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第5話
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結婚式から5日が経って、執事やメイドからはそろそろ私の夫ラウドが戻って来ると聞いている。
1週間以内には屋敷に戻ると言っていたようで、いつ戻ってきてもおかしくないようだ。
この5日間で私は義姉ミリカと義弟ザダクの冒険者パーティに入り、魔法使いとして活躍している。
冒険者ギルドで私の存在は話題となり、ミリカは加入した理由にラウドの浮気を話していた。
私は優秀な魔法使いとして、様々な場所で話題になっているらしい。
ミリカが私について説明したこともあり、夫ラウドが結婚初日から消えたことと、クノレナと浮気していることも広まり評判を落とすことにも成功していた。
屋敷から出て行って5日しか経っていないけど、ラウドの居場所はない。
家族も今回の行動で、まだクノレナを諦めなければ勘当することを考えているようだ。
結婚式の後で、ラウドは私より前の婚約者クノレナと結婚したいと強く思ったのかもしれない。
それにより家を追い出されてもおかしくない状況だけど、これはラウドの自業自得だった。
部屋で数日の間に起きた出来事を思い出しながら休んでいると、ザダクがやって来る。
話したいことがあるようで、その内容に私は戸惑ってしまった。
「……キャシー様は、私のことを蔑んだりしないのですか?」
「蔑むとすればラウド様だと思うのですが、どうしてザダク様を蔑むと思ったのでしょうか?」
出会ったのは結婚式の時で5日しか断っていないし、ザダクに悪いところはない。
それなのに何かを気にしている様子で、私は理由を尋ねることにした。
「今まで私のことを認めてくれるのは姉上だけでした」
「どうしてですか?」
「私は魔法が使えません。それにより関わる人は姉上以外、私を蔑んでいました」
ザダクは魔法が使えなくて、一つも魔法が使えない人はほとんどいないらしい。
それでも蔑まれていると聞き、私は信じられなかった。
「この数日間で一緒に依頼を受けましたが、ザダク様は私やミリカ様より活躍しています。それでも蔑まれるのですか?」
ザダクは魔法が使えないけど身体能力が高くて、結果を出している。
それなのに蔑まれていることが信じられないけど、ザダク本人が言うのだから実際は違うのでしょう。
「誰でも何か一つは魔法が使えるのに、何も使えないからかもしれません……本当に、キャシー様は気にしていないようですね」
「そうですね。大半の魔法使いよりも強いのですから、気にしなくていいのではないでしょうか? 私としては、危険な目に合わないか心配になってしまいます」
離れて魔法で戦う私やミリカと違い、ザダクは敵に斬りかかる戦士職だ。
そこが心配になってしまうと、ザダクは驚きながら話してくれる。
「心配されるとは思っていませんでした。私なら大丈夫です」
ザダクの発言に安堵しながら、私は今後について考える。
私はラウドと離婚したら、ザダクと結婚したいと思っている。
ザダクの笑顔を見ていると、断られることはなさそうだ。
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この5日間で私は義姉ミリカと義弟ザダクの冒険者パーティに入り、魔法使いとして活躍している。
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私は優秀な魔法使いとして、様々な場所で話題になっているらしい。
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屋敷から出て行って5日しか経っていないけど、ラウドの居場所はない。
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結婚式の後で、ラウドは私より前の婚約者クノレナと結婚したいと強く思ったのかもしれない。
それにより家を追い出されてもおかしくない状況だけど、これはラウドの自業自得だった。
部屋で数日の間に起きた出来事を思い出しながら休んでいると、ザダクがやって来る。
話したいことがあるようで、その内容に私は戸惑ってしまった。
「……キャシー様は、私のことを蔑んだりしないのですか?」
「蔑むとすればラウド様だと思うのですが、どうしてザダク様を蔑むと思ったのでしょうか?」
出会ったのは結婚式の時で5日しか断っていないし、ザダクに悪いところはない。
それなのに何かを気にしている様子で、私は理由を尋ねることにした。
「今まで私のことを認めてくれるのは姉上だけでした」
「どうしてですか?」
「私は魔法が使えません。それにより関わる人は姉上以外、私を蔑んでいました」
ザダクは魔法が使えなくて、一つも魔法が使えない人はほとんどいないらしい。
それでも蔑まれていると聞き、私は信じられなかった。
「この数日間で一緒に依頼を受けましたが、ザダク様は私やミリカ様より活躍しています。それでも蔑まれるのですか?」
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それなのに蔑まれていることが信じられないけど、ザダク本人が言うのだから実際は違うのでしょう。
「誰でも何か一つは魔法が使えるのに、何も使えないからかもしれません……本当に、キャシー様は気にしていないようですね」
「そうですね。大半の魔法使いよりも強いのですから、気にしなくていいのではないでしょうか? 私としては、危険な目に合わないか心配になってしまいます」
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「心配されるとは思っていませんでした。私なら大丈夫です」
ザダクの発言に安堵しながら、私は今後について考える。
私はラウドと離婚したら、ザダクと結婚したいと思っている。
ザダクの笑顔を見ていると、断られることはなさそうだ。
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