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ifストーリー エルビス編
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ゴトゴトと揺られ、慣れない馬車に少し酔ってしまった。とにかく王都から離れないと危険だと分かっているので耐えていたが、とうとうエルビスさんにバレてしまった。
「無理をしないでください。長旅ですから、ここで倒れたら大変です。次の街で降りて休みますよ?」
「ごめんなさい…。」
「気にしないで。もうすぐですから。」
気分が悪くてふらつき、ヨロヨロとしてしまう俺をエルビスさんが抱き上げた。
「エ、エルビスさん!歩きます!」
「ジュード、俺はエイデンだ。」
耳元でこそりと囁かれた。
うっ!いつもと違うエルビスさん、なんか男らしい!いつも優しく繊細で柔和なのに…。
やめてくれよ!ドキドキするだろう!?
「もう一つ先の街を目指してましたが、今日はここに宿を取ります。疲れたでしょう?あとは宿に入ってから話します。」
エルビスさんは軽々抱いたまま、宿屋に部屋を取ってくれて、ベッドに横になると、ドッと疲れを感じた。
恐怖と不安で精神的なものだけど…。吐き気もあって、少し眠る様に言われ撫でられているうちに眠ってしまっていた。
どれだけ眠っていたのか。目を覚ますと日が傾きかけていた。しまった…寝すぎてしまった。
そしてエルビスさんの姿が見えない。途端に不安になる。この世界の事をバレットせんせに聞いたが、実戦的に外に出たことはなく、もしも一人になってしまったら。
エルビスさんが居なくなってしまったら…。考えると心臓がバクバクと早鐘の様に打ち苦しい位だ。
窓の外を隠れながら何度も見る。どこに行ったんだろう?
もしかして、バレて捕まった!?唇を噛み締めて不安を誤魔化す。探しに行こうか?髪を染めたから分からないはずだし。
ドアノブを掴んだ時、ガチャリと周りエルビスさんが入って来た。
思わず抱きついてしまう。
「ジュンッ…!どうしました?何かありましたか?」
慌ててドアを閉めて抱きしめてくれた。
「居なかったから、怖くなって。すいません。」
「この先必要な物を仕入れてました。良かったら一緒に見ませんか?」
抱きしめて背中を撫でてくれて、ようやく落ち着いた。
「すいません、俺ずっとみっともない所を見せてしまって…恥ずかしいです。」
「見知らぬ地ですからね。当然です。」
この世界に来てから散々で気が弱ってた。本当はこんなじゃないのに。
戻ってくれた事に安心して、抱きついてしまった事を恥ずかしく思う。なぜかこの人にはそうなっちゃうんだよな。
「あの、もう大丈夫ですから…。」
そっと離して、俺を覗き込むエルビスさんの瞳は綺麗なエメラルドグリーンだ。
「無理してませんか?」
「無理でも、やらなきゃ行けない時だと思って。手を貸して下さい。」
「もちろんですよ!さぁ、色々買ってきました。一緒に見ますか?」
「はいっ!」
エルビスさんは、この先追っ手が出るのは間違いないので、野営の為のテントを買っていた。マジックバッグはこっそり離宮から持ち出したとか。
「それ、不味いんじゃ?」
「ジュンヤ様を酷い目に合わせた賠償と言う事です。」
さらっと言い切って笑うので、つい釣られて笑ってしまった。
「やっと笑いましたね。良かった。」
「エルビスさん…。」
「明日は、早朝にここを出ます。もっと王都から離れましょう。
路銀も節約しながらなので、野営が多くなるかもしれませんが、お許しを。」
「俺こそ、こんな事に巻き込んで…。許すなんてそんな権利ないです。」
エルビスさんは俺のこと手を握ってみつめてる。
「私の意志です。貴方の努力を顧みない国王陛下に愛想が尽きました。殿下は巻き込みたくなかったので、私しかお供出来ず…。
ですが、魔法は使えます。きっとお守りしますから!」
「エルビスさん。俺は貴方の将来を潰してしまった。ごめんなさい。」
「いいえ!いいえ!良いんです!でも、これからはエルビスと呼び捨てて下さい。その方が嬉しいんです。
外ではエイデンですが…練習しましょう。私もつい、ジュンヤ様と呼んでしまいますね。」
「えっと、エルビスでエイデンか…。ふふ、上手く切り替えられる様、練習しなくちゃな。
あと、俺の事、様じゃなくて呼び捨てにして欲しい。」
「呼び捨て…難しいです…!ジュンヤさんでも、良いですか?
