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天界よいとこ一度はおいで
影
しおりを挟むウリエルが、そっとキスをしてくれた。
「ウリエル様、俺は貴方の側にいたい」
「ずっと側にいてくれ。
私はお前を愛しているんだ。」
早く、傷を治せとまたキスをした。
あったかくて、俺も抱かれたいと思うようになっていた。
同じベッドに眠る時は、ウリエルが腕に抱きしめて眠ってくれた。
最初は緊張で眠れないかと思ったのに、ウリエルの胸に頭を埋めてると心臓の鼓動が聞こえてきて、安心感と共に眠気が訪れた。
ウリエルの胸な乗っかるような寝相で目が覚めた。
「あ!」
勢いよく起き上ろうとして、傷が引き連れて痛みを伴った。
「大丈夫か?
無理するな」
「で、でも
ウリエル様重かったでしょ?!」
胸に頭なんか乗っかってたら、息できないよ、夢見も悪くてうなされちゃうよ!
「軽いものだ。
私も一応、戦場では戦うから
鍛えてあるしな。」
薄い夜着からも筋肉の硬さと隆起してるのが分かる。
頭を乗せたまま、その胸を触るとため息の様なウリエルの声が聞こえた。
「イズラエル、無意識かもしれないが
それは、ちょっと。
いや、嬉しいのだが、傷が治ってない今は、その生殺しなだけでだな」
「へ?
あ!!」
少しだけ下半身から盛り上がりが!
「ごめん!
ウリエル様の筋肉がカッコいいなぁって、思ったら触っちゃって!」
「私はお前のものだ。
いくらでも触る事が許されてる唯一の恋人なんだから、いいんだ。
ただ、まあ、その、ちょっとな。」
少し顔を赤らめるウリエルにつられて、俺も赤くなった。
だって、意味が分かっちゃってるから。
「早く治します!」
「ふふ、そうだな。」
そう言うと、キスをした。
起き抜けのキスはちょっとだけ欲情を誘いながら、朝の準備や何かに紛れて行った。
でも、宣言した通りベッドの上が仕事場になるとは、正直思ってもいなかった。
「ウリエル様、これは
仕事にならなくないですか?」
「なるさ」
だって、ベッドヘッドに背中をあてて、胡座で座るウリエルの膝の上に、俺がしな垂れ掛かるように頭を乗せるこの姿が、とても仕事をしている様には思えない。
「ただ、俺がウリエル様に甘えて
イチャイチャしてるようにしか見えないんですけど。」
「大丈夫だ。
これから、私がお前以外に話す事は虚偽だと思ってくれ。
本当の気持ちはお前を愛している、ただそれだけだ。
嫌な思いをさせる事になるやもしれない。
だが、信じてほしい。」
「それは、悪魔と関係があるって事ですよね?
俺は何が出来ますか?」
「私の側で、私の言動を聞いていて
おかしいと思えば、恋人として怒ってくれないか?」
昨日聞いた、ハルカ絡みだと推測できた。
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