なんで売るのか、教えてもらえますか？

モモちゃんの場合

 私は視力が悪い、なんてことはなくてめちゃくちゃよく見える。
けど、人の視線が苦手で昔から家から出る時は眼鏡をかけている。
そして今日も、初めてマッチングアプリで知り合った人と会うために駅まで来た。
人が沢山いるから眼鏡をかけてきてよかった。
とりあえず、改札前で待っているが、こんなに人が多いと初めて会う人を見つけられる気がしない……。
なんて不安になっていると、声をかけられた。
「君ってもしかして、モモちゃん？」
初めましての人にフランクに声をかけることが出来るこの陽キャさんが今回待ち合わせをしていた、森光さん。
身長が高くて、ちょっと圧が……。
私の苦手なタイプだけど、たまには人との交流も必要だよなって思って……。
でもやっぱり私に誰かと出会うとか早いんじゃ……。
「モモちゃん……？ とりあえず行こっか、2人きりになれる場所」
そう言って彼は私の手を握りどこかに向かって歩き始めた。
ああ、私男の人と手を繋ぐの初めてなのに。
彼はサラッと私の初めてを奪っていった。

 「あの、ここホテルですよね……」
「ん？そうだけどなんか問題あるの？  ほら行こ？どの部屋がいいかな、やっぱり……」
とかなんか勝手に勧められて……。
私はよく知らない人とホテルに来ていた。
なんかシャンデリア？あるし、天蓋付きベッドじゃん。
私どこに座ればいいの……。
ソファーでいいかな……。
「モモちゃぁん。こっちおいで？ なんでそっち座るのさ～。隣来なよ」
なんだか、私は普段と違う世界に来て戸惑ってしまいました。
そこから先はまあ、トントン拍子にことが進みます。

 ベッドに座ると、彼に触れられて、そこからは眼鏡を外されたことに怒りを感じてあまり覚えてません。
気がついたら、行為に及んでいた。
初めては痛いって聞いていたけど、血も出ないし、そんなに痛くなかったと言いますか、普段から使ってた玩具のおかげですかね、ご主人様に報告しませんとね。
ご主人様がいつも見せてくれるものより少し小さくてガッカリしました。
今回のこの行動も、ご主人様からの命令だったので……。
動画もこっそり撮りました。
眼鏡がないので不機嫌ではありますが、まあそんな姿でもご主人様達は喜んでくれると思うのでいいんです。


 「んで、モモは俺たちの命令通りに動画撮ってきたんだ？ 知らない男との 処女喪失えっち初デート をちゃーんと動画に収めたのか」
ご主人様達はとても喜んでくれました。
この売上で私は、来月も素敵な玩具を買えそうです♡
是非次の方には、眼鏡を外さずにあまあまえっちをしてと頼まないといけませんね。