平民の方が好きと言われた私は、あなたを愛することをやめました

第３６話

　翌日になって、魔法学園は今日まで休日だ。
　私とニコラスは馬車に乗って、ミレサの手下ベラの元へ向かっている。

　キャビンに座り、対面しているニコラスが話す。

「僕はルーナ様から聞いた容姿から調べて、そこから念の為ベラ様がミレサと関わっているか確認しています」

　私がニコラスに話した容姿だけだと、似ている別人と言う可能性もある。
　ニコラスが配慮してくれたようで、ベラがミレサの関係者かも調べてくれたようだ。

「私達がベラ様の屋敷に向かっているということは、ミレサと関わっていたのですね」

「その通りです……ミレサから魔法を教わっている場面を見た生徒が、何人もいました」

　ニコラスが調べてくれたことを報告してくれたけど、１週間でよくそこまで調べてくれたと思うしかない。

「調べてくださり、ありがとうございます」

「い、いえ……ルーナ様に危害を与えようとするなんて、絶対に許せません！」

　私はお礼を伝えると、ニコラスは顔を赤くしながらッ宣言する。
　いい友人を持てて幸せだと、私は想っている。

　そして――私とニコラスは、ベラの屋敷に到着していた。