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一学期 一章 後輩からの告白

006 青葉雪は、色々なルーティーンを愛している。

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 大晦日のトラウマも吐露したところで、もう少し俺自身の事も紹介しておきたい。

 思えばまだ本名すらちゃんと言ってない気もする。

 吾輩は、青葉雪あおばゆきである。サッカー部に所属する高校二年生である。

 風花という可愛い妹と、吹雪という怖い姉貴がいる。

 好きな子は神崎さんという天使のような子であり、好かれている子はちろるというサッカー部マネジの後輩である。

 まぁざっとそんなところだろう。

 あとは、ルーティーンが好きである。

 俺のモーニングルーティーンを紹介しよう。

 朝は五時半に起きてアラームを止め、目薬をさし、歯磨きをして、白湯をコップ一杯飲み、ジョギングを20分して新鮮な朝の空気で脳を働かせる。

 帰宅後、自分で卵二つとベーコン三切れを焼き、食パン二枚を食べて、家を出て、部活の朝練へと向かう。

 これが俺のモーニングルーティーン!誰か真似したらいい。これできっとみな健康になる。まぁ保証は何もないが。


 その他のルーティーンはこちら

・愛しの神崎さんの行動観察をするというルーティーン。
(神崎さんスペシャリストとしては、常日頃の彼女の観察はかかせない。)

・姉貴に「アイス買って来い」と言われないように、三日に一回は冷蔵庫のストックを確認する。
(ジュース買って来い、雑誌買って来いなどと結局いつもぱしらされるのだが)

・妹の胸の発育具合をチェックする。
(妹の健康や体調を定期的に確認するのは、兄として当然の義務である。)

・後輩のちろると雑談する。
(家族を除く女子の中で、一番話しやすいし、話して楽しいと思うのは彼女だ。)

 などなどのルーティーン? が存在する。


 今日もまた朝のルーティーンをこなして、俺は家を出る。

 最寄り駅のホームでは、俺の妹にちょろい女呼ばわりされる、見慣れた少女の姿があった。
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