聖女姉妹の姉は、妹に婚約者を奪われました

天宮有

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第11話

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ルグド視点

 俺がシアノを婚約者にしてから、1カ月が経っていた。
 聖魔法を失敗し続けるシアノに苛立ち、俺は部屋に呼び出す。

 部屋で俺はいつものように、シアノに対して叫ぶ。

「シアノよ! 貴様はムーディス国を守る聖女、そして王子である俺の婚約者だろう! 聖魔法を失敗するな!!」

「命令しないでください! 王子の貴方よりも、聖女の私の方が偉いんですよ!」

 ここ最近、シアノは俺の発言に言い返すようになっていた。
 どうやら聖魔法を失敗している原因は俺にあると、貴族達に言い触らしているようだ。

 シアノの実力不足だと考え、俺のせいにしたことに激怒するしかない。
 今ではシアノは王子より聖女の方が偉いと言い出し、俺は激怒して叫ぶ。

「なんだと!? 貴様は本当にミレッサの妹なのか!?」

「はぁっっ……どうして、そこでお姉様の名前が出るのですか!?」

 シアノが動揺して、俺は笑みを浮かべる。
 どうやら姉と比べられることは、シアノにとって嫌なようだ。

「ミレッサは俺の言うことを素直に聞いていた……聖魔法を失敗する今のシアノよりも、ミレッサの方が優秀かもしれんな」

「なんですって!? そんなわけないじゃない!!」

 俺がミレッサの方が優秀と言えば、シアノは今までにないほど激昂する。
 これでシアノは自分の方が優秀と証明するため、聖魔法を成功させるだろうと考えていた。

 そして――俺の行動が、最悪の事態を引き起こすこととになる。
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