体育会系の魔法使いは呪文が覚えられない~暴死するか先輩と寝るかの二択です~

清田いい鳥

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34 下剋上シングルマッチ60分一本勝負

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 振り返れば、あらゆる恥辱が蘇ってきます。

 魔力暴発を防ぐため。相性をわからせるため。負けた腹いせと性癖のため。全てのリングで上に乗られてしまいました。

 いつか俺が、いつか俺がと願いをひとつ、胸に掲げながら早三年。

 寝台の中心へ!上に乗ることを許された者だけの舞台へ!今!足を踏み入れます!

 運命のシングルマッチ、60分一本勝負!
 青コーナー、身長165cm、イレネオ────



「ネオくん、いつになったら始まるのさ」
「お待たせしました。開始します」

 ──ふう。楽しかった。ちょっと満足した。

 いつもの夜着とは違う雰囲気が欲しかったから、バスローブを着たり着せたりしてから俺は手始めに、ブルーノ先輩の腕をそのバスローブから拝借した紐で縛った。

 手首が鬱血しないようにだけ注意し、念入りに。念入りに。念入りに。

 あの魔術も練習してきた。呑気に歌ってる暇はないからキッチリ出せるよう仕上げたやつだ。



 ベッドに上がってもらう。先輩がやってくるみたいに、いっちょ投げ飛ばしたいがそれはできない。本気でやりたいが物理的に無理だ。

 そういう系の呪文は試験に出たが既に忘れたし、そもそも一発芸の眠らせ魔術くらいしか、先輩自身には効果がない。

 仰向けに寝転んで、縛った手首を枕にリラックスしてやがる。余裕があるのも今のうちだぜ先輩よ!

「ん………っ、ぐっ………」
「はっ、……頑張れっ……」

 キスで口の中から魔力を強く流しているが、一向に上手くいかない。向こうからガンガンに押し込まれているからである。

 チッ。こうなったらアレやるか。

「うわ!……くすぐった……!」

 俺は先輩の乳首を、俺にやってるときのように弄くり回した。円を描くようにそっと触れ、中心をつついたり、押したり。

 今はくすぐったいだろう、でもな。魔力が流れると感覚が変わるんだよ。 

「ん!!……はっ……、っ……、」

 王族直系の血が入っている先輩の魔力はえげつないくらい強い。先輩を産んだお母様と、産ませたことを知らないスキモノの王様は相性が良かったらしいから、器もでかい。おそらくニコラウス第七王子と同等であろう。

 対して俺も魔力量がかなり多いのだが、とてもじゃないけど王族に勝てるものではない。でも人間のことだ。いかに先輩でも、隙を突けば。

 俺の身体に散々教え込んでくれた技で、油断してくれた先輩の腕を抑えながらグッと魔力を押し込んだ。

 磁石が反発し合うような、目視できない力による凄い抵抗を感じたが、そこらの奴より量が自慢の俺の魔力はうまいこと侵入に成功した。

 押し込んだ途端、ビクッと上半身が痙攣し、苦しそうに目を強く閉じている。
 身体を駆け巡る快感に耐えているようだ。
 最高だ。この顔を見たかった。



 下を覗くと、苦しそうに布地を押し上げているものが見える。可哀想だが俺はわざとそこを避けてしつこく撫で回した。先輩の腰がビクリと動いている。

 今日は下剋上シングルマッチでもあり、日頃の感謝を込めた先輩様感謝デーでもある。こういうのは誰にも、先輩にもやったことないから上手く出来るかなー。緊張すんな。

「ネオくん……、そんなのしなくていいって……」
「ひぇんぱいはかんひててよ」

「クソ、……もう、どこでそんなの覚えてきたの……」 

 ──前世のエロ動画ですけど何か?

 確かこうしてたはずだ。唇を滑らしたり、軽くハミハミしたり、舌の先で舐め上げる。タマを口に含ませて片方は優しく転がすように触る。

 上がってる上がってる。よしよし、いい感じ。舌全体で舐め上げて、先っぽを吸う。
 初めてだし慣れてるわけじゃないから、疲れてきたら手で扱く。

 先輩の様子を見たら、汗をかいて息を荒げて、追い詰められた顔をしてこっちを見てる。髪が肌に張り付いて、色っぽい。さて、もう一押しか。あっ!

 う、と殺した声を上げながら先輩が吐精した。俺の口にモノを押し当てるようにして腰を跳ねさせた後、大きく息を上げながら、この野郎どうしてやろうかって顔でこっちを見てる。こわい。

 トドメに吐き出されたそれをちゅう、と吸ってやるたびに先輩は、辛抱たまらんという感じでハッ、と息を吐いていた。

「クソ、…おい、飲むな、そんなもん」
「もうないでーす」

 口を開けてアピールしてやった。口の中がイガイガするなあ、と感じたそのときだった。腹の中で何かが暴れ回ったのだ。

「ん…? あれ……あっヤバ、あっ、あっ、あっ、」
「ほらー。だから飲むなって言ったのになー」

 しまった。大人の映像作品のことばかり考えていたせいで、ただの体液じゃないことを忘れていた。急に身体が中から熱くなって、目の前に小さく星が散り始めた。やばい。

 ゆっくりと起き上がった先輩は、俺が縛ったバスローブの紐を思いっきり引っ張って外そうとしている。 

「あっ!ダメダメ! 固着せよ留まれ我示す座標へ楔を打てェ!!」
「あっコノヤロ」

 先輩自身に魔術が効かずとも、モノには効かせられるんだぜ!

 なんとか言えた、と喜ぶ余裕はなかった。
 先輩は固まった手首の紐を外さず、円の形になった腕を便利に使い俺を捕縛した。



 そこからはもう泥試合である。お仕置きお注射をしようとする先輩と、このままでお注射は嫌だとお医者さん恐怖症の幼稚園児のようにバタつく俺。

 結局頭を抑え込まれ、耳の穴に舌を突っ込まれ、ゾクゾクくる水音と共に魔力を流し込まれた。魔力ってやつは穴ならなんでもいいんかい。鰻と一緒か。

 で、先輩に上にのし掛かられ、先輩のすぐ硬くなる恐ろしい凶器を、俺の一番弱いところにねちっこく刺されまくり、俺はまたおかしくなっちゃって、気がついたら俺は上に持ち上げられて、怖くなった先輩に立ち膝状態になってズンズン突かれていた。

 抵抗すると頭から落ちるから、力の入んない腕でしがみつくしかなかった。先輩、悪魔みたいな顔してた。そんな顔が見たかったわけじゃないのよ!!

 先輩の手首のアレがね、外れないから、あの人それを便利グッズにして俺の腰をぐいぐい押し込んできやがるのよ。

 そういう意図でやったんじゃないのよ!! それは!!



 かくして先輩様感謝デーおよび、下剋上シングルマッチは幕を閉じた。60分はとっくに超えてた。

 引き分けでしょ、いや僕の勝ちだね、とバトルしながらお風呂に入った。すっげー眠い。

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