神獣ってモテますか?(モテないゲイは、魔法使いを目指す!@異世界版)

ビーバー父さん

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異世界家族

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七精霊王を作り上げた。
俺の世界と違って、純粋な精霊から俺の魔力を練って作った。
出来れば、アウィスらに干渉される事のない統治をしてほしくて、かなり気合を込めて作った。

真名を俺が決めていいのかわからなかったけど、ここの精霊神になった彼がもしもの時の逃げ道として、全員の真名をつけさせられた。

あのオドオドしていた精霊王は、精霊神になりその姿をかえ、自信と力に溢れた精霊神になっていた。

「神獣神アキ様、我等精霊すべての神
 これより、全てはアキ様のために。」

「ありがとう、今夜、あの子の部屋へ。
 魂を剥がします。」

精霊王いや、精霊神に今夜決行する事を告げた。






「なあ、そこのお前」

「、っ、」

うっかり喋りそうになった。

身振りで、近づくと思いっきり顔を殴られた。

「気に入らねーな
 その顔
 お綺麗すぎて、使用人が持つ顔じゃねーよなぁ」

俊樹が出ていたか。

ゲホッ、口の中が切れて血を吐き出した。

「おい、誰か!
 ナイフ持って来い!」

メイドの一人が恐る恐る、小さなナイフを手渡すと、俺の顔に斬りつけた。

「!!っ!」

声を出さなかったのだけは、褒めてもらいたいくらいだ。
熱い!
二回、三回と斬りつけられ、手で庇うとその手を押さえ付けられてめちゃくちゃに斬られた。

血塗れになり痛みが酷すぎて、熱いやら流れ出る血と同じ様に脈打つ疼きで、気を失いそうだった。

「はっはっはー!!
 これぞ使用人の顔だ!
 不相応な美は必要ないからな!」

血を見て興奮してるのか、斬りつけた事で興奮してるのか、やたら甲高い声が響いた。

俺の中で、チカちゃん達が暴れている。
それを必死に抑え込んで、息も絶え絶えになると、やっと俊樹は満足した様だった。

俊樹が離れると執事やメイド長が駆け寄り、俺の顔に布を当てて、止血をしようとしてくれた。

「しっかりしなさい!
 いま、お医者が来ますから!」

執事に抱き上げられて、医者の元へ走られた。
この世界の医者は一応治癒魔法的なものを使うことが出来ても、傷を消す事はできない様だった。
だから、中途半端に治療せずに止血だけにして貰った。

あと数時間でアイツを消す為に、ここで正体を晒すわけにはいかないから、頑なに治療を拒んだ。
このグチャグチャな顔でアイツが油断するなら、そのままの方がいいと思いながらも、この痛みは必ず返す!

俊樹、お前は本当に救いのない奴だったんだな。

ミイラみたいに、顔をぐるぐる巻にされて、元々喋れない設定だったから、あまり問題ないし、それに今夜で終わりだから。

夕食時に、まだ出ていた俊樹にこの姿を敢えて晒した。

「ははっ!
 ずいぶん綺麗にしてもらったなぁ」

俺のこの状態がとても満足させたらしい。

そして、食後のコーヒーに睡眠効果の強い草を使わせて貰った。
なるべくあの子を苦しめない為にも、だ。



策通り、普段より早く寝室に引き揚げてくれた。
部屋にいつも通り見回りをする様から、警備に頭を下げて入ってすぐ、闇の魔法で歌を歌い屋敷中の人間から動物全てを眠りにつかせた。


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