しようとしたライオネルは、ナタナエルによって邪魔された。
「君の相手は僕がしてあげるよ」
「それは、有り難くない申し出ですね」
そんな二人の横で、俺の腹部にジョスランの剣が突き刺さる。
「うッ……」
動きは分かっていたのに、動けなかった。
ジョスランの動きについて行けない。力が出ない。
剣を引き抜かれ、腹からドクドクと血が流れ出るのが分かる。
「ジーク! ジーク! オイラ、魔王様ぁ」
焦ったレオが、東の方へと走っていく。
(アレッシオ……アレッシオ……我のせいで……人間なんぞ……滅びてしまえ。アレッシオのいないこの世界など、滅びてしまえ)
グレイズの心の声が、またもやここまで聞こえてきた。
しかし、様子が変だ。
俺は……アレッシオは、ここだ。俺はここにいる。アレッシオの魂は、俺の中にある。それをも忘れるほど、怒り狂っているのか?
そして、この瘴気。人間の俺だけでなく、ジョスランやナタナエル、ライオネルにも影響を与えているようだ。
(クソッ、力が……とどめを刺すだけだというのに……)
(僕の魔力が、削られてる?)
(魔王陛下……命を遂行出来ないかもしれない私をお許し下さい)
更には、人間界までも——。
(この霧は……?)
(苦しいよ……しんどいよ)
(意識が……遠のく)
(これは、王都中……いや、それ以上に広がる瘴気か? 根源はどこだ?)
こんな広範囲に……しかも魔界と人間界という次元の違う場所だというのに、心の声が聞こえるものなのか?
疑問を抱きながらも、聞き覚えのある声もするし、人間界で間違いないと思う。
刺された腹よりも、痛む頭よりも、聞こえてくる声がうるさすぎて耳を塞いだ。
「グレイズ……グレイズ……怒りを鎮めてくれ」
口から出るのは、俺の呟きであって俺ではない。
意識が朦朧とする中、よたよたと歩く。
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