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異世界は続くよどこまでも
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しおりを挟む「アキ様には、明日早い時間からお支度がごさいます。
ご主人様、程々でお休みなさいませ。
アキ様の物も、ご主人様のお部屋に全て運ばせております。
では、良い夜を」
執事さんから言われた言葉に、顔が真っ赤になった。
「抱き潰さぬ様に気をつける」
何言っちゃってんの、この人!!
「えっと、あの、ね?
まだ、昼間だよ?
その辺、わかってる?」
ふあ!
物凄く、綺麗で優しい笑顔!
その笑顔、ダメ!
「アキ、嫌か?」
「ずるい」
胸に顔を埋めたのが、返事だった。
「私の寝室で隣に寝る者が出来るとは、こんなに嬉しいものなのか。
アキよ、生まれてきてくれた事を感謝する。」
タロー様に全部の初めてをあげたかったな。
俺って、本当に赤ちゃんでバカだったんだ。
セックスの真似事を、知らなかったとはいえして来てしまった。
「タロー様、俺、
ちゃんとするのは初めてだけど、
…魔力の、使い方の、れん、しゅうで」
泣いちゃダメだ。
「…!
まね、ごとを、してた。
知らなかったけど、
それでも、したんだ。」
一番最初に触って欲しかった。
タロー様が一番に!
今更だ、今更、真名を貰ったのに、今更、懺悔して、俺は、ずるい奴だ。
「知っておる。」
え?
「アキを騙した連中の事もな。
みんな、知っておるさ。」
「う、そ、
知ってた、?
俺、汚い、よ」
「バカなアキ
可愛い、バカな赤ちゃんだの」
なんで、そんなに優しく笑ってくれるの?
怒って、伴侶なんかやめるって言われても仕方ないのに。
「俺、バカだった」
「そうだな。
だが、もし、私がアキの立場なら同じことをしたやも知れん
母君だけが、アキにとってこの世界で生きていくための心の支えだったのだろ?
それこそ、必死でここまで魔力を使い聖獣を作り、あの結界領域を飛び出すほどに、必死でな。
誰が責めようか。
稚技に近い事を経験とも呼べんわ」
笑ってくれるの?
「俺は、タロー様をずっと愛してもいいの?」
「当たり前の事よ。
今宵、契れば正式な神の伴侶になる。
神獣が伴侶になればどうなるか分からないが、この世界に愛されているアキなれば、必ず瑞兆となるさ」
「タロー様、俺の真名を貰ってくれますか?」
「!」
「あなた以外に、この身が囚われる事がないように。
人が、俺を捕まえようとしています。
だから、何があっても貴方の側に居られるように。」
「アキ、良いのか?
明日、私の真名を書き記す事で魂が繋がる。
それだけでも、私には充分なのだ。
アキの真名を私が貰えば、この世界の半分である闇が、アキの一部になる
そうなれば、私は幸せだが、アキは闇の属性の責務ができる。
闇の一番深い責、死を司る
アキにもその責務が課せられる
それでも良いのか?」
タロー様は、これを俺に言うのは辛かっただろう。
「良いですよ
だって、俺は、貴方の伴侶です。
旦那様のお仕事を手伝えるなんて、夫婦経営みたいですね!」
「ふっ、はははっあははは!!!
アキ!
お前は本当に素晴らしい!」
「唯一無二で在りたいからですよ
タロー様も意外とおばかさんですね?」
俺の覚悟舐めんな!w
「明日、俺の真名を書き記すんですから、今から練習しましょ!
夜まで、まだ、間がありますからね!」
だって、漢字だもん、直ぐは書けないからね。
時間稼ぎじゃないよ!
ちょっとだけだよ!
だって、絶対、その、もにょは大きそうだから、もうちょっとだけ、ね。
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