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ギモーブ
しおりを挟むギモーブはピンク頭のミルフィーユが使ったスキルと、団員が用意した金属製の鎖で手足と首輪を繋げて、身動きが出来ないようにされていた。
うーん、これ、SMとかのプレイで見るような奴かも。
「あ! 初めまして、私、ミルフィーユです」
やっぱり、ミルフィーユなんだ。
「僕はローレンツォ、です。
助けていただき」
「私、何にもしてないから!
ちょっと、まあ、その、色々、あって、ここに来てて」
モゴモゴと言いにくそうにしていた。
「モンブラン公爵様に会いに来られたんですよね?」
ラノベではヒロインが押しかけるシーンはなかったけど。
「へぁ、あ! そう言えばそうだったわ。
だけど、全然、そう、全く、何も他意はないから!
ヒロインだから、どうにか、っと、何でもないから」
ヒロインって自分で言うって事は、もしかして。
「あの、このスイーツな名前の」
「え!! もしかして?」
顔を見合わせて、お互いもしや? と知ってる言葉を言い合って、答え合わせをした。
「ふー、そっか、そうなのね。
私、一応、ヒロイン枠だったんだ。
良かった、いや、良かったのか?」
「なんか設定が大分違うけど、要所は合ってると言うか、ラノベではこんなシーンは」
「これ、ゲームよ、このシーンはね」
ゲーム?
「あのラノベ、ゲームになったの。
シナリオからだいぶキャラも増えてるし、でもスキルとかの能力値が全然おかしいのよ」
ミルフィーユがゲームに酷似と言うか、ゲームの中だと言った。
だけど、全然違うらしい。
「二人は知り合いだったのか?」
僕達の会話に入ってこれなかった、公爵、ヌガー、パパリーヌが怪訝そうな表情をした。
「あー、知り合いと言うか、結果知り合いみたいなものだったと言うか」
説明出来なかった。
「取り敢えず、ギモーブから聞き出そうとしても、口を割らん」
ヌガーが忌々しげに、拘束されてるギモーブを見た。
「あれ、本当は亀甲縛りにしたかったんだけど、技術がなくてアレにしたの」
「ぶふっ!! あ、は、あははは!!
亀甲縛りって発想!」
僕は今までこの世界でやりたい事をやろうとか、楽しもうなんて感覚は無かったけど、これからはミルフィーユみたいに楽しんでも良いじゃないかって思い直した。
「ここまで違うともう、私たちじゃどうしようもないわね。
でもキャラの設定が似てるなら、弱点は同じかも」
「ゲームだと弱点とかあるの?」
「弱点って言うと語弊があるわね。
攻略して好感度を上げるためのアイテムとかシチュエーションとかって事」
「それは意味が無いんじゃないかな?」
「でも好感度が上がれば、言う事も聞いてくれるかもしれないじゃない。
私も公爵推しだったけど、実査の中身はただの勘助だって分かったし、次に行くわよ」
勘助って、あれか。
アレだな、うん。
「次って誰が」
「あれよ、ギモーブ!」
「「はぁ?」」
本人も含め、ヌガーも声を上げた。
てか、攻略対象だったんだ。
そっか、へぇ。
「嫌だ! 私に何をするつもりだ! ピンク頭め!!」
急に怯え始めたのはギモーブだった。
あんなに強い? らしいのに、ヒロインに怯えるって、どう言う事?
「あら、良いのよ、そんなに悦ばなくて」
「悦んでない!!」
「お仕置き、好きでしょ?」
「い、いや、やめて」
もしかして、亀甲縛りにしたかったって……。
「これで、もっとキツク縛ってあげるわよ、特にアソコは念入りにね」
これって、もしかして、年齢制限が掛かるゲームでは。
正直、周りはドン引きだった。
公開プレイが始まって数分ほどで、ギモーブは陥落した。
目のやり場に困るけど、ミルフィーユはものすごい達成感に顔を輝かせていた。
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