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第24話

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 私はリエッタからルーミスの起こした問題を聞いて、呆れ果てるしかなかった。

 私の場合――まずルベウス伯爵家の名前を聞いた時点で、ルーミスを会わせるべきではないと家族に話す。

 年下の令嬢というだけでルーミスは敵視しそうで、とにかく関わらせないことが重要だ。

「ここ最近ルーミスの話を一切聞かなかった辺り、ルラック家は必死に教育したのでしょう」

 リエッタが説明して、私は言う。

「教育したとしても表面だけで、本質を変えることは不可能だったに違いありません」

 もし変われるのなら、私が注意した時点で変わっていなければおかしいからだ。

 リエッタの話を聞いて、グレイが呟く。

「あのリベウス侯爵家を敵に回すとは……シタート家とルラック家は今、大変なのではありませんか?」

「大変みたいですね。リベウス家は圧力をかけたり、嫌がらせをしたりと……ケビン様は本気で怒っています」

 妹を溺愛していると聞いていたけど、まさかシタート伯爵家の屋敷で平手で叩かれて蹴られるなんて考えないはず。

 怒るのは当然で、今頃ランドン達は必死になっているはず。

 私がどんなに言っても問題ばかり起こすルーミスが改心するなんて、ありえないことだった。
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