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報復☆嘲笑

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「嫌ぁあ……!嫌だ……やっ……!助け……!」


朝から悲痛な叫び声に透韻は目を覚ました。何処かの部屋から誰かの泣き叫ぶ悲鳴が聞こえる。誰が何をしているんだ。声を聞く限り創葉ではない。彼らが創葉に手を出す事は有り得ない。透韻が思い通りにされていれば創葉に害が及ぶ事はない。なら、誰が餌食になっているのだろうかと疑問に思った。新しい獲物か?


「あ、おはよう!透韻」


ガチャっと扉が開き、虎がご機嫌な様子で入ってきた。


「……なぁ。今、何してんだ?」
「調教♡」


あっさりと即答され、透韻は反応に詰まった。


「……誰の?」
「気になる?だったら見に来れば」
「創葉じゃないよな?」
「違うよー。姫さんには手出さないって約束してるだろー。今、青と一緒に眠りに付いたとこだよ」
「そうか……」


ほっとしながら透韻は虎の後についていく。この叫び声でも創葉なら起きないだろう。起きても気にはしないだろうが。


「ここだね」
「げっ…!マジで……」


連れて来られたのは初めて玄に調教された部屋。透韻にとっては近付きたくない場所だった。


「いやぁあ……!もう、やめっ……!」
「玄さん。透韻、連れて来ちゃった」
「なんだ。見たかったのか?」


部屋に入ると背中に悪寒が走った。鎖で繋がれた綺麗な少年が玩具やらを身体中に付けられ、固定されたまま振動を受けていた。止まない刺激に少年は泣きながら喘いでいる。


「……誰?」
「昨日、買出しに行った時にゲンさんが見つけてきた子。透韻には劣るけど、いい声で啼くもんだからさぁ、愉しくなってきちゃった」


玩具の操作をしながら雀が説明した。見た目は正直、透韻達には及ばない。けど、泣いて嫌がる姿は雀の大好物だ。


「ほらほら。もっと嫌がりなよ。振動強くしてあげるから」
「やぁあ……!とめ、て……!もう…やぁ……!」
「嗚呼、良いなぁこの子。オレの思った通りに啼いてくれる。堪らないね」
「嫌……おねが……もう、許し……」
「別に怒ってないよー。寧ろ、愉しませて貰ってるから」
「ぁあ……っ……!んっ……はぁ……あぁ……」
「休んじゃダメだって。気持ち良いんでしょー?もっと啼いてくれないとさぁ」
「ひぃ……!や……また……イク……イッ……!」
「おぉ…!精液と同時に潮吹いたよ、凄くない!?ねぇ、透韻!」
「えっ、あぁ……」
「もっと出るかな」
「…ぁああー……!やめ……も、無理……!おかしくなる……!やだって……!んっ……ぁあ……」
「イイよォ、凄くいいよキミ!その調子でもっと啼いてごらん」 
「んん……っ……ぁああ……っく……!イク……イクイクイクイク……!」
「あっは♪まだ出た。ほら、頑張って」
「はっ……むりぃ……。苦じぃ……おがじぐ…な…る……」
「うーん……拒絶が快感に負けたかぁ。途中までは良かったのになぁ……」


雀はつまらなそうに呟き、操作機を玄に渡した。


「もういいのか?」
「うん、飽きちゃった。おいで、透韻。オレと遊んで」 
「…あぁ…」


目の前で誰かが自分と同じ目に遭っている光景を目にした透韻は上手く受け止め切れず、戸惑いを見せていた。


「どう思った?」
「えっ…」
「さっきの。透韻だって同じ様な事されたでしょ?」


部屋に戻るなり、雀は服を脱ぎながら聞いた。


「あんなもんだろ?」
「あの子壊れちゃうねぇ。ゲンさんがお気に召さなかったらまた売られちゃうかも」 
「……なぁ。お前はこんな事して楽しいか?」
「楽しいよ。じゃなきゃとっくに別の事してる」
「……そう」
「ほら、透韻。来なよ」
「うちとお前じゃ行為にならねぇだろ?」 
「なるよ。透韻がオレに挿入れてくれればいいんだから」
「は?」
「今までは受けだったけど、オレとの時は攻めて良いよ」
「……嫌がる姿が見たかったんじゃねぇの?」
「それは他の仲間に抱かれてる時だけ。ね?透韻。オレの事、抱けるよね?」
「さ、雀……」


