そんなにホイホイ転生させんじゃねえ!転生者達のチートスキルを奪う旅〜好き勝手する転生者に四苦八苦する私〜

Open

文字の大きさ
53 / 186

異世界でもクレーマーの理論は破綻している

しおりを挟む
・・・トライスに入ってから一時間で転生者らしき人を発見してしまった。しかもスバルと呼ばれていたあの男の人、“精製”といっただけで醤油を作り出していたけど、一体どんなチートスキルなんだろう。

とりあえず、偵察のためにあの屋台で醤油とマヨネーズを買ってみよう。

と、言うことで屋台にできている行列に並んでみたのはいいけれど、行列はちっとも進まない。ライドは自分の大きさを考えたのか、行列から少し離れた邪魔にならないところにいる。タマミは私の所かライドの所に行くか悩んだみたいだけど、結局私の所にいるようにしたようだ。

・・・・・

・・・

「ったく・・・全然進まねえじゃねえか」

私の後ろに並んでいるおじさんは進まないことにイライラしているのか、ぶつぶつと文句を言っている。なんか嫌な気分になっていると、私の足元にいたタマミがこけてしまい、おじさんの足にぶつかってしまった。それに腹を立てたのか、おじさんはタマミを睨みつけ

「邪魔だ犬っころが!」

思いきり蹴飛ばそうとした。

危ない!そう思った時には体が動いていて、タマミを庇い

「痛っ・・・!」

タマミの代わりに私が蹴られていた。

「あん?!なんでお前!」

おじさんは悪びれもせずに私を怒鳴りつけてくるので負けじと私も言い返す、

「この子は私の使い魔です!邪魔になったのかもしれませんが、蹴飛ばすことはないでしょ!」

「邪魔なんだよ!てめぇの使い魔なら躾ぐらいしっかり・・・ってうおおおお!!」

さらに怒鳴りつけようとするおじさんを一瞬にして黒い影が覆う。黒い影の正体はライド。私が蹴られたのを見ていたのか、すごく怒っている。おじさんは一瞬にしてライドに押さえつけられてしまった。

「く、くそが!なんだこの犬!離しやがれ!」

「ガルァアア!!」

「ちょっとライド!離して!もういいから!」

私の制止でやっとライドはおじさんを離したが。まだ怒りは収まっていないようでずっとおじさんのことを睨みつけている。周りの人は騒然となり、野次馬も集まってきた。

そこへ

「どうしたんですか?!」

騒ぎを聞きつけた、屋台の人。スバルっていう名前の人が駆けつけてきた。そしておじさんの顔を見るなり

「またあなたですか!一体他のお客さんにどれほど迷惑をかければ気が済むんですか?!」

と、おじさんに向かって言い始めた。そう言われたおじさんは顔を真っ赤にして

「だってそこの小娘の使い魔が俺にぶつかってきてよ!っていうかそもそもお前がこんなに並ばせなければいい話なんだ!!」

と、無茶苦茶な理論を並べてきた。それを聞いてスバルさんはため息をつくと

「わかりました。ではもう来ないでください。」

そう言うと、踵を返して屋台のほうへ歩いて行ってしまった。それを見たおじさんは当然激高し、スバルさんへと掴みかかるが

「“精製・マヨネーズ”」

スバルさんがそう言った瞬間、何処からともなく大量のマヨネーズがおじさんへ降りかかった。

「な、なんだこりゃ!!」

「自家製特性マヨネーズだ。それやるからもう二度と来るなよ。」

スバルさんにそう言われ、おじさんは顔を真っ赤にしてどこかへと行ってしまった。野次馬は拍手喝采。スバルさんは照れながら屋台へと戻っていき、しばらくして私のほうへとやってきた。

「すいません。これご迷惑をかけたお詫びです。」

そういってスバルさんは瓶詰めの醤油とマヨネーズを1つずつくれた。お金をちゃんと払おうとしたが、遠慮されてしまったのでありがたくいただくことにした。

さて、さっき私が蹴られて心配そうにしてくるタマミとライドがものすごく甘えてくるんだけど、どうしよう。タマミに関しては私にくっついて離れないし…さっきのおじさんが怖かったのかな?とりあえず、今は甘えさせておこう。

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ

如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白? 「え~…大丈夫?」 …大丈夫じゃないです というかあなた誰? 「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」 …合…コン 私の死因…神様の合コン… …かない 「てことで…好きな所に転生していいよ!!」 好きな所…転生 じゃ異世界で 「異世界ってそんな子供みたいな…」 子供だし 小2 「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」 よろです 魔法使えるところがいいな 「更に注文!?」 …神様のせいで死んだのに… 「あぁ!!分かりました!!」 やたね 「君…結構策士だな」 そう? 作戦とかは楽しいけど… 「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」 …あそこ? 「…うん。君ならやれるよ。頑張って」 …んな他人事みたいな… 「あ。爵位は結構高めだからね」 しゃくい…? 「じゃ!!」 え? ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

転生先ではゆっくりと生きたい

ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。 事故で死んだ明彦が出会ったのは…… 転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた 小説家になろうでも連載中です。 なろうの方が話数が多いです。 https://ncode.syosetu.com/n8964gh/

知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

スローライフ 転生したら竜騎士に?

梨香
ファンタジー
『田舎でスローライフをしたい』バカップルの死神に前世の記憶を消去ミスされて赤ちゃんとして転生したユーリは竜を見て異世界だと知る。農家の娘としての生活に不満は無かったが、両親には秘密がありそうだ。魔法が存在する世界だが、普通の農民は狼と話したりしないし、農家の女将さんは植物に働きかけない。ユーリは両親から魔力を受け継いでいた。竜のイリスと絆を結んだユーリは竜騎士を目指す。竜騎士修行や前世の知識を生かして物を売り出したり、忙しいユーリは恋には奥手。スローライフとはかけ離れた人生をおくります。   

異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。 そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。 【カクヨムにも投稿してます】

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

処理中です...