婚約破棄を言い渡された私は、元婚約者の弟に溺愛されています

第１６話

　私とニコラスは、オリヴァーからモンスターの大量発生について聞く。

　数百年に１度起こるようで、凶暴なモンスターが別の世界から大量に現れるようだ。
　魔法の力もあって位置は特定できているようで、アリアス国とサフレス国に甚大な被害が出るとされている。

　アリアス国は私がいるから大丈夫だと考えて、ニコラスと一緒に保護するつもりだったらしい。
　もし私が支援魔法を扱うのなら……倒れない限り、アリアス国を守る為の力になるようだ。

「それでは……これからルーナさんに、支援魔法を教えよう」

「はい。よろしくお願いします」

　私の本心を聞いて、ニコラスも納得してくれた。
　そして――私はオリヴァーから、支援魔法について聞く。

「支援魔法は調整できればとてつもない力になる。それでも無意識に使っている支援魔法が途切れるわけではなく、魔力が切れると数時間意識を失うだろう」

「使う魔力の調整が、重要ということですね」

「そうだ。ルーナさんの魔力量なら問題ないと思うが……常に半分は、残すようにしていて欲しい」

　最悪の場合、命を落としてしまうのだから……魔力の調整が重要になる。

　それから数日間、オリヴァーに支援魔法の使い方を学び……無意識に使っていたこともあり、私は支援魔法を扱えるようになっていた。