改めて迫られるとその美しさに気が変になってしまいそうだった。透韻は仲間内でも一番の美人で通っていたから、自分より綺麗だと思う雀に対して抱く思いは複雑になりかけていた。


「お願い、透韻。もう、スイッチ入っちゃったし……出来ないなんて言わないよね……?」
「っ……」


裸で抱きつかれ、透韻は雰囲気に呑まれ頷いた。雀は満足気に微笑み、ベッドの上へと透韻を誘った。


「こっちは初めてだよね?」
「あぁ……。だから、気に入らなかったら言って」
「分かった。じゃあ、透韻。自分が抱かれてる時の事を思い出しながらやってみて」
「…あぁ」


促されるままに透韻はキスから始めていった。首筋から舐めてそれから乳首を弄って舐めて程よくなってきたら雀の脚を開き、その間に顔を埋めた。やり方はあまり分からなかったが、とりあえず舐めれば気持ちよくなるだろうと思い、舌で解していく。


「……ぅあ…っ…!と、透韻……?ちょっ……やめ…」
「…え?悪い、嫌だった?」
「や、違くて……。そんな……中まで舐めなくていいから……」
「そうか……。ここまでやるもんだと思った」 
「セイちゃんだってしないよ。でも、気持ちよかったよ、透韻」 
「あぁ…。なら、良かった」 
「舐めるのはもういいから、指使って」
「おぉ…」


雀の反応に新鮮味を感じながら透韻は言われた通りにする。慣れたもので指は一気に3本も入ってしまった。


「んっ……」
「もっと奥だよな…?よく分かんねぇ……」


探り探り指を動かしていくとコリッと爪が当たり、雀もビクンと腰を浮かした。


「あ、そ…そこ……」
「これが前立腺か。本当にコリコリしてんだな」
「ん、あっ……!透韻……い、弄り過ぎ……」
「……へぇ。気持ちいいの?」
「うん……。指でイキそう……」
「じゃあ、イケよ」
「え……ぁあ……っ…!」


強く引っ掻くと雀は一際大きく反応しながら射精した。精液が透韻の頬に飛び散る。


「はっ……ぁ……」
「すっげー反応いいんだな。青達が抱きたがる訳だ」 
「っ……ちょっ……透韻…!指……も、いい……!」
「まだして欲しいんだろ?」
「やっ……!コリコリしないでもうやめ……!」
「なに?最後までハッキリ言えよ」
「ひぁあ……っ……!」


雀はまた射精してしまい、ビクビクと痙攣を起こしていた。


「……お前さ、あいつらの要望断ってんだって?アレやだコレやだってさぁ、ガキじゃあるまいし」
「…嫌なものは嫌だ……」
「お前は拒否権あるからいいけど、うちにはねぇもんな。そのお陰で色んな快感知ったよ」
「……透韻…?」 


声のトーンが変わり、雀は様子を窺いながら透韻と目を合わせた。


「ヤれって誘ってきたのは雀だからな。何されても文句ねーよな?」
「…えっ……」


透韻は自分の髪を一本だけ抜き、それに息を吹きかけると白銀の髪の毛はシュルンと細いリボンに姿を変えた。それで雀の両手を縛り、準備完了。


「……透韻?」 
「うちより、お前の方が拘束プレイ似合ってるぜ」 
「……まさか、仕返しとかする気?そんな事したって無駄……!」
「そんなチンケな事しねぇよ。雀にも知って貰いたくてさ。快感に溺れる感覚」
「や、ちょっ……。嘘でしょ…?」
「さっきの獲物みたいに啼けよ。お前の大好物なんだもんな」


ニコッとしながら透韻の手にはディルドが握られている。


「嫌……やだ……。玩具はやだって……」
「そうそう。いい声で啼くじゃねぇか」
「透韻……やめて……。他のことなら何でもするから…」
「他の事……?じゃあ、これとか」


それはこの間、雀が透韻に行った際に用いた玩具。5個付きのローターとペニスに嵌めるリング。


「…やだ……。玩具じゃなくて、透韻が挿入れてよ」
「強請ってんじゃねーよ」


透韻は半ば無理矢理口付けし、雀の気を緩めた。


「…はぁ……」
「力抜いとけよ」 
「っ……!」


1個ずつローターを入れられ、雀はビクビクしていた。ペニスにリングも嵌め込み、透韻は笑みを含みながらスイッチを押した。


「…ぅあぁあ……っ…!」
「なぁ?気持ちいいだろ?前立腺に当たるように入れてるからさ。指以外の刺激はどうよ」
「やめっ……!」
「お前、うちにやった時散々可愛がってくれたよな?お返しは忘れねぇんだわ」
「やぁあ……!」


