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異世界来ちゃったのかな?
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しおりを挟むそうだ、神様に夢の話をしないと!
「神様、夢の中で泣いてる綺麗な女の人に会いました。
あれは、お母さん?」
「もう、会えたの?」
「分からない。
女の人に近づくと、俺は子猫の姿になってしまってたし。
お姉さんって言ったら、お母さんだからおばちゃんよって。
だから、お母さんって言おうとしたら、めがさめちゃったの。」
周りにいた、精霊王たちもこの不思議な夢に興味津々な顔だった。
「夢か。
精神世界は繋がりやすいな、確かに。
ただ、同じ夢がまた見れるかどうか、難しいな。」
神様でも無理なのか。
「また、夢見る!
多分、絶対、あの人お母さんだもん!」
「うん、うん、アキは夢を見る努力が出来る子だよ。」
頭、ポンポンして、アホの子扱いしないでよ!
「俺が、夢を魔法で見れば良いんだよ
多分、できる。」
「アキ様、夢を紡ぐという事ですか?」
ラドルがビックリしてた。
「なんとなく、だけど。
ラドルの家を変えちゃったのを思い出して、夢の中を繋いで見ようと思うんだ。
その為には、また、あの中へ入らないとだめだけど。」
とにかく、あの夢の中へ行くのが先決なんだ。
「アキは大胆な事思いつくね。
頭打ちな世界を変えてくれそうで、楽しみだよ」
「シャピオスの報告を聞こうか。」
報告って?
「はい、翡翠鳥は鳴く間もなく、落ちましてございます。」
「そうか、一つ、アキを脅かす存在が無くなったな。」
「翡翠鳥って、なに?」
ラドルが微笑みながら、教えてくれた。
「隠語の様なもので、翡翠の色を象徴させているのがこの国、つまりアキ様を捕らえようとしている国の王家になります。
翡翠は王家、鳥はその配下を意味します。
翡翠を好物として食べる鳥が翡翠鳥なのです。」
「王家の配下をどうしたの?
配下って、誰?」
「今回の場合、あの宰相ですね。
シャピオスが、落としてきた。
つまり、屠ってきた、という事です。」
「え!そんな事」
「アキ様、私は精霊王を剥奪され、ただのシャピオスになりました。
ですから、精霊界の理には縛られずに動けました。
ただ、命に限りのある存在になりましたので、精霊王として留まった時間が動き出してしまい、あまり時間がありませんでした。
神からの試練、翡翠鳥が鳴く前に、つまり事を起こされる前に落とすのに、時間がなければ、その頭を屠ってしまうのが早いのです。
屠って戻るまでに命が尽きれば、終わりでしたが、こうやって間に合いました。」
精霊王を剥奪されると、ただの人になって命の時間が流れ始めるってこと?
「うん、うまくやれたね。
あの宰相がいなくても、次の宰相が出る。
だが、アキの魔力がどこまで出来る様になるか分からなかったからね。」
つまり、時間稼ぎをするのに、3人に罰としても有効に、時間に制限をかけた、って事か。
長引かせる事もなく、力不足の言い訳もできない様に。
神様は、やっぱり、神様なんだ。
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