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異世界来ちゃったのかな?
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しおりを挟む魔王は、俺を横抱きにして自分のマントを俺に掛けた。
「迷子と言うか、子供なのか、衣服も纏わずに居るとは。
その辺の奴らが拐って犯してしまうぞ
こんな綺麗な体を晒すでない。
愚か者め」
「あの、服、持ってないし、毛がもふもふしてるから良いかなって」
「神は、服も与えなかったのか
精霊王たちは?」
あ、そか、魔王も一応神属性だけど独立属性みたいな話だったな。
「えと、ちょっと、服に手違いが」
そう言いかけて、笑おうと思ったのに、笑えずに泣きそうな顔になってしまった。
「七人も揃って馬鹿ばかりだな。
先代の時は、暴走した馬鹿がいたが、今上は放置か、はたまた、騙したか」
なんて的確な推理なの?
魔王にかかると、精霊王たちも馬鹿扱いか。
神様も時々怒ってたよね。
「ん、と、」
「無理するな。
今上の神獣よ、名はブランカでは無いな。
呼び名を教えて貰えないか?」
真名ではなく、呼び名。
ありがとう魔王様
「アキです」
「アキか、可愛らしい名だな。
いくつだ?」
「この世界に生まれて、まだ2年くらいです。」
「2年、それでこの姿か?
ならば、精霊王の真名を授かったか。」
「はい、皆さんに捧げて頂きました。」
「まさか、七人もの精霊王全員がか?」
「はい」
あれ、言ったらいけなかったのかな?
「ははは!
確かにな!
この神獣を手の内に納めておきたくて躍起になったのが目に浮かぶわ」
魔王様は高らかに笑った。
儚いイメージから一転して豪胆な男に変貌した。
「アキよ、神の元に居たくないなら、ここに居ればよい。
闇の属性といえど、暗闇で過ごしているわけではないからな」
「あの、あの、居たくないと言うか、勘違いしたらいけないと思って、自立を目指してます。」
勝手に傷ついてるだけだから、神様達を悪く言ってはいけないし。
実際、助けてくれたことの方が多かったから。
「神とは世界を二分する存在、魔王であり、闇を統べる神、オプスクリタスだ。」
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