グッと腹部を押さえつけられ、雀はバタバタと脚を動かした。丁度ローターのある部分と外からの圧迫が重なっておかしくなりそうだ。


「…と……い……。外し……」
「なに?イキそう?ドライ出来んじゃね?」
「んんっ……くっ……」


雀は腰を浮かしながら空イキしていた。初めて感じる感覚にどうしたらいいのか分からない。


「や、また……!い、イク……」
「気持ちいいだろ?玩具。クセになるよな?」
「……っ……」
「さっきの彼はもっと付けられてたし、こんなもんじゃ済まねーよな」
「……お…ねが……。と、うい……」
「なに?もっと追加すれば良い?」
「違っ……!は、外してよ……」
「ーーわかった」


新鮮な雀の反応をもっと見てみたくなり、透韻はペニスのリングだけを外してあげた。その途端、溜まっていた精液が飛び出し、雀は痙攣していた。


「ローター……取って……」
「やだね。そのまま溺れればいい」
「なっ……!嫌だ、透韻……!抜けって……!」
「五月蝿い」
「んっ……!」


キスで口を塞がれ、雀は何も出来なくなった。口を離されてもまたすぐに唇を重ねられ、意識が呑まれそうだった。
このまま、透韻に好き勝手されどうにもならないのかと諦めていた頃、不意に終わりを告げる音がした。


「ーー程度が過ぎるんじゃないのか?」
「お前らに言われたくねぇな」


雀から引き離された透韻の目の前には玄と虎が怪訝な表情で見下ろしていた。


「さっきの獲物はどうしたの?」
「壊れた。明日には売り払う」
「本当、最低だな。やるだけやってポイ捨てかよ」
「だからなんだ?今更問い詰める気か」
「可哀想だなと思って」
「それは雀の方だろう?こんな目にあわされて、泣いてるじゃないか」
「誘ってきたのは雀だぜ?うちは誘いに乗っただけだ。お前らがこいつに出来なかった事をしてやったら良い声で啼いたぜ。流石、癒しだよな」
「まさか、報復されるとは雀も思ってなかったんじゃない?」


虎は雀を介抱しながら感心の声を漏らした。


「透韻……」
「気持ちよかっただろ?雀。これからは新しいプレイ出来るじゃねぇか」
「……」


雀は半ば放心状態でぼうっとしていた。


「透韻。お前がそういう手段に出るならこちらもやむを得ない」
「どうするの?」
「創葉にも同じ目に遭って貰うしかないな」


彼女の名が出た瞬間、透韻はガシッと玄の襟首を掴み、睨み付けた。


「あいつには手を出すな。うちになら何しても構わねぇ」 
「お前にお仕置きした所で得るものは変わらない。ならば創葉に代わって貰うしかないだろう?」
「やめろ!創葉には何もするなよ」
「致し方ない」
「待っ……!」 


バタンーー


勢いよく扉が倒され、その威力に玄達はそこに立っている者に恐怖を感じた。


「どうした?透韻。こいつらに意地悪でもされた?」


その声は今までと変わらなかったが、放つ雰囲気はまるで別物。可愛らしかった女の子の面影は今は見当たらない。


「……創葉……」
「随分と、可愛がられたみたいじゃない」
「待って、創葉……」
「誰に一番愛でて貰ったの?彼?」
「創葉、ダメだ……!」


一瞬の事。理解した時には既に玄は片目を抉り取られていた。


「ぅわあぁあ……!」
「玄さん!」


血飛沫舞う中、その光景を雀はただ眺めていた。虎に支えられ、玄は顔を押さえながら創葉から視線を逸らせなかった。


「透韻が苦しんだ分、貴方達にも同じ痛みを味わって貰わないと」 
「創葉、もういい…!」


透韻が彼女を制し、事態を収拾させた。


「もういいの?透韻がやめろって言うなら私はもう何も出来ない……」
「大丈夫だから……」


ぎゅっと抱きしめられ、創葉は久々の感覚に安堵の微笑を浮かべたーー。
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