愛のない貴方からの婚約破棄は受け入れますが、その不貞の代償は大きいですよ?

日々埋没。

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妄想

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「……まったく、どいつもこいつも余とミゼリアのひとときを邪魔だてしおってからに。次代の王たるもの嫉妬される身とはいえ、これでは流石に敵わん」

 などと憤慨しているマタトニアだったが、実はとっくに舞台は整えてあった。
 王城内の私室からも離れたプライベートルームへとミゼリアを招き入れてから、茶の準備だけをさせると給仕を含めて何人足りともこの部屋には近寄らせるなと厳命しておいた。

 これでもう、部屋でなにが起ころうとも誰かがすぐさま確認に訪れることもない。
 つまり、この密閉された部屋の中には愛しあう一組のカップルのみ揃っているというわけだ。

 当然、肉欲を持て余した若い男女の間で過ちが起こらないはずもなく、あとは情事に耽るためのムードさえ作ってしまえば、あの零れんばかりの巨乳も衣服から覗く瑞々しい肢体も、すべて自分のものだ。
 もちろんその先にある、神々しいであろう裸体もなにもかも。

 ゴクリ、と生唾を飲むマタトニア。
 邪な考えが次から次へと湧いて、もはや自身を抑えられそうにない。
 人間の三大欲求である食欲、睡眠欲、それから――性欲。

 思えばアズールサは身持ちも固く、元婚約者でありながら婚姻関係を正式にするまで婚前交渉は行わないと頑として譲らなかった。

 その点ミゼリアなら言い方が悪いが貞操観念は低そうだ。
 以前それとなく尋ねた際に自分はまだ生娘だと言っていたが、確か胸の大きな女性は性に奔放と聞いた試しがある。

 そしてそれは、これまでの自分に対する性的なボディータッチからも伺えた。
 自ら媚を売るが如くその豊満な胸を押しつけ、あまつさえ男をその気にさせる甘い文言をそっと耳に囁いてきたりもしたのだ、まさかこれが自分の勘違いであるはずがない。
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