【R18】姫初めからのはじめかた

福永涼弥

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第三章 雨降って地固ま、る?

雨音の中(後・☆)

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「気持ちよかった?」
「……そういう、こと、言わないでよぉ」

 抗議の声を上げながら私は爽太にしがみつく。くくっと笑う声と共に爽太の身体が小さく揺れた。

「なんで? ……俺もよかったのに」

 さっきまで私の身体を撫で回していた手が、労わるように背中をとん、とんと軽く叩いてくれる。
 呼吸が落ち着いたところでゆっくりとベッドに寝かされて、右足に中途半端に絡みついたままだったハーフパンツとショーツを脱がされる。とろけて熱を持ったそこを指先でひと撫でした爽太が優しい笑みを向けてきた。

「すぐ挿れられそうなくらい濡れてるけど、ちゃんと慣らしてからだよ」
「……うん」

 返事とほとんど同時に指が沈んできて湿った音が鳴った。入ってすぐのところを指先でゆっくりなぞられ、吐息と声を漏らしてしまう。そんな私の反応を確かめながら爽太は少しづつ指を進めてきて、おなか側の弱いところを軽く擦る。

「ふぁっ、あっ」
「やっぱり、今日の美波すごく反応いい」
「やっぱり、って」
「さっきもすごかった。……明日、新しい下着買ってくるから」

 ……さっきまでつけてた真新しいショーツを、新しいのに、って。
 いたずらっぽい口調で言われたことの意味を理解した瞬間全身が熱くなる。それを爽太が見逃すはずがなくてすぐさま二本目の指が潜ってきた。

「は、ぁ、ああん」

 ついさっきまで耳元で聞こえていたものと似ているようで違う音をさせながら、爽太が優しい声で問いかけてくる。

「美波、このままイきたい? もう欲しい?」

 ――そんなの、こっちに決まってる。
 私は無意識のうちにおへその上で握り合せていた手を解き、爽太のパンツのウエストに指をかける。にやっと笑った爽太が指を引き抜いて私の唇にキスを落としてから準備を始めた。
 小さなパッケージを破く音が、雨音に混じって部屋に響く。
 脚の間に押し当てられたものが、さっき下着越しにしていたのと同じ動きをする。つられて揺れた私の腰を掴み、爽太が視線を向けてきた。
 頷くとすぐに切先が押し込まれる、けど。

「ね、え」
「ん?」
「爽太も、今日、すごいんだけど……っ」

 爽太のは元々しっかりしてるけど、今日はなんというか、重い。

「そんなの当たり前だし」
「なんで……っ、ぅう」

 途中で軽く揺らされて、私は思わずシーツを握りしめてしまう。その手を爽太が優しく持ち上げて、まだ全部入りきっていないものにそっと触れさせる。

「今日は、余計なこと何も考えられないようにしてあげたいから。……そうできるの、俺しかいないだろ?」

 熱っぽい瞳の中には色気と、それとは別の何かが見える。その正体が何かはよくわからないけれど、ひとつだけはっきりしているのは。

「……うん。爽太が、いい」

 身体だけじゃなくて、精神的にも。今してること全部、爽太が相手じゃないと無理。
 手を繋ぎ直して見つめあったところでなんだか照れくさくなってきて思わず笑ってしまう。爽太の口元にも呆れ混じりの笑いが浮かんだ。

「今笑うところか?」
「だって」
「美波のこういうところ、好きだけど」

 爽太が、すうっと目を細める。

「そろそろこっちに集中してもらおうかな」

 さっきまで触れていたものがもう少し奥まで入ってくる。ゆったりとした動きで抜き挿しを繰り返されて、私のそこが今日の爽太に馴染んでいく。

「もうちょっと強くしてもいい?」
「きて……っあぁ!」

 爽太が繋いでいた手を解き、私の腰の下に膝を滑り込ませるようにしながら更に深いところまで入ってきた。爪先と腰がシーツから浮いて、おなかを隠していたTシャツが胸のあたりまで落ちてくる。思わずばたつかせた左脚は、爽太の右腕に受け止められてしっかりと固定されてしまった。

「ひゃっ!?」 
「すっごくいい眺め」
「え」
「ぶかぶかの俺の服から綺麗なおなか見えてるの、めちゃめちゃそそる」

 言いながら爽太は左手で私の肌を撫でる。腰のくびれ、おなかからおへそ。熱を持った手のひらがするすると滑って、繋がっているところの真上を軽く押す。

「……っ」

 おなか側を手のひらで、内側を爽太のもので挟まれて圧をかけられる初めての刺激に身体の中が疼く。
 それに応えるように奥をぐっと押された、かと思ったらすぐに引かれてまた打ち込まれる。捩った腰を両腕で引き寄せられ、外の敏感なところが爽太の肌に当たった。

「んぁあっ」

 そのままぐりぐりっと動かされて、外と一番奥に同時に来た快感に全身が粟立つ。追い撃ちをかけるように大きく抜き挿しをされて、繋がっているところからぐちぐちと湿った音が鳴る。
 されること全部が気持ちよくて、そうしてくれる爽太のこと以外考えられなくなってくる。

「そろそろかな」

 のしかかってきた爽太がTシャツの上から胸の先をつまんでくりくりと転がす。それと一緒に奥を捏ねられて目の前が瞬いて。
 ――雨音が、聞こえなくなった。
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