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ドライ☆潮吹き

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静かに玄が部屋に現れ、透韻はビクっと震えた。やはりまだ恐怖は拭えない。


「そんなに怖いか?」 


隣に腰掛けられ、透韻はまたビクっとした。


「あんな事した後だしな。無理もないか」
「……あんたの……言う事聞くから……。だから……う、売らないで……」


玄の服の袖を掴みながら透韻はお願いした。その可愛らしい頼み方に玄はドキッと胸打たれた。


「ーーあぁ、聞いたのか。売る訳ないだろ?こんな上玉、滅多に手に入らないからな」
「……」
「口の悪さは大目に見てやる。甘え方も覚えてきたみたいだからな」


玄は透韻の顎に手を掛け、そのまま口付けした。タバコの臭いが香り、不安が消されたようだった。


「昨日は虎にめちゃくちゃにされたみたいだな」
「……液塗れにされた」
「まぁ、其れに比べたら今日のは質素なもんだけど」
「なに…するの……?」
「尿道責めってやつ」
「……い…痛い……?」
「どうだろうな。雀に試そうとしたら断固拒否されたから分からねぇが、気持ちいいのは間違いねぇ」
「また……手、縛るのか…?」
「その方が萌えるんだよ」
「なら……手錠とかじゃなくて……布とか……」
「布か……。タオルしかねーしな。抵抗しねぇんだろ?」
「しない……」
「ならオプションって事で。服、脱げ」
「…この部屋でやるのか…?」
「嫌か?ベッドさえ汚さなきゃ大丈夫だろ」
「…わかった」


透韻は素直に従い、脱いだ服はベッドの上に放置した。


「ほら、この上に座れ」


マットを敷かれ、透韻はちょこんと体育座りになった。ゴソゴソと何か用意をしていた玄はタバコを置き、怪しげなものを手にしながら振り返った。


「脚、開け」
「…な、なぁ…。それ……使うの……?」
「大丈夫だ、消毒してある。身体に害のあるものは使わねーよ」


玄は透韻のペニスを掴みながらカテーテルを尿道に射し込んだ。初めて感じる痛みに透韻はビクビクしながら耐えていた。


「痛いか?」
「…痛てーよ……。キツいし……」
「すぐ慣れる。手、縛るから出せ」


鎖の時と違って柔らかいタオルだと腕への負担もなかった。前で両手を拘束され、玄は吸いかけのタバコを口にした。


「ちょっと待ってろ」
「えっ……放置…?」
「すぐ戻る」


バタンと扉を閉められ、透韻は大人しく待った。
玄は創葉のいる部屋を訪れ様子を窺った。虎と楽しそうに戯れており、特に問題もない。引き続き、虎に面倒を任せ、また別の部屋に向かった。


「…セイちゃ……」
「なんだよ、雀。もう電池切れ?」
「何回イッたと思ってんの……」
「まだまだ付き合って貰いてーんだけどな」
「なら……一回抜いて……ぁあ……」
「抜いたら精液漏れんだろ?」 
「やっ……あっ……!も……ほんと…無理……」
「大丈夫だって。腰振ってきたのはお前だろ?雀」
「…んっ……」


いつ声を掛けようか見計らっている内に行為はどんどん激しさを増し、ついつい見とれてしまった。


「…あっ……!やだ……セイちゃん……ゲンさん見てる……」
「ん?」


雀と目が合い、玄は表情を変えずに軽く挨拶した。


「覗き見とか趣味悪いッスよ、玄さん」
「いや、盛り上がってるのに止めるのは申し訳ないだろ」
「何か用っスか?」
「あぁ。お前ら、それが終わったら透韻の部屋に来い」
「…今日は玄さんの番ですよね?」
「そうだが、4人でやるのも楽しいかと思ってな」
「へぇ、面白そうっスね」
「待ってるからな」


玄が出ていった後も雀の声が聴こえたが構わず透韻の元へ戻った。天使は逃げ出すこともなく、ちゃんと待っていた。


「先に始めるぞ」


透韻は四つん這いにされ、アナルに指を入れられた。それだけでも身体が大きく反応してしまい、ガクガクと震え始めた。


「感じ易くなったな」
「…っ…お陰様で……」
「そうか」
「ひぁ……っ」
「前立腺も触れるだけでイキそうになるだろ?」
「やっ……そこ……ダメ…イッちゃ……」
「出せるか?無理だろ?確り栓してあるからな」
「やだやっ……!出したい出したい……!」 
「イッてみろよ」