それに私も外ではジュードと呼ばなくては…。頑張りましょう!」
その日はおれが不安で眠れずにいたら、エルビスが一緒のベッドに誘ってくれた。
恥ずかしいけど、優しく撫でられると安心して、抱きついて眠った。
「無理をしないでください。長旅ですから、ここで倒れたら大変です。次の街で降りて休みますよ?」
「ごめんなさい…。」
「気にしないで。もうすぐですから。」
気分が悪くてふらつき、ヨロヨロとしてしまう俺をエルビスさんが抱き上げた。
「エ、エルビスさん!歩きます!」
「ジュード、俺はエイデンだ。」
耳元でこそりと囁かれた。
うっ!いつもと違うエルビスさん、なんか男らしい!いつも優しく繊細で柔和なのに…。
やめてくれよ!ドキドキするだろう!?
「もう一つ先の街を目指してましたが、今日はここに宿を取ります。疲れたでしょう?あとは宿に入ってから話します。」
エルビスさんは軽々抱いたまま、宿屋に部屋を取ってくれて、ベッドに横になると、ドッと疲れを感じた。
恐怖と不安で精神的なものだけど…。吐き気もあって、少し眠る様に言われ撫でられているうちに眠ってしまっていた。
どれだけ眠っていたのか。目を覚ますと日が傾きかけていた。しまった…寝すぎてしまった。
そしてエルビスさんの姿が見えない。途端に不安になる。この世界の事をバレットせんせに聞いたが、実戦的に外に出たことはなく、もしも一人になってしまったら。
エルビスさんが居なくなってしまったら…。考えると心臓がバクバクと早鐘の様に打ち苦しい位だ。
窓の外を隠れながら何度も見る。どこに行ったんだろう?
もしかして、バレて捕まった!?唇を噛み締めて不安を誤魔化す。探しに行こうか?髪を染めたから分からないはずだし。
ドアノブを掴んだ時、ガチャリと周りエルビスさんが入って来た。
思わず抱きついてしまう。
「ジュンッ…!どうしました?何かありましたか?」
慌ててドアを閉めて抱きしめてくれた。
「居なかったから、怖くなって。すいません。」
「この先必要な物を仕入れてました。良かったら一緒に見ませんか?」
抱きしめて背中を撫でてくれて、ようやく落ち着いた。
「すいません、俺ずっとみっともない所を見せてしまって…恥ずかしいです。」
「見知らぬ地ですからね。当然です。」
この世界に来てから散々で気が弱ってた。本当はこんなじゃないのに。
戻ってくれた事に安心して、抱きついてしまった事を恥ずかしく思う。なぜかこの人にはそうなっちゃうんだよな。
「あの、もう大丈夫ですから…。」
そっと離して、俺を覗き込むエルビスさんの瞳は綺麗なエメラルドグリーンだ。
「無理してませんか?」
「無理でも、やらなきゃ行けない時だと思って。手を貸して下さい。」
「もちろんですよ!さぁ、色々買ってきました。一緒に見ますか?」
「はいっ!」
エルビスさんは、この先追っ手が出るのは間違いないので、野営の為のテントを買っていた。マジックバッグはこっそり離宮から持ち出したとか。
「それ、不味いんじゃ?」
「ジュンヤ様を酷い目に合わせた賠償と言う事です。」
さらっと言い切って笑うので、つい釣られて笑ってしまった。
「やっと笑いましたね。良かった。」
「エルビスさん…。」
「明日は、早朝にここを出ます。もっと王都から離れましょう。
路銀も節約しながらなので、野営が多くなるかもしれませんが、お許しを。」
「俺こそ、こんな事に巻き込んで…。許すなんてそんな権利ないです。」
エルビスさんは俺のこと手を握ってみつめてる。
「私の意志です。貴方の努力を顧みない国王陛下に愛想が尽きました。殿下は巻き込みたくなかったので、私しかお供出来ず…。
ですが、魔法は使えます。きっとお守りしますから!」
「エルビスさん。俺は貴方の将来を潰してしまった。ごめんなさい。」
「いいえ!いいえ!良いんです!でも、これからはエルビスと呼び捨てて下さい。その方が嬉しいんです。
外ではエイデンですが…練習しましょう。私もつい、ジュンヤ様と呼んでしまいますね。」
「えっと、エルビスでエイデンか…。ふふ、上手く切り替えられる様、練習しなくちゃな。
あと、俺の事、様じゃなくて呼び捨てにして欲しい。」
「呼び捨て…難しいです…!ジュンヤさんでも、良いですか?
それに私も外ではジュードと呼ばなくては…。頑張りましょう!」
その日はおれが不安で眠れずにいたら、エルビスが一緒のベッドに誘ってくれた。
恥ずかしいけど、優しく撫でられると安心して、抱きついて眠った。
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