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第30話
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私は転生したことを唯一知っているヨハンに、全てを話す。
「シンディの魔力は危険過ぎます……オリドスを消したとしても、誰にもバレることはないでしょう」
「オリドスを消したいと、貴方は思っているのですか?」
ヨハンが尋ねて、私は頷く。
「はい。やり返しても、未だに私やヨハンを苦しめようとしていますからね……もう、我慢の限界が近いです」
強すぎる力があるからこそ――オリドスを消すという、人間を消す選択を考えるようになる。
それによる危険性について、私はヨハンに話す。
「貴族としての生活で、敵と認識する人はこれから出てくるはずです」
「それは……仕方ないでしょう」
「もしオリドスをこの力で消してしまえば――オリドスのように誰にも知らることなく消せばいい。そう考えてしまうようになるのが、なにより怖いのです」
こんなことを話せるのは、心から信頼しているヨハンしかない。
それでも、私の考えはシンディと全然違って……引かれてしまうのではないかと、不安になってしまう。
そしてヨハンは、私に話す。
「そういうことでしたか……それでも、私は貴方に人を消して欲しくないと思っています」
ヨハンは納得した様子で、私の発言を聞いても冷静だった。
「シンディの魔力は危険過ぎます……オリドスを消したとしても、誰にもバレることはないでしょう」
「オリドスを消したいと、貴方は思っているのですか?」
ヨハンが尋ねて、私は頷く。
「はい。やり返しても、未だに私やヨハンを苦しめようとしていますからね……もう、我慢の限界が近いです」
強すぎる力があるからこそ――オリドスを消すという、人間を消す選択を考えるようになる。
それによる危険性について、私はヨハンに話す。
「貴族としての生活で、敵と認識する人はこれから出てくるはずです」
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