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勝負は終われど決着は付かず
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私が幼女(妖精)と木崎の死闘を見続けてかなりの時間が経った。だが、未だに決着は付いていない。
「~~―――・・・!!!!」
木崎が咆吼し、幼女(妖精)に組み付く。だが、幼女(妖精)は一切慌てること無く木崎を投げ飛ばし、地面へとたたきつける。木崎が地面にたたきつけられた瞬間、巨大なクレーターが出来る。通常の人間なら即死なのだろうが、木崎は何事も無かったかのように立ち上がり、再び幼女(妖精)に向かって突進する。
先程から木崎が仕掛け、幼女(妖精)がそれいなすという事を何度も何度も繰り返している。まるで獣のように同じ事を繰り返す木崎にさすがの幼女(妖精)も辟易としているようで、先程から攻撃が雑になり始めている。
「ええい!もういい加減せんかぁ!!」
幼女(妖精)が大きく振りかぶり、倒れている木崎に拳を振り下ろそうとする。だが、木崎はその瞬間を待っていたかのように幼女(妖精)に掴みかかった。
「しまっ!ぐっ・・・!」
木崎は幼女(妖精)の細い腕に牙を立てる。幼女(妖精)の右腕から鮮血が滴る。木崎は幸せそうな顔をしながら幼女(妖精)の腕にかぶりついている。
「この・・・調子に乗るでない!」
幼女(妖精)はそんな幸せそうに緩んでいる木崎の顔面を蹴飛ばす。木崎は吹き飛び、3回ほど地面を跳ねた後、木に激突し、動かなくなった。今しか無い!
「ライド!木崎から髪の毛回収お願い!タマミは私と来て!」
「ヴォウ!」
「キュオン!」
ライドは木にもたれかかったまま動かない木崎の元へ、私は腕を押さえて膝をついている幼女(妖精)の元へと急いだ。
・・・・・
・・・
「だ、大丈夫ですか?!」
「あ、ああ。大丈夫じゃ。」
慌てて駆け寄る私に笑いかける幼女(妖精)
「予想以上にしつこい上に面倒臭い相手じゃったがの。」
それに魔法も効かんし・・・と、ブツブツと木崎に対する文句を言う幼女(妖精)。そんな間にもタマミが幼女(妖精)の怪我に回復魔法を掛けていく。でも、あれ・・・?
「治っていない・・・?」
いつもはすぐに傷口が塞がるはずなのに一向に傷が塞がる気配が無い。どうして・・・
「それどころか儂の魔力も幾分か吸われておる。困ったもんじゃ。」
ため息をつく幼女(妖精)
そこへライドが戻ってきた。ライドの口には何十本もの髪の毛が咥えられている。無事にとってこれたみたいだ。倒れている木崎の方を見てみると、まだ倒れているみたいだが、背中から生えている腕が僅かにだが動き始めている。そろそろ動き出してしまうだろう。
「とりあえず、木崎が動き出す前に逃げましょう!」
「うむ」
私たちはライドに乗りこんだ。
「~~―――・・・!!!!」
木崎が咆吼し、幼女(妖精)に組み付く。だが、幼女(妖精)は一切慌てること無く木崎を投げ飛ばし、地面へとたたきつける。木崎が地面にたたきつけられた瞬間、巨大なクレーターが出来る。通常の人間なら即死なのだろうが、木崎は何事も無かったかのように立ち上がり、再び幼女(妖精)に向かって突進する。
先程から木崎が仕掛け、幼女(妖精)がそれいなすという事を何度も何度も繰り返している。まるで獣のように同じ事を繰り返す木崎にさすがの幼女(妖精)も辟易としているようで、先程から攻撃が雑になり始めている。
「ええい!もういい加減せんかぁ!!」
幼女(妖精)が大きく振りかぶり、倒れている木崎に拳を振り下ろそうとする。だが、木崎はその瞬間を待っていたかのように幼女(妖精)に掴みかかった。
「しまっ!ぐっ・・・!」
木崎は幼女(妖精)の細い腕に牙を立てる。幼女(妖精)の右腕から鮮血が滴る。木崎は幸せそうな顔をしながら幼女(妖精)の腕にかぶりついている。
「この・・・調子に乗るでない!」
幼女(妖精)はそんな幸せそうに緩んでいる木崎の顔面を蹴飛ばす。木崎は吹き飛び、3回ほど地面を跳ねた後、木に激突し、動かなくなった。今しか無い!
「ライド!木崎から髪の毛回収お願い!タマミは私と来て!」
「ヴォウ!」
「キュオン!」
ライドは木にもたれかかったまま動かない木崎の元へ、私は腕を押さえて膝をついている幼女(妖精)の元へと急いだ。
・・・・・
・・・
「だ、大丈夫ですか?!」
「あ、ああ。大丈夫じゃ。」
慌てて駆け寄る私に笑いかける幼女(妖精)
「予想以上にしつこい上に面倒臭い相手じゃったがの。」
それに魔法も効かんし・・・と、ブツブツと木崎に対する文句を言う幼女(妖精)。そんな間にもタマミが幼女(妖精)の怪我に回復魔法を掛けていく。でも、あれ・・・?
「治っていない・・・?」
いつもはすぐに傷口が塞がるはずなのに一向に傷が塞がる気配が無い。どうして・・・
「それどころか儂の魔力も幾分か吸われておる。困ったもんじゃ。」
ため息をつく幼女(妖精)
そこへライドが戻ってきた。ライドの口には何十本もの髪の毛が咥えられている。無事にとってこれたみたいだ。倒れている木崎の方を見てみると、まだ倒れているみたいだが、背中から生えている腕が僅かにだが動き始めている。そろそろ動き出してしまうだろう。
「とりあえず、木崎が動き出す前に逃げましょう!」
「うむ」
私たちはライドに乗りこんだ。
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