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異世界来ちゃったのかな?
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しおりを挟む「アキ様!!!!!
貴方も貴方です!!」
え?!
「いや、だって、こうやるんだって言われたら…」
「どんだけ赤ちゃんなんですか!!
貞操の危機でしょうが!!」
あれ、俺も怒られてる?
あ、そか、出来損ないでちゃんとやれないから、皆んなが考えてやり方を教えてくれたのに。
「ラドル、俺、なかなか魔力をうまく巡らせられなくて、皆んながこうやったら、って教えて、くれ、た、か、ら」
涙が出て来た。
俺がちゃんと出来てれば、こんな事にならなかったのに。
ごめん、皆んなが怒られる話じゃ無かったよ。
「ごめん、なさい。
俺が、何にも出来なくて、もっと頑張るから、もっとちゃんとするから
お、母さんも、助けられなく、て、
俺、出来損ないだから、ごめんなさ、い」
俺が悪いのに、泣いちゃだめだ。
泣き落としみたいなことしちゃ、ダメだ。
「ん、ぐ、
頑張るから!
ちゃんと、お母さん、助けるから!
だから、また、協力して下さい。」
笑う、ちゃんと笑うから、嫌いにならないで。
神様が現れて、あーぁ、って。
「アキはさ、やっと誰かに甘やかされる事を覚えた赤ちゃんだから、嫌われたく無かったんでしょ?」
神様が俺を膝に抱きしめながら乗せて、背中をさすってくれたら、涙が止まらなくてしゃくり上げてしまった。
「ラドルの言ってる事も間違いじゃないから、アキは反省してるんだし。
他の4人はアキをこんなに泣かせても、自分のものにしたかった?
騙すような事をしてもさ。」
最後はちょっと怒ってた。
自分の尻尾を握って、口に咥えてひぐひぐと泣いてる横で、ラドルが俺に嫌いになったりしないって言ってくれてた。
「こんな風に泣くとは思って、いませんでした。
アキ様が睦言を知らないのが不思議なのと、無垢なのが嬉しくてやり過ぎました。」
「うん、ラシルは前科も余罪もあったね。
アキは今まで存在を認めてもらえないような扱いを受けて、それでも愛されたくて頑張った子なの。
出来損ないでもなければ、心をどれだけ傷つけられても、魂が汚れなかった子なんだよね。
ラドルは最初から稀有な存在で奇跡だって気付いてたよね?
こんな可愛い子、いなかったんだから。」
神様の抱っこから、ラドルの腕に変わって膝の上で横抱きにされた。
「私の大事な子を泣かせていいわけ無いんだけど。
そこは、ラドルも同罪ね。」
「はい。
アキ様がこんなに思い詰めていたのも、生い立ちを知っていながら、独りにしてしまいました。
一緒にいて、と最初に約束しましたのに。
番い名を呼ばれる事に、驕っていたのだと思います。」
俺が、泣き過ぎて目や頬を擦って赤く腫れたのをひどくラバルが気にして冷たい水を出して、目の周りを冷やす塊にしてくれた。
「アキ様」
ラドルがおでこを合わせて俺を見つめて、ごめんね、って。
「ううん、俺、が、悪いの!
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怒らないであげて。」
「もう、泣かないの。
怒ってませんよ。
叱ってるんです。」
「ほんと?
もう、怒らない?
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無意識だった。
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「うそ、今の嘘。
俺、大丈夫。」
「大丈夫じゃないです!
前の事は捨てちゃえって、私が教えたんだから、良いんだよ!
いらない子なんかじゃない!
みんな、アキ様を大好きだから!」
大きい身体のライルが、正座したまま言ってくれた。
「そうか、アードライドは許す、立って良し!」
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足が痺れてるのに、俺のとこまで這って来て、ごめんね、って。
だから俺もごめんね、って言って笑った。
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