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第2話
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転移魔法の発動は成功したようで――城にいた私は、何もない平原に立っている。
昼の出来事だったのに、ここだと日が暮れそうになっている辺り、アールド国とはかなり離れていそう。
私は孤島に転移して、現状が不安になっていた。
「孤島から出られない呪いは数日かければ効力を消せるけど、アールド国に知られてしまう」
現状を呟き、まず受けた呪いが解けることを把握している。
陛下が私を処刑しなかったのは、反対する人がいるからに違いない。
国外追放した場合は、私が人々の魂や魔力を奪い力をつけていることが嘘だと判明する恐れがある。
私に対する捏造した罪がバレないよう、アールド国に伝わる魔法で孤島送りにした。
とにかく今はこの孤島で生活して、どうするか考えよう。
「問題は食糧ですね……何もなければ呪いを解いて、アールド国に狙われるのは仕方ないと思いましょう」
呪いは効力を消すことはできても、呪い自体はそのままだ。
城に設置されている魔方陣を壊す必要があって、それまでは私の位置がわかってしまう。
そう考えていると暗くなってきたから焦っていると――私は、驚くことになる。
「……えっ?」
何もないはずの孤島なのに、魔法道具による光が見えた。
私は思わず光の発生源に歩くと――そにには豪邸があって、私は更に驚いてしまう。
「転移魔法を前に使ったのは数十年前と言っていたから、今は誰か住んでいるのでしょうか?」
庭には菜園があるけど、転移した場所は何もなかった。
周囲を見ても豪邸のある周辺だけが異質で、後はただの孤島だ。
扉の前で呆然としていると――扉が開く。
そこには短い黒髪の美青年がいて、爽やかそうな笑顔で私に尋ねた。
「聖女がこんな場所に来るなんて、直接俺に頼みたいことがあるということでいいのだろうか?」
「えっ、えっと……」
名乗ってもいないのに、私のことを聖女だと見抜いている。
目の前の人とは初対面で動揺していると、美青年は笑顔のまま話を続けた。
「知っていると思うけど、俺はカルロスだ。とにかく中で話をしよう」
カルロスという人は知らないし、どうして彼がこんな孤島で暮らしているのかがわからない。
色々と聞きたいことはあるけど、まず私はカルロスに尋ねた。
「カルロス様は、私を屋敷に入れてくださるのですか?」
思わず尋ねてしまうと、カルロスが話す。
「様付けはいらない。聖女がこんな孤島に来てまで俺に頼みたいことがあるんだ。余程の事態と見ていいだろう」
「えっと、あの――」
「――不安そうにしているが、俺の凄さは知っているだろう。ここに到着した時点で安心して構わない」
戸惑っていた私の発言を遮り、カルロスが断言する。
カルロスの凄さは何も知らないけど、物凄い自信で私は安堵する。
私は不安が表情に出ていて、カルロスはそれを心配してくれたようだ。
孤島に住んでいるカルロスの豪邸に案内されて――私は、カルロスについて聞こうとしていた。
昼の出来事だったのに、ここだと日が暮れそうになっている辺り、アールド国とはかなり離れていそう。
私は孤島に転移して、現状が不安になっていた。
「孤島から出られない呪いは数日かければ効力を消せるけど、アールド国に知られてしまう」
現状を呟き、まず受けた呪いが解けることを把握している。
陛下が私を処刑しなかったのは、反対する人がいるからに違いない。
国外追放した場合は、私が人々の魂や魔力を奪い力をつけていることが嘘だと判明する恐れがある。
私に対する捏造した罪がバレないよう、アールド国に伝わる魔法で孤島送りにした。
とにかく今はこの孤島で生活して、どうするか考えよう。
「問題は食糧ですね……何もなければ呪いを解いて、アールド国に狙われるのは仕方ないと思いましょう」
呪いは効力を消すことはできても、呪い自体はそのままだ。
城に設置されている魔方陣を壊す必要があって、それまでは私の位置がわかってしまう。
そう考えていると暗くなってきたから焦っていると――私は、驚くことになる。
「……えっ?」
何もないはずの孤島なのに、魔法道具による光が見えた。
私は思わず光の発生源に歩くと――そにには豪邸があって、私は更に驚いてしまう。
「転移魔法を前に使ったのは数十年前と言っていたから、今は誰か住んでいるのでしょうか?」
庭には菜園があるけど、転移した場所は何もなかった。
周囲を見ても豪邸のある周辺だけが異質で、後はただの孤島だ。
扉の前で呆然としていると――扉が開く。
そこには短い黒髪の美青年がいて、爽やかそうな笑顔で私に尋ねた。
「聖女がこんな場所に来るなんて、直接俺に頼みたいことがあるということでいいのだろうか?」
「えっ、えっと……」
名乗ってもいないのに、私のことを聖女だと見抜いている。
目の前の人とは初対面で動揺していると、美青年は笑顔のまま話を続けた。
「知っていると思うけど、俺はカルロスだ。とにかく中で話をしよう」
カルロスという人は知らないし、どうして彼がこんな孤島で暮らしているのかがわからない。
色々と聞きたいことはあるけど、まず私はカルロスに尋ねた。
「カルロス様は、私を屋敷に入れてくださるのですか?」
思わず尋ねてしまうと、カルロスが話す。
「様付けはいらない。聖女がこんな孤島に来てまで俺に頼みたいことがあるんだ。余程の事態と見ていいだろう」
「えっと、あの――」
「――不安そうにしているが、俺の凄さは知っているだろう。ここに到着した時点で安心して構わない」
戸惑っていた私の発言を遮り、カルロスが断言する。
カルロスの凄さは何も知らないけど、物凄い自信で私は安堵する。
私は不安が表情に出ていて、カルロスはそれを心配してくれたようだ。
孤島に住んでいるカルロスの豪邸に案内されて――私は、カルロスについて聞こうとしていた。
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