コリっと爪で刺激され、今までに感じた事のない快感が透韻を襲った。


「…ぁあああー……!」
「ドライでイケたか?すっげー気持ちいいだろ」
「あっ……ぁ……はぁ……」
「中も熱くなってきたし、ぶち込んでやるよ」
「んっ……」


指を抜かれその後すぐに玄のペニスが入り込んできた。奥まで一気に。イッたばかりの透韻は更に昇天してしまい、痙攣が収まらない。


「んんっ……苦し……」
「出せなくて?今までとは違った快感だろう」
「やぁあ……!そこ……グリグリしな……で……!イッちゃう!またイッちゃうからぁ……!」
「いい声で啼けるようになってきたじゃねーか。堪んねぇな」
「ぅあ……!」


いきなりグルンと仰向けにされ、更に激しく腰を振られた。前立腺を太いので刺激され、快感がこみ上げて止まらない。


「んっ……あっ……イグ……も……むりぃ……」
「俺の精液も飲み込めよ」
「ぁあ……熱っ……」
「ーーすっげ……。ドライオーガズムだっけ?」 


事を済ませてきた青が現れ、目の前の行為に感心の声を漏らした。


「雀はどーした?」
「風呂ですよ。上がったら来るって」
「そうか」
「俺はなにやればいースか?」
「フェラさせてやれ。まだ慣れてないみたいだからな」
「ふぅん」


青は透韻の顔付近に腰を下ろし、早速ペニスを差し出した。


「舐めて」
「…んっ…」


透韻は口を開け、舌で絡みとってから咥え始めた。


「苦しかったら言えよ」 
「…平気……」


以前より抵抗のない舌使いで舐められ、青は早くも感じ始めていた。


「…玄さん、体勢変えていい?」
「やりにくいか?」
「うん」
「どの体勢がいい?」
「透韻を座らせる格好にして下さい。その方が位置的にも楽なんで」
「分かった」


2人だけで会話が成立され、透韻はなすがままに姿勢を変えられた。玄は1度抜き、仰向けになり透韻は騎乗位にされ奥までストンと挿入された。ビリビリと快感が全身に伝わり、痙攣が止まらない。


「ほら、透韻。続きして」
「んっ……」


また咥えさせられてしまい、息も整わぬまま透韻は口を動かした。喉の奥まで突かれているが以前より嗚咽感は無かった。


「…上手くなったじゃねぇか。雀より上手いかも」
「んっ……っ……ぁあ……!」
「またイッたのか?クセになりそうだろう?」
「…も……取って……!出したい…!ちゃんと……イカせて欲し……」
「あらら、泣いちゃって。そんなにキツいの?」
「…もう嫌だ……変になる……」
「気、紛らわせてやろうか」


青はフェラをやめさせ、透韻の後ろに回り乳首を弄り始めた。


「やっ……そんな……とこ……」
「こっちでもイケるようにしとこうぜ」
「ンっ……!」
「固くなってきたし」
「んんっ……」
「透韻、顔こっち向けろ」
「えっ……」


振り向いた瞬間、口付けされ舌を絡め取られた。その間も下は突かれて乳首も弄ばれたまま。ドクンドクンと鼓動が早くなっていく。


「ーーどう?気持ちいいだろ?」
「…いい……」
「可愛いな、お前」
「青。尿道の外してやれ」
「え、取っていいんスか?」
「あぁ。そろそろ限界だろうからな」
「そしたら玄さん、その体勢だと掛かりますよ」
「ん?そうか」


透韻は青に支えられながら立ち上がり、その間に玄は起き上がり、座ったままの姿勢で透韻を後ろ向きに腰を落とさせた。青から見ると挿入しているところが丸見えなのでこの体勢でやるのは少し恥ずかしくなる。


「じゃあ、抜くよ」
「ひっ……!や、待って……ゆっくり抜い……」
「えいっ♪」 
「…ぁ……やぁあーー……!」


シュルンと一気にカテーテルを抜かれ、溜まっていた精液が勢いよく飛び出した。


「やだ……あっ……止まんな……!」
「すげーな。いっぱい出てくんぞ」
「んっ……」
「イッたばっかりの直後にペニス弄ると潮吹くんだって知ってる?」
「……は…?なに……?」
「こう……摩ると…」
「ひぁっ…!や、ダメダメ…!イッたばっかなのに……やだ…ぁあ……出ちゃう……!」


ピューと今度は透明な液体が飛び出し、かなりの量が出た。透韻はもう尋常じゃない位の痙攣を起こしており、意識も飛びそうだ。


「ほんとに出来んだなぁ。雀はやらせてくれねーから新鮮だわ」
「…アっ……んっ…はぁ……」
「もう一回やったらトんじゃうか?」
「どれだけ出るか知りたいしな。青、やってみろ」
「イェー」
「やぁあ…!なっ…やめっ……またくる……やだぁ……!」


先程と変わらない量の液が噴水のように溢れだした。


「おもしれえ、これ。俺、好きかも」
「青、もうやめておけ。トんだ」
「ありゃ。そんなに気持ちよかったかー」
「お前も試すか?」
「じょーだん。遠慮しまっす!」
「俺はこいつと風呂に行ってくるから、掃除頼んでいいか?」
「うす」


玄は透韻を腕に抱え、浴室へと向かった。


「……セイちゃん……」
「おー、雀。もう終わっちまったよ」


お風呂上がりでスッキリしている雀は浮かない表情をしていた。実は青が交ざって少し経った辺りから雀はドア越しで盗み聞きしていた。入ろうと思えばいけたのにそうしなかったのは、透韻が素直に受け入れている光景を見たくなかったから。絆されるのにはもう少し時間が掛かると思っていたのに。


「セイちゃんは……これでいいの?」
「なにが?」
「…透韻が従順になってるの、嫌じゃない?」
「…ん?どうした、雀。俺らは手懐けるのが役目なんだし、従順になったのはいい事じゃねーか」
「そうかな……」
「もっと泣き喚いて抵抗してくれた方が萌えんの?」
「勿論。イヤイヤ言いながらも無理矢理やられるのがいいんじゃん」
「あいつはもう抵抗しないんじゃね?」
「……詰まんないな」


雀は哀しそうに呟き、出ていってしまった。青は首を傾げながら掃除の手を動かす。






「……ん……?」


目が覚めた時には違う部屋で寝ていた事に驚く。身体は怠くて起き上がれそうもない。尻も痛いし、ペニスもじんじんしている。腕に負担が掛かっていたのか寝返りを打つとまだ眠っている雀の姿があった。何故一緒に寝ることになったのか全く記憶にない。


「……」


間近で見ると本当に綺麗だった。みんなの癒しと言うだけはある。こんな無防備に寝ていたら襲われても仕方ないだろう。


「ぅ……?」


まじまじと見すぎたのか、雀はゆっくりと目を開いた。


「なに?」
「あ、いや……」
「お前さ、もう抵抗しないつもり?」
「えっ…」
「オレさぁ、言ったよね?簡単に屈服しないでって。詰まんなくなるでしょ」
「…でも……」
「大丈夫だよ。もう舌切り雀にはならないだろうし、玄さんも気に入ったみたいだよ。君のこと」
「えっ…」
「まぁ、まだした事ないプレイすれば嫌がるかもね」
「…なにを……」


フッと口元に笑みを浮かべた雀の手元で何かがカチッと音がした。その瞬間、ヴーンと中で振動が起こり、透韻はビクンと身体を丸めた。


「っ……なに……入れた……」
「ローター。気付かなかった?起きたら動かそうと思って。何個入ってると思う?」
「えっ…」
「ほら、ここ!ゴリゴリしてんだろ?」
「ぅあぁあ……っ……」
「感じる?気持ちいいよね?前立腺刺激してるもんね」
「や……止めっ……」
「ダーメ。その表情もっと見せてよ、透韻」
「イッ……んっ……」
「イキたくても出せないようにセーブ掛けてるからまたドライ出来ちゃうね」
「…嫌…だ……も……やだ……」
「それだよ。その調子でさ、嫌がって」
「ひぃ……!ぁ……あっ……強くなっ……」
「うん、最大限。凄いね、音聴こえちゃうね」
「イキ、たい……。出さ…せて……」
「あぁ、違う違う。オネダリは要らないんだよ。もっとさぁ、嫌がってよ」
「…んっ……くっ…はぁ……」
「ほら。最初の時みたいに悪態ついて」
「……ん、な…こと……言ったって……」
「快感覚えちゃった?ほんとは君、淫乱天使なんじゃないの?」
「なっ……!違っ……!」
「そうかな」 


雀は呟きながらローターを止めた。解放された透韻はビクビクと痙攣しながら雀の手を掴んでいた。


「まだまだ色々プレイしたいからさ。オレを幻滅させないでね」


耳元で囁かれた雀の言葉は透韻の恐怖をまた煽った。
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