君のオナホにしてください

松沢ナツオ

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2 ディール視点

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 祖国の日本企業で働く両親が、日本に赴任するという。俺は当分見ることが出来なくなると思い王宮へ来ていた。観光ではない。一応王家の血筋だが、俺には王位継承権はない。だが、子供の頃によく遊びに来たこの場所で、運命に出会った。

「今日も愛らしい……しばらくここに来れないなんて。イーメ神様……」

 国宝として扱われる場所は、王家の血筋のものしか入れない地下室で、俺は壁画と向かい合っていた。金色の体毛の猫神ホゥ・ソ・イーメ神の像だ。世界で一番愛らしい猫だと俺は思っている。
だが、母は「地味な猫にしか見えないわ。本当に地味よねぇ。毛皮も金というより薄茶じゃないの」と言ってイーメ神を貶めたので、俺は今でも根に持っている。
 確かに、猫と言うには少し目が細いかもしれない。だが、それがいい。すっきりしているし、俺にはとても美しい毛皮だと思っている。こんなに美しい壁画を書き上げた職人はどんな人だろう……
 はっきり言って、ここに来れなくなるのがつらくて日本行きは渋っていた。だが、俺は日本に来たことを感謝することになった。天河。天の河、ミルキーウェイ……そう名乗った彼に目を奪われていた。
 自己紹介でクラスメイト達の前に立った時、一瞬でイーメ神の化身だと思った。髪の色も、日本人にしては明るい茶色だ。そう、あの壁画のような……色素が薄いのかもしれない。
でも、似ているのは見た目だけか? おどおどしているし……でも、みているのは楽しい。隣の席になって世話役になった彼は、俺の世話をよく焼いてくれた。女のあしらい方は慣れているが、囲まれていると心配そうに見つめて来る。最初は見た目で彼が気になったが、彼はとても優しい人だった。
 オレの転入は日本では時期外れなので、教科書は取り寄せてもらっていて届くのを待っている。だから、隣の天河が見せてくれる。
 俺達の机はぴったりとつけられ、それを見るとなぜか嬉しくてたまらなくなる。

「あ、今日はここからだよ。あのね、漢字にふりがなをふっといたからね?」
「ありがとう」

 漢字が全部読めない俺の為に、そんなことまで? なんていじらしいんだ。俺が礼を言うと、目元がほんの少し赤くなって照れるのが可愛い。可愛い、可愛い、可愛い……俯くとうなじが丸見えで吸い付いて舐め回したくなる。

(教科書なんか届かなくて良い。ずっと天河とこうしていたい)

 すると、消しゴムがコロンとこちらに転がってきた。

「あっ」

 俺はとっさに手を伸ばすが、天河も手を伸ばしてきて手と手がぶつかった。天河は慌てて手を引っ込めてしまい一瞬だったが、そこがカッと熱くなった気がした。思わず天河を見ると真っ赤な顔でこちらをみていて、慌てて俺から目を逸らした。

(期待をしても良い、のか?)

 俺は、たった1日で天河に夢中だった。だが、休憩時間の度に女子に囲まれてしまう。天河はその輪には入らずに、そっと離れたところにいる。女性を邪険にも出来ないし、適当にあしらっていた。
 だが、昼休みに天河が俺を購買部とやらに連れて行ってくれた。試着した俺にを見て、天河はほうっとため息をついた。

「ん……ディール君はLサイズかな。でも、脇は余っちゃうね……細マッチョすごいなぁ」
「細マッチョ?」
「えっと、ディール君みたいに、細いのに鍛えてる人のことだよ」

 恥ずかしそうに俯く天河。耳が赤い……その可愛い耳を舐め回したい。柔らかそうな髪を撫で回したい。でも、きっと今は逃げてしまう……俺のイーメ神……確実に俺のものにしなければならない。

「あっ!! ディール君~! ここにいたのぉ?」

(また彼女か……面倒なのが来た)

 朝からずっと俺にまとわりつく四人組だ。腕を組んできて胸を押し付けたりとアピールがしつこくてうんざりだ。

「今、足りないもの、買ってました」

 日本語は学んだが、向こうでは母国語で話せていたので実践は始めてだ。うまく話せないのがもどかしい。

「良かったね~。じゃあ、ランチはうちらとしよっ! いいでしょ、仲波~」
「あ、う、うん。じゃあね、ディール君」
「てんが、オレは」

 言い終わる前に天河は悲しそうに笑って去ってしまった。午後の授業の後、俺はスクールカウンセラーに呼ばれて一日どうだっかのか、不安はないかとケアがあって、終わった頃には天河はもういなかった……
 家に帰って両親が帰宅する前に、色々と思い出していた。今日、ほんの少しだけ触れた手。手だけじゃなく、もっと違うところも……俺の欲望は高まって、密かに天河をおかずにオナってしまった。こんな俺を知ったら逃げられるかな……? 
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