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悪意を喰らう2(現在編①)
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放課後、小太郎はマミを家まで送って行くことになった。
住宅街を歩く。
「鬼山くんと一緒で、アタシ心強いよ」
嬉しそうに並んで歩くマミ。
「鬼山くんって、一年生の時いなかったよね? 転入してきたんだ?」
「うん」
「もっと早く知り合ってたら良かったな~。ナナも教えてくれたらいいのに…」
「存在感、薄くしてるからな…」
小太郎は、目をそらし呟く。
「え?」
マミが首を傾げた。
小太郎はハッと何かに気づくと、後ろを振り返る。
「…っ」
苦しそうに胸に手を当てた。
「どうしたの?」
「後ろ…男がついてきてる…彼が君の言うストーカー?」
マミも後ろを見る。
物陰からこちらを見る、制服を着たメガネで小太りの男子生徒がいた。
「そう。アイツ…この前告ってきたんだ。断ったのに、シツコく付き纏ってくるの…」
曲がり角で、小太郎はマミを先に行かせて、待ち伏せした。
男子生徒が小走りで近づいてくると、その前に立ち塞がった。
「な、なんだよおまえ…さっきからマミちゃんと一緒にいて。まさか、彼氏? 彼氏なのか?」
「……。もう彼女に付き纏うな」
「う、うるさい! ぼ、僕のマミちゃんなんだぞ!」
男子生徒が手を振り上げ、小太郎を叩こうとした。
小太郎は、男子生徒の腕を掴むと、静かに下ろした。
「あ…」
「ケンカなんかしたことないんだろ? やめとけよ。言っとくけどオレ鬼強いから」
《鬼だけに…って?》
どこからか声が聞こえ、小太郎は思わず吹き出す。
声は小太郎にしか聞こえていないのか、男子生徒は自分が笑われたのかと顔を真っ赤にして怒った。
「覚えてろよ!」
男子生徒が走り去っていく。
「下手なダジャレ…」
小太郎が呟くと、“声”はクスクスと忍び笑いをした。
住宅街を歩く。
「鬼山くんと一緒で、アタシ心強いよ」
嬉しそうに並んで歩くマミ。
「鬼山くんって、一年生の時いなかったよね? 転入してきたんだ?」
「うん」
「もっと早く知り合ってたら良かったな~。ナナも教えてくれたらいいのに…」
「存在感、薄くしてるからな…」
小太郎は、目をそらし呟く。
「え?」
マミが首を傾げた。
小太郎はハッと何かに気づくと、後ろを振り返る。
「…っ」
苦しそうに胸に手を当てた。
「どうしたの?」
「後ろ…男がついてきてる…彼が君の言うストーカー?」
マミも後ろを見る。
物陰からこちらを見る、制服を着たメガネで小太りの男子生徒がいた。
「そう。アイツ…この前告ってきたんだ。断ったのに、シツコく付き纏ってくるの…」
曲がり角で、小太郎はマミを先に行かせて、待ち伏せした。
男子生徒が小走りで近づいてくると、その前に立ち塞がった。
「な、なんだよおまえ…さっきからマミちゃんと一緒にいて。まさか、彼氏? 彼氏なのか?」
「……。もう彼女に付き纏うな」
「う、うるさい! ぼ、僕のマミちゃんなんだぞ!」
男子生徒が手を振り上げ、小太郎を叩こうとした。
小太郎は、男子生徒の腕を掴むと、静かに下ろした。
「あ…」
「ケンカなんかしたことないんだろ? やめとけよ。言っとくけどオレ鬼強いから」
《鬼だけに…って?》
どこからか声が聞こえ、小太郎は思わず吹き出す。
声は小太郎にしか聞こえていないのか、男子生徒は自分が笑われたのかと顔を真っ赤にして怒った。
「覚えてろよ!」
男子生徒が走り去っていく。
「下手なダジャレ…」
小太郎が呟くと、“声”はクスクスと忍び笑いをした。
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