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暴走の兆し

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あーあ・・・だるいなあ。

魔神の力を取り込んだは良いけど、その所為でテレポートが使えなくなるなんて。これは予想外だ。

まあいいや。その分強力な力も手に入れられたことだし。

ちょっと体がだるいけど、回復魔法掛けたからその内収まるだろ。

とにかく今はあの森へ行って、散った我が体をトリ戻さなくてハ・・・

・・・・・

・・・

とにもかくにも木崎の行方が分からなくては話にならない。

「それで、木崎の行方は今どこですか?」

「こちらへと向ってきています。どうやら魔力石の魔神の力を回収する気のようです」

それなら好都合。ここには今王様の軍やら幼女の眷属やらが沢山集まっている。これなら・・・

「ただ、暴走の兆しが見えつつあります。急がないと誰にも手が付けられなくなります。気をつけてくださいね。」

そういってアトロポスさんは電話を切った。

よし、このことを早く皆に伝えないと。

・・・・・

・・・

急いで会議していた場所に戻ると、すでに会議は終わっていたらしく、幼女(妖精)のみがその場に残っていた。

「なんじゃミユ、お主何処に行ってたんじゃ?」

と、聞いてくる幼女(妖精)にアトロポスさんからの話を伝える。

「なるほど。女神様がそんなことを・・・たしかに生身の人間が魔神の力を取り込んだとあれば暴走するのは目に見えておるな。」

と、幼女(妖精)は達観したように言う。

「木崎の体の一部を手に入れたら女神様がなんとかすると入っていたんですけど・・・」

「簡単に言うのう。それが出来たら苦労はせんて。」

ですよねー・・・

「それと、奴は魔力石を求めてくるそうじゃが、残念ながら魔力石はもう使い切ってしもうた。」

そういえば、ルミナークさん達の失った魔力を回復させるためにかなりの量の魔力石を使ったんだっけ?私もライドに魔力石あげちゃったし。

「うむ。調べてみたらもう魔力石はほとんど残っておらんかった。これなら魔神の完全な復活は阻止できるじゃろ。」

でも、暴走の危機はまだ残っている。それに、転生者達から奪った強力なスキルだって木崎は保有している。魔力石が無くても魔神の力が完全じゃ無かったとしても・・・

「まあ、儂がやられたらその時はその時じゃ。まあ、ただではやられん。奴の腕1本でも持ち帰ってくるわ。」

そんな呑気な・・・

・・・・・

・・・

さっきからからだがおかしい

頭がぼうっとする。

魔神の力の影響なのか?

それにさっきから見た覚えも聞いた覚えも無い記憶が頭の中に流れ込んでくる

ああ

あの森にいるやつら

俺を見下していたあいつらをやればすこしはおさまるかもしれない

はやく はやく あの森へ行こう。
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