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第2話
ドリアス王子視点
「キャシー様との婚約を破棄したのは本当か!?」
婚約破棄を宣言した翌日、俺は婚約者クノレラと共に父である陛下に呼び出されていた。
今後の話をするのかと想定しているも、いきなり大広間で怒鳴られたことに驚くしかない。
「父上、本当のことですが……どうしてそこまで怒っているのですか?」
「ドリアス殿下の言う通りです。キャシー様は私に嫌がらせをしてきました。そんな酷い方はデルグライ家に相応しくありません」
「その話は聞いたがキャシー様は否定している。証拠はあるのか?」
魔法道具を使えば音声や映像の記録は可能だ。
証拠を用意できるというのに何もないことで、パーティ会場の貴族達も信じていない者が半数近くいた。
学園の生徒……キャシーの友人達に証言を捏造させれば、どうにかなると俺は考えていた。
集団の圧力に負けて認めるしかないと考えていたのに、まさかキャシーが反論してくるとは思わなかった。
「証拠はなくとも学園の生徒達の証言があります」
「それはクノレラの友人だと聞いているが、真実なのか?」
「ひっ……」
呆れた様子で陛下が眺めたことで、クノレラは恐怖している。
昨日の夜、俺が焦るなと言い聞かせてもこの反応な辺り、見た目以外はダメな女だと思うしかない。
「父上は、クノレラが嫌がらせを受けたことが信じられないようですね」
「理由がないからな……ドリアスよ。今後お前は、今まで通り甘やかされるとは思わぬことだ」
「そ、それは……どういう、意味ですか?」
いきなり突き放されて俺は動揺すると、父上はとんでもないことを告げる。
「他の息子達は優秀だが――お前は無能だ」
「なっ……!?」
「魔法に秀でたアルロン家の令嬢と婚約していたから、お前には価値があったが……こうなると勘当もありえるぞ」
「ど、どういうことですか!?」
いきなり勘当もありえると言われたことで、俺は取り乱すしかない。
隣のクノレラも驚いている様子で、俺達を眺めながら陛下は溜息を吐く。
「言っても信じないだろう……しばらくすればわかることだ」
この時の俺は、ただキャシーとの婚約を破棄したことが、父上は気に入らないのだと考えていた。
惚れてしまったのだから、俺はクノレラを婚約者にしなければ後悔していただろう。
それなら婚約していたのは間違いではないと、この時の俺は考えている。
動揺させるために父が大げさに言っているだけだと思い込み……これから俺は、婚約破棄したことを後悔することとなる。
「キャシー様との婚約を破棄したのは本当か!?」
婚約破棄を宣言した翌日、俺は婚約者クノレラと共に父である陛下に呼び出されていた。
今後の話をするのかと想定しているも、いきなり大広間で怒鳴られたことに驚くしかない。
「父上、本当のことですが……どうしてそこまで怒っているのですか?」
「ドリアス殿下の言う通りです。キャシー様は私に嫌がらせをしてきました。そんな酷い方はデルグライ家に相応しくありません」
「その話は聞いたがキャシー様は否定している。証拠はあるのか?」
魔法道具を使えば音声や映像の記録は可能だ。
証拠を用意できるというのに何もないことで、パーティ会場の貴族達も信じていない者が半数近くいた。
学園の生徒……キャシーの友人達に証言を捏造させれば、どうにかなると俺は考えていた。
集団の圧力に負けて認めるしかないと考えていたのに、まさかキャシーが反論してくるとは思わなかった。
「証拠はなくとも学園の生徒達の証言があります」
「それはクノレラの友人だと聞いているが、真実なのか?」
「ひっ……」
呆れた様子で陛下が眺めたことで、クノレラは恐怖している。
昨日の夜、俺が焦るなと言い聞かせてもこの反応な辺り、見た目以外はダメな女だと思うしかない。
「父上は、クノレラが嫌がらせを受けたことが信じられないようですね」
「理由がないからな……ドリアスよ。今後お前は、今まで通り甘やかされるとは思わぬことだ」
「そ、それは……どういう、意味ですか?」
いきなり突き放されて俺は動揺すると、父上はとんでもないことを告げる。
「他の息子達は優秀だが――お前は無能だ」
「なっ……!?」
「魔法に秀でたアルロン家の令嬢と婚約していたから、お前には価値があったが……こうなると勘当もありえるぞ」
「ど、どういうことですか!?」
いきなり勘当もありえると言われたことで、俺は取り乱すしかない。
隣のクノレラも驚いている様子で、俺達を眺めながら陛下は溜息を吐く。
「言っても信じないだろう……しばらくすればわかることだ」
この時の俺は、ただキャシーとの婚約を破棄したことが、父上は気に入らないのだと考えていた。
惚れてしまったのだから、俺はクノレラを婚約者にしなければ後悔していただろう。
それなら婚約していたのは間違いではないと、この時の俺は考えている。
動揺させるために父が大げさに言っているだけだと思い込み……これから俺は、婚約破棄したことを後悔することとなる。
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