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狼少年
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「そういえば主様。グランドの方は到着まであと二日程かと。」
ミネルヴァさんが恭しく、幼女(妖精)に伝える。やっぱりこの梟言葉遣いと言い礼儀作法と言い、ベテラン執事みたいだ。
ところでグランドって一体誰?
「ふむ、それならば好都合じゃ。挟み撃ちに出来るやもしれん。」
私の頭に疑問が浮かぶ中、二人は着々と話を進めていく。
「私めもそう思います。なので、きっちり二日後に到着するようにしたいので、グリフォンを一頭使いに出して欲しいのですが。」
「わかった。おい」
幼女(妖精)に呼びかけられ、一頭のグリフォンがやってくる。他の個体より一回り小さいが、精悍な目つきをしている。
「グランドへ言づてを頼む。きっちり2日後に到着し、敵を挟撃すると。」
「キイィィィィイン!」
グリフィンは頷くとけたたましい鳴き声と共に、もの凄い暴風と共にあっという間に飛び去っていった。
「痛つつ・・・あ奴もう少し加減できぬのか」
ちなみに幼女(妖精)は軽く5mほど吹き飛ばされていた。
話はいったん終わったようなので、さっきから話題になっているグランド、と言う人?について聞いてみる。たぶん幼女(妖精)の眷属なんだろうけど。
「ところで、グランドって一体誰なんですか?」
「アースとは私と同じく、主様の眷属に名を連ねる者です。」
幼女(妖精)を抱き起こしながらミネルヴァさんが説明してくれた。ていうかやっぱり眷属なんだ。一体どんな魔獣なんだろう?
ミネルヴァさんに聞いてみると
「動く天然の要塞です」
・・・わかりやすいけど全く分からない。
・・・・・
・・・
「そういえば、ミネルヴァさんって知識の梟って呼ばれているんですよね?」
「ええ。不肖ながら。」
「お願いしたいことがあるんですけど。」
私はミネルヴァさんと幼女(妖精)をつれて未だに目を覚まさないルミナークさん達の所へ連れて行った。
未だに眠っている5人をみて、ミネルヴァさんは難しい顔をしながらこう言った。
「どうやら全員魔力切れのようです」
「ほれ言ったじゃろ?魔力切れだと。」
どや顔で胸を張る幼女(妖精)。それに対してミネルヴァs何はさらに言葉を続けた。
「ですが妙です。新たに魔力が生成されている気配がない。まるで魔力を生成する器官まで根こそぎ奪われてしまったような感じです。」
「な、なんじゃとおおおお!」
さっきまでのどや顔は何処へやら、幼女(妖精)は慌てて6人を詳しく見始め、そしてがっくりと項垂れた。
「ほんとじゃ・・・魔力が枯渇どころの騒ぎではない。」
「ちょ、ちょっと・・・」
ルミナークさん達はどうなるんですか?と聞こうとしたところで
「そいつらなら絶対助からないぜ。」
声のした方を振り返ると、そこには10歳くらいの黒いマントを羽織った少年がいた。
「お主来ておったのか!」
「ちょ、ちょっと待って!いまなんて・・・?」
明るく少年に挨拶する幼女(妖精)とは対照に私は震える声で少年に尋ねた。
「だから言っただろ。そいつらは絶対に助からない。一生目覚めることはない」
無慈悲な少年の先刻に、一気に目の前が真っ暗になった。
「まあ待て早とちりをするな。此奴は儂の眷属、“狼少年”じゃ。此奴は嘘と本当をあべこべに言うんじゃ」
・・・え?
ミネルヴァさんが恭しく、幼女(妖精)に伝える。やっぱりこの梟言葉遣いと言い礼儀作法と言い、ベテラン執事みたいだ。
ところでグランドって一体誰?
「ふむ、それならば好都合じゃ。挟み撃ちに出来るやもしれん。」
私の頭に疑問が浮かぶ中、二人は着々と話を進めていく。
「私めもそう思います。なので、きっちり二日後に到着するようにしたいので、グリフォンを一頭使いに出して欲しいのですが。」
「わかった。おい」
幼女(妖精)に呼びかけられ、一頭のグリフォンがやってくる。他の個体より一回り小さいが、精悍な目つきをしている。
「グランドへ言づてを頼む。きっちり2日後に到着し、敵を挟撃すると。」
「キイィィィィイン!」
グリフィンは頷くとけたたましい鳴き声と共に、もの凄い暴風と共にあっという間に飛び去っていった。
「痛つつ・・・あ奴もう少し加減できぬのか」
ちなみに幼女(妖精)は軽く5mほど吹き飛ばされていた。
話はいったん終わったようなので、さっきから話題になっているグランド、と言う人?について聞いてみる。たぶん幼女(妖精)の眷属なんだろうけど。
「ところで、グランドって一体誰なんですか?」
「アースとは私と同じく、主様の眷属に名を連ねる者です。」
幼女(妖精)を抱き起こしながらミネルヴァさんが説明してくれた。ていうかやっぱり眷属なんだ。一体どんな魔獣なんだろう?
ミネルヴァさんに聞いてみると
「動く天然の要塞です」
・・・わかりやすいけど全く分からない。
・・・・・
・・・
「そういえば、ミネルヴァさんって知識の梟って呼ばれているんですよね?」
「ええ。不肖ながら。」
「お願いしたいことがあるんですけど。」
私はミネルヴァさんと幼女(妖精)をつれて未だに目を覚まさないルミナークさん達の所へ連れて行った。
未だに眠っている5人をみて、ミネルヴァさんは難しい顔をしながらこう言った。
「どうやら全員魔力切れのようです」
「ほれ言ったじゃろ?魔力切れだと。」
どや顔で胸を張る幼女(妖精)。それに対してミネルヴァs何はさらに言葉を続けた。
「ですが妙です。新たに魔力が生成されている気配がない。まるで魔力を生成する器官まで根こそぎ奪われてしまったような感じです。」
「な、なんじゃとおおおお!」
さっきまでのどや顔は何処へやら、幼女(妖精)は慌てて6人を詳しく見始め、そしてがっくりと項垂れた。
「ほんとじゃ・・・魔力が枯渇どころの騒ぎではない。」
「ちょ、ちょっと・・・」
ルミナークさん達はどうなるんですか?と聞こうとしたところで
「そいつらなら絶対助からないぜ。」
声のした方を振り返ると、そこには10歳くらいの黒いマントを羽織った少年がいた。
「お主来ておったのか!」
「ちょ、ちょっと待って!いまなんて・・・?」
明るく少年に挨拶する幼女(妖精)とは対照に私は震える声で少年に尋ねた。
「だから言っただろ。そいつらは絶対に助からない。一生目覚めることはない」
無慈悲な少年の先刻に、一気に目の前が真っ暗になった。
「まあ待て早とちりをするな。此奴は儂の眷属、“狼少年”じゃ。此奴は嘘と本当をあべこべに言うんじゃ」
・・・え?
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