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温厚な人が切れたときは怖い
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夜が明けて暫くして、幼女(妖精)とミネルヴァさんを中心として、私とエリックさん、王様の兵隊達の隊長。そしてルミナークさんとヘルゼさんの合計7人による作戦会議が始まった。
「まず始めに、お主らが寝ている間に自体は大きく変わった。端的に言うとじゃな、こちらに向かって500人もの軍隊が進軍しておる。」
幼女(妖精)が昨日まで眠っていたヘルゼさんとルミナークさん、そしてエリックさんに今起きていることを説明する。3人はかなり驚いていたようだが、すぐに落ち着きを取り戻し、横にいた隊長に確認を取っていた。
「本当なのか?エルビスに500人もの兵がいるとは聞いたことないのだが。」
「紛れもない事実です。エルビスに潜入している者からの情報なので間違いは無いかと」
「それと、さっき偵察に出したグリフォンからの情報じゃと、このペースなら当初の予測通り明日の朝に到着するらしい。」
「なんということだ・・・」
隊長と幼女(妖精)の答えに、エリックさんは頭を抱えている。無理もない。
「安心せい!儂がおるじゃろうが!」
そう言って胸を張る幼女(妖精)。だが、幼い容姿の所為かいまいち説得力に欠ける。エリックさんもそう思っているようで、なんとも言えない表情になっている。なので私も幼女(妖精)に助け船を出す。
「あ、あの、今まで私が会ってきた妖精からもサラマンダーやヘル・ウルフなどの援軍が送られてきました。それに、こちらのようj・・・妖精の眷属もいるので、戦力としては申し分ないと思いますが。」
満足そうに頷く幼女(妖精)しかし、エリックさんの表情は晴れない。
「しかし、圧倒的に数が足りないだろ。相手は500人。それに、とんでもない力を持った奴らが20人。どう考えても戦力差が。」
「私もそう思います。現状のままでは戦力差がありすぎます。頭数でも5倍以上あるのは少々厳しいかと。」
隊長もエリックさんに同調している。
「ん?頭数ならばこちらの方が上だぞ?」
しかし、幼女(妖精)は隊長の言葉にきょとんとした顔で首をかしげた。そこへミネルヴァさんが耳打ちをする。
「主様、彼らにグランドの説明を忘れているのでは?」
その言葉にポンと手を打つ幼女(妖精)。
「おお、忘れておった。ミネルヴァ、此奴らにグランドの説明を頼む。」
「畏まりました。では皆様にグランドの説明をさせていただきます。」
恭しげに礼をするミネルヴァさん。そして、幼女(妖精)の眷属であるグランドについて説明を始めた。
グランドとは愛称で、正式名称はグランド・ドラゴンという。全長500mにも及ぶ巨大な体を持ち、背中には広大な森が広がっている。その森に住む魔獣はすべてグランドの眷属であり、グランドの指示により戦う。眷属の総数は1000を超える。
ミネルヴァさんの話をまとめるとこんな感じだった。
「ただ1つだけ問題があってじゃな・・・」
幼女(妖精)が悩ましげに腕を組む。私は尋ねた。
「一体何が問題なんですか?」
「グランドの奴、普段は温厚なのじゃが、一度キレ出すと止まらなくての。辺り一帯を焦土にするまで止まらないんじゃ。」
その言葉で、全員の顔が真っ青になったのは言うまでもない。
「まず始めに、お主らが寝ている間に自体は大きく変わった。端的に言うとじゃな、こちらに向かって500人もの軍隊が進軍しておる。」
幼女(妖精)が昨日まで眠っていたヘルゼさんとルミナークさん、そしてエリックさんに今起きていることを説明する。3人はかなり驚いていたようだが、すぐに落ち着きを取り戻し、横にいた隊長に確認を取っていた。
「本当なのか?エルビスに500人もの兵がいるとは聞いたことないのだが。」
「紛れもない事実です。エルビスに潜入している者からの情報なので間違いは無いかと」
「それと、さっき偵察に出したグリフォンからの情報じゃと、このペースなら当初の予測通り明日の朝に到着するらしい。」
「なんということだ・・・」
隊長と幼女(妖精)の答えに、エリックさんは頭を抱えている。無理もない。
「安心せい!儂がおるじゃろうが!」
そう言って胸を張る幼女(妖精)。だが、幼い容姿の所為かいまいち説得力に欠ける。エリックさんもそう思っているようで、なんとも言えない表情になっている。なので私も幼女(妖精)に助け船を出す。
「あ、あの、今まで私が会ってきた妖精からもサラマンダーやヘル・ウルフなどの援軍が送られてきました。それに、こちらのようj・・・妖精の眷属もいるので、戦力としては申し分ないと思いますが。」
満足そうに頷く幼女(妖精)しかし、エリックさんの表情は晴れない。
「しかし、圧倒的に数が足りないだろ。相手は500人。それに、とんでもない力を持った奴らが20人。どう考えても戦力差が。」
「私もそう思います。現状のままでは戦力差がありすぎます。頭数でも5倍以上あるのは少々厳しいかと。」
隊長もエリックさんに同調している。
「ん?頭数ならばこちらの方が上だぞ?」
しかし、幼女(妖精)は隊長の言葉にきょとんとした顔で首をかしげた。そこへミネルヴァさんが耳打ちをする。
「主様、彼らにグランドの説明を忘れているのでは?」
その言葉にポンと手を打つ幼女(妖精)。
「おお、忘れておった。ミネルヴァ、此奴らにグランドの説明を頼む。」
「畏まりました。では皆様にグランドの説明をさせていただきます。」
恭しげに礼をするミネルヴァさん。そして、幼女(妖精)の眷属であるグランドについて説明を始めた。
グランドとは愛称で、正式名称はグランド・ドラゴンという。全長500mにも及ぶ巨大な体を持ち、背中には広大な森が広がっている。その森に住む魔獣はすべてグランドの眷属であり、グランドの指示により戦う。眷属の総数は1000を超える。
ミネルヴァさんの話をまとめるとこんな感じだった。
「ただ1つだけ問題があってじゃな・・・」
幼女(妖精)が悩ましげに腕を組む。私は尋ねた。
「一体何が問題なんですか?」
「グランドの奴、普段は温厚なのじゃが、一度キレ出すと止まらなくての。辺り一帯を焦土にするまで止まらないんじゃ。」
その言葉で、全員の顔が真っ青になったのは言うまでもない。
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