神獣ってモテますか？(モテないゲイは、魔法使いを目指す！@異世界版）

異世界は続くよどこまでも

27

叔父さんて、本当によく似てる。
初めて見たけど、俺が年取ったらこんな感じになってたのか。

40半ばのはずなのに、全然見えないし！
しかも、俺が見ても可愛い！

「相変わらず、サトルは可愛いな。
　フィル、いい加減にしろ。
　邪魔だ！
　代わりなさい、こちらから話す。」

お母さんが神様に促されて、叔父さんと話す事になった。

「解！
　ねえさんよ！
　見える？
　聞こえてる？」

向こうから、物凄い騒ぎで鏡を握りしめた叔父さんが、叫んでた。

＜ねえさん！！？
　え？！
　なにこれ！＞

「私、心だけ別な世界に来ちゃってるから、体をこっちに持って来て欲しいのよ」

＜意味わかんない！
　眠り続けてるのは、そっちに行ってるから？
　てか、なにそれ！＞

「私の子、亜希よ！
　ほら、解にそっくりでしょ？」

え、これ自己紹介するの？
こんな姿で？

「あの、亜希です。
　こっちにうっかり来たら、この姿に生まれ変わりました。」

＜亜希？亜希なの？
　はぁ～、凄い綺麗な子だねー＞

「ね、解にそっくりでしょ？」

いま、世間話より、体を持ってこないと！

「叔父上、アキの伴侶のオプスクリタスと申します。
　此度は母君をこちらにいて頂こうと思いまして、そちらの体を異動させねばならないのですよ。」

＜えー！！？
　亜希、男の子だよね？
　俺が言えた話じゃないけど。
　じゃあ、この子は事情を理解してるんだね？＞

フィル、腕を捻りあげられてるし。

叔父さんが、捻りあげてる人に離してあげて、って言ってた。

フィル、意外といい人だね。
信じてもらえないかもって言ったのに、ちゃんと実行してくれてるんだ。

「フィル、ありがとう。」

＜ぅわお！　アキちゃん、すげ～美人さんに更になっちゃって。
　やっぱり俺もアキちゃんの番い候補になりたかったわ～
　あ、神様、アキちゃんのお母さん連れて行くね～
　俺も、そっちで暮らせないかな？
　ちょっと身の危険を感じてんのよ＞ 

お父さんを殺すくらいの人たちだもん、そりゃ、危ないよね。

「神様、フィルもこっちに呼ぶのはダメ？
　向こうは危ないし。」

「そう言うと思ったよ。
　だから気が進まなかったんだよなー
　まあ、調べたり貢献はしてるしな。」

渋々だったけど、許可してくれた。

＜ねえさん！
　俺も、一度、一目だけでいいから亜希にちゃんと会わせてくれない？
　こっちの事は本田の力でなんとかするから！
　飛島の方は、潰すって一志さんも侑士もめっちゃ怒ってるし、ね？＞

「まさに芋蔓式だな。
　会って話すのは構わない。
　ただし、こちらで暮らす事は許可出来ない、いいな？
　アキも理があるのを理解しているな？」

神様が異世界から人を入れ過ぎれば世界が歪んで崩壊する。

「分かっています。
　お母さん、短い時間だけど
　叔父さんと会えるよ。」

神様がお母さんの体と、フィルたちをこちらに呼び寄せた。