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人の心が分からないとか言われない?
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「・・・!」
「ふむ、まだ人間らしさは残しておるの。血が赤色じゃ。」
木崎が風間の首元に食いつこうとした瞬間、幼女(妖精)が間に立ち、風間の口にめがけて火球を放っていた。
無防備となっていた顔面に火球をまともに食らい吹き飛ばされる。ダメージが大きいのか中々起き上がっては来ない。
「あんた・・・」
氷室が突如として現れた幼女(妖精)を呆然と眺める。それに対して幼女(妖精)にニカッと笑って二人に対してこう言った。
「ほれ、ぼさっとしていないで早よ逃げい!」
「馬鹿を言うな!俺も・・・」
そう言われ、反論しようとする氷室。だが、それを風間は制する。
「その怪我だとどのみち足手まといだ。良いから戻るぞ。大丈夫。あの人は実力者だ。ヤバくなったら逃げるだろう。」
風間に言われ、項垂れつつも氷室は風間と共に森の中へと消えていく。一人残った幼女(妖精)はゆらりと亡霊のように立ち上がる木崎を見て冷や汗を垂らす。
「なるほどのう。魔神の力が暴走したかと思えばまさかの暴食が顕現したとは。こりゃ少々儂の手に余るの。」
主に魔法を使って戦う妖精にとって暴食というスキルは天敵だ。
「・・・ハルル・・・・」
対する木崎は幼女(妖精)を見るなり大量の唾液を滴らせる。どうやら大量の魔力を持つ幼女(妖精)を極上の餌として認識したようだ。
「まあよい。魔法が駄目なら身一つで叩きのめすのみ。」
そう言って幼女(妖精)は拳を固く握りしめる。対して木崎はゆらゆらと、まるで飢えた獣のように幼女(妖精)との距離を詰める。
そして
「フン!!!」
「・・ガルゥァアア!!」
二人が衝突した。
・・・・・
・・・
・・・?今一瞬もの凄い突風が吹き荒れた気がする。
その上森の外では先程とは比べものにならないほどの轟音が聞こえてくる。おそらく木崎と幼女(妖精)が戦っているのだろう。
幸運なことに非戦闘員の避難は終わった。ここに残っているのはイザベル軍の人たちとファリン族の戦士達のみだ。そしてイザベル軍の兵士の何人かが何かの準備をしている。聞いてみると、どうやら1000人ほどエルビスの方へと向かい、エルビスの制圧に行くそうだ。私も余り力になれないけど準備を手伝う。
するとそこへ、氷室と風間の2人が戻ってきた。
「よかった・・・2人とも無事っ・・・!!」
2人が歩いてきたことに安堵した私だったが、氷室の左腕が無いことに気がつき言葉を失う。
黙り込む私を見て氷室は私にこう言った。
「大丈夫だ。出血は止まっている。」
・・・氷室ってよく人の考えていることが分からないって言われない?
「ふむ、まだ人間らしさは残しておるの。血が赤色じゃ。」
木崎が風間の首元に食いつこうとした瞬間、幼女(妖精)が間に立ち、風間の口にめがけて火球を放っていた。
無防備となっていた顔面に火球をまともに食らい吹き飛ばされる。ダメージが大きいのか中々起き上がっては来ない。
「あんた・・・」
氷室が突如として現れた幼女(妖精)を呆然と眺める。それに対して幼女(妖精)にニカッと笑って二人に対してこう言った。
「ほれ、ぼさっとしていないで早よ逃げい!」
「馬鹿を言うな!俺も・・・」
そう言われ、反論しようとする氷室。だが、それを風間は制する。
「その怪我だとどのみち足手まといだ。良いから戻るぞ。大丈夫。あの人は実力者だ。ヤバくなったら逃げるだろう。」
風間に言われ、項垂れつつも氷室は風間と共に森の中へと消えていく。一人残った幼女(妖精)はゆらりと亡霊のように立ち上がる木崎を見て冷や汗を垂らす。
「なるほどのう。魔神の力が暴走したかと思えばまさかの暴食が顕現したとは。こりゃ少々儂の手に余るの。」
主に魔法を使って戦う妖精にとって暴食というスキルは天敵だ。
「・・・ハルル・・・・」
対する木崎は幼女(妖精)を見るなり大量の唾液を滴らせる。どうやら大量の魔力を持つ幼女(妖精)を極上の餌として認識したようだ。
「まあよい。魔法が駄目なら身一つで叩きのめすのみ。」
そう言って幼女(妖精)は拳を固く握りしめる。対して木崎はゆらゆらと、まるで飢えた獣のように幼女(妖精)との距離を詰める。
そして
「フン!!!」
「・・ガルゥァアア!!」
二人が衝突した。
・・・・・
・・・
・・・?今一瞬もの凄い突風が吹き荒れた気がする。
その上森の外では先程とは比べものにならないほどの轟音が聞こえてくる。おそらく木崎と幼女(妖精)が戦っているのだろう。
幸運なことに非戦闘員の避難は終わった。ここに残っているのはイザベル軍の人たちとファリン族の戦士達のみだ。そしてイザベル軍の兵士の何人かが何かの準備をしている。聞いてみると、どうやら1000人ほどエルビスの方へと向かい、エルビスの制圧に行くそうだ。私も余り力になれないけど準備を手伝う。
するとそこへ、氷室と風間の2人が戻ってきた。
「よかった・・・2人とも無事っ・・・!!」
2人が歩いてきたことに安堵した私だったが、氷室の左腕が無いことに気がつき言葉を失う。
黙り込む私を見て氷室は私にこう言った。
「大丈夫だ。出血は止まっている。」
・・・氷室ってよく人の考えていることが分からないって言われない?
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