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異世界は続くよどこまでも
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しおりを挟む「あきちゃん!
息止まってどのくらい?!
答えて!!」
フィルが周りに聞く。
「アキ、アキ?
息をしなくなって、どのくらいだ!?」
そして、オプスクリタスもまた、ライカスとカスティアに問うた。
「あきちゃん!!
どいて!!」
フィルが駆け出し、アキの口の中に血溜まりが出来ているのをみつけ、体を横にして吐き出させる。
体を持ち上げて、背後からお腹に腕を回してさらに気道に詰まっているであろう異物を出す為に、力一杯、下から握り合った手を上に持ち上げる様にして吐き出させた。
ごぶぉっ!!
血溜まりと一緒に出てきたものは、アキが噛み切った己の舌の一部だった。
その肉片を吐き出させ、フィルは人工呼吸を始める。
心臓マッサージをして、気道を確保しながら息を吹き込む。
胸骨が折れたかもしれない。
「いち、に、さん、し、ご、」
リズミカルに胸を押し、息を吹き込む。
マッサージしてる間に、精霊王たちに雷の要領で電気を作らせて、掌に溜めさせて流させた。
AEDである。
1回目の電気ショックではだめだった。
また、マッサージをするフィルの体からは汗が吹き出て、服や床を濡らした。
「代わろう!」
オプスクリタスが、フィルから代わり同じようにマッサージをする。
そして今度は電圧を少し高くして、再度アキの体が跳ねるくらい流した。
「ごぼぉ!」
気道にまだ残っていた血を吐き出し、亜希の呼吸が戻った。
カスティアが治癒魔法をかけながら、オプスクリタスはアキを抱きしめた。
フィルは汗だくになり、精霊王はフィルの判断や知識を称賛した。
「良かったあ~!!
もう、ヤバイと思ったよー!!」
そう言いながら、フィルは大粒の涙を流していた。
それはフィルだけではなく、その場にいた魔族の兵士達や精霊王、そして神シムラクルムにオプスクリタス、そしてライカスとカスティアが一同に、涙を流していた。
「アキ、アキ
もう、大丈夫だ。」
「ゔげぇっ!
ゴホッ、ゴホッ」
アキが自力で咳き込んで、目を開けた。
「アキ!
なんで事をしたんだ!
私たちは永遠に生きるが、不死ではない。
死ぬ手段はあるんだ!
だから、こんな無茶はしないでくれ!」
「た、ろー様
ごめん、なさ、い
ライカス、は?」
「お母様!」
ライカスがアキの傍らに膝をついて寄り添った。
「ごめんね、無理矢理成長させる様な事になって」
ライカスの頰を撫でた。
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