無能だと言われ続けた聖女は、自らを封印することにしました

天宮有

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第44話

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 私達は屋敷に戻り、居間でリカルドと対面している。
 契約獣クロは一緒に街で買い物できたのが嬉しいのか、満足している様子だ。

「森のモンスターは私達が狩っていますが、それでもあそこまで被害が出ているとは思いませんでした」

 リカルドが今日の街であった出来事を話して、私は頷く。

「そうね……モンスターが強化されていたり、撤退しているのが気になるわ」
 
 聖女アビリコの力が弱いのもあると思うけど、それにしては負傷者が多すぎる。

 一応夢で聖女の魔法を扱える素質があるからこそ、聖女として行動できているのは間違いない。
 強力なモンスターは森に住んでいて私達が対処しているから、とてつもなく強化されていることになる。

 そして……街を滅ぼさず、撤退しているというのも気になっていた。

「詳しく調べておきたいから……街に行く頻度を増やそうと思うの」

「……はい。悪いのは国王や王子達であって、国民は関係ありません」

 そう言うリカルドだけど、ローノック国の助けになるのが少し不満な様子だ。
 私も今は聖女ではなくただの平民だから、国全てを守るつもりはない。

 森での生活が一番幸せだから、私は正体を隠して人々を治そうとしていた。
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