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異世界来ちゃったのかな?
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しおりを挟む毎日、魚を獲ったり、お肉も必要だけど狩は難しいから、罠を木の精霊王ラゲルから蔓草を使わせてもらって、作ってみたりした。
何回かやって、やっとツノウサギが捕まえられたけど、解体するのが出来なくて泣いた。
ジビエを謳ってるお店はこんな事してるのか、と。
改めて、何者かの命を頂いているのだと、感謝した。
無駄に命を獲るわけにはいかないから、泣きながらツノウサギの皮を剥ぎ解体して、正直、無理矢理口に入れた。
ツノウサギに謝るのではなく、ありがとうと言いながら。
精霊王達も食べないわけでは無く、多分、この行為が辛いのだろうと、察した。
「俺、食べなくてもいい。」
「成長できませんよ?」
森の中で座り込む俺に、ラドルとラザル、ラゲルが心配そうに覗き込んだ。
「誰かの命を貰うなんて出来ないよ」
涙がポロポロと流れて止まらなかった。
成長なんて、永遠に生きるなら止まってるって。
どうせ止まってる。
薄っペタな身体の何が気に入らなかったんだろう。
これで良いし、翼は大きくなったし、毛も長毛種らしく、フサフサだもん。
理想じゃなくても、俺だもん。
そう思ったら、ストンと自分の中の何かが弾けた気がした。
いきなり、身体の中から光が溢れ出して全身を包むように広がった。
3人は何故か嬉しそうに俺を見ていたのが分かったけど、なにこれ?
まるで、変身アニメみたいだよー。
真名を捧げて貰った時にはほんのちょっと毛が伸びたくらいだったのに、地につくくらい真っ白な毛が伸びて、尻尾もふぁさふぁさです!
身体も大人の身体で、やっぱり華奢だけどそれなりに筋肉のついたセミコビータイプな長毛種って感じになった。
身長も、みんなよりは小さいけど175くらいにはなってると思う。
翼も4枚の大きさが身体の倍くらいになっていた。
目指してたもふもふとは違うけど、ふぁさふぁさの尻尾は自分でも嬉しくて、撫でてみた。
気持ちいい!
俺の尻尾、マジ最高!
これから持っておこうっと。
離し難くて、左手は尻尾を持つようになった。
「なんだそれ。
凄い美人になったのに、片手に縫いぐるみ持ってる感が!
ギャップすごいなぁ」
火の精霊王、ラゼルが俺の神獣としての成長を察知して見に来たらしい。
そう思ってたら、他の3人も集まってきた。
翼も大きすぎるので、小さくしておくと益々ドールが片手に縫いぐるみを持ってる感じが際立ってしまったようで、なんだか7人の好みのストライクゾーンが、可愛いとかキレイじゃなく、俺!になってた。
お、おう、残念な七精霊王が出来上がっていた。
「アキ、綺麗に成長できたねー
精神的な成長が重要だったからね。
これは、私が言っても難しいし、君の心のあり方だから。」
やっぱり神様なんだな。
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そう言われて、七精霊王はみんな凄く優しい笑顔で頷いてくれた